前職のレノバで、数千億円規模の資金調達に関与するなど、若くして圧倒的な実績を積んだ平本嶺王。5年後のキャリアが見えてしまったことに一抹の物足りなさを感じていた彼が、次なる挑戦の場として選んでくださったのがAmufiでした。
インターンで出会った江渕大輝が立ち上げた、まだ何もないスタートアップ。ボランティア同然で手伝い始めた平本が、なぜフルコミットを決意し、ついには創業者から会社の株式の半分を託され、共同代表にまで登り詰めたのか。
そこには、個人の貢献を最大限に評価し、真のパートナーシップを築こうとするAmufiならではのカルチャーがありますのでご紹介させてください。
――Amufiの創業者である江渕さんとの出会いからお伺いできますか?
平本: 出会いは、大学院1年生の時に参加した野村総合研究所のサマーインターンです。5人1組のチームが8つある中で、偶然、江渕と同じチームになりました。彼は関西で、僕は関東。当時から彼は、議論をリードする中心的な存在で、目立っていましたね(笑)。人を巻き込み、同じ方向を向かせる力は確かにあるな、と感じていました。
インターンが終わってからは特に連絡も取っていなかったのですが、社会人になってから大手町の飲み会でばったり再会したんです。お互いの近況を話す中で、彼が「会社を創って、自分でやる」と。僕はレノバでファイナンスをやっていたので、「じゃあ手伝ってくださいよ」と声をかけられたのが始まりです。
――最初はどのような関わり方だったのでしょうか?
平本: 本当にボランティアです。お金はもらわず、本業の合間に深夜まで手伝う、みたいな(笑)。まだ法人登記する前から関わっていて、最初のシードファイナンスのための事業計画や資料作成、VCとの交渉などもサポートしていました。
レノバでやっていたデットファイナンスとは全く違う、何もない「紙芝居」の状態からお金を集めるエクイティファイナンスの世界は、純粋に面白かったですね。自分の経験が誰かの役に立つ喜びもありましたし、逆にAmufiで得た経験がレノバでの仕事に活きることもありました。
――ボランティアから、正社員としての入社を決断された決め手は何だったのでしょうか。
平本: レノバでの成長スピードに物足りなさを感じていたタイミングだった、というのもありますが、一番はAmufiの「価値観」への共感です。江渕はよく「世界を取る」と言うのですが、それは決して大風呂敷ではない。ブティックのような小さな会社で満足するのではなく、本気でグローバル規模のインフラになることを目指している。その視座の高さが、僕が大切にしている「本質的な課題解決に挑む」という価値観と、深く共鳴したんです。
事業を生み出す哲学そのものが、凝り固まった社会の仕組みを変えることから始まっている。そんな事業やチームに、自分の人生を賭けてみたいと思いました。レノバで5年後に見えていた「本部長」のポジションを捨てることに、迷いはありませんでした。
――ここで、創業者である江渕さんにもお話を伺いたいと思います。なぜ平本さんをパートナーとして選ばれたのでしょうか。
江渕: インターンで出会った時、衝撃を受けました。ビジネスセンスでは負けない自信がありましたが、彼は次元が違った。僕が0から5まで考えたロジックを、否定するのではなく、その意図を完全に理解した上で100まで積み上げてくれる。自分を何倍にも加速させてくれる、圧倒的な知性でした。
起業するにあたり、自分の右腕を探した時、真っ先に彼の顔が浮かびました。再会した時は運命だと思いましたね。「絶対にこの人を会社に入れよう」と。大きなプレッシャーもかけましたよ。彼に入社してもらうためだけに、彼の家からだけアクセスが良い場所にオフィスを移転したり(笑)。
――そして最終的には共同代表にまで。後から入社したメンバーに株式の半分を渡すというのは、異例中の異例だと思います。
江渕: Amufiはこれまで30回、40回と事業のピボットを繰り返してきました。その全ての局面で、事業計画をゼロから作り、数字を作り、誰よりも事業の成功を信じて走り続けてくれたのがレオさん(平本)でした。僕が「もう無理だ、やめよう」と音を上げる最後の瞬間まで、彼は「いや、できますよ」と可能性を探し続けてくれる。その「献身的なオーナーシップ」には、何度も救われました。
彼が役員として活躍してくれていた中で、もう一人の共同代表が退任するタイミングがありました。その時、ごく自然に「彼に代表を任せたい」と思ったんです。これはもう「江渕の会社」を手伝ってもらうのではなく、「平本の会社」にしてほしい、と。僕の自我だけでなく、彼の自我やコアをねじ込んだ会社が見てみたかった。彼となら、この会社を一緒に創っていきたい。そう強く思うようになっていました。
──単なる従業員ではない。事業を成功させるための真のパートナー。Amufiが求めるのは、平本のように圧倒的な当事者意識を持ち、共に会社を創り上げていく仲間だ。次回は、共同代表CFOとして平本が描くAmufiの未来、そして次に迎えるCFO候補に託したい想いをご紹介します。