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目指すのは、投げられた球を着実にホームランにできるプロのゲームエンジニア集団|有馬もと

エンターテインメント事業本部
技術部 部長
有馬もと

1997年、ソフトバンクパブリッシング(株)入社 C MAGAZINE 編集部配属。まつもとゆきひろ氏(Ruby)、アンダース・ヘルスバーグ氏(C#)、アリスター・コーバーン氏(アジャイル宣言提唱者のひとり)などの著名な開発者の担当編集や各種技術の普及活動を務める。
2003年、BeeWorks入社。以降、Cygames、サムザップ、サイバーステップ、EAほかでゲーム開発に関するエンジニアマネージャー、エンジニアリーダーなどを歴任。作り切れるエンジニア組織作り、フルスタックなエンジニア育成、環境を問わない様々なゲーム開発、オンラインクレーンゲームなど誰もやったことがないエポックな新規開発を得意とする。
プロダクトオーナー祭り、CEDECほか講演多数。日経ソフトウェア、『遊びのレシピ』ほか、著作多数。IGDA正会員。日本サーバント・リーダーシップ協会員。

「価値を与えられるプロのゲームエンジニアになれ!」スローガンの意図を聞く

―早速ですが、この新しいエンジニアスローガンに込められた想いについて教えてください!

 まず、このスローガンにある“価値”とはなんぞやという話ですよね。

 “価値”って、ゲームエンジニアの数だけ存在します。たとえばお客さんを楽しませる価値、メンバーが働きやすい環境を作る価値、技術を極める価値、きめ細かい改善を重ねる価値……そんな自分だけの“価値”を誰かのために与えられる人が「プロ」だと考えています。

 ゲームエンジニアというのは子供たちの憧れの職業にもランクインするような、カッコいい職業のはずなんです。そのエンジニアが多くの人々に価値を与えることができると、さらにカッコいいですよね。それはもう何かのヒーローだと思います。このスローガンには、そんな想いを込めています。

―現在のオルトプラスの開発体制について教えてください。

 最近採用を強化して、エンジニアはようやく30名を越えました。彼らが所属する技術部は「フロントエンド、クライアントサイド」「サーバーサイド」「SRE」の3グループがあり、それぞれのエンジニアが技術部から各プロジェクトにアサインされます。

 1人1プロジェクトが基本ではありますが、エンジニアが持つスキルや特性によっては、複数のプロジェクトへの参加をお願いしています。

 あるエンジニアはリーダーとして1プロジェクトのフロントエンドをメインで見つつ、サーバーにも触れ、全社のSlack導入プロジェクトにも参加したり、大活躍しています。

―エンジニアの方の希望に沿って、配属プロジェクトが決まるんですか??

 まずは「こんなプロジェクトがあるんだけど、どう?」と相談してからアサインを決めていくんです。そのため、どうしてもスケジュール的に参画が難しければ、その人が別のエンジニアを推薦するようなケースもあります。これはオルトプラスならではかもしれません。

―エンジニア同士でもほかの方の技術や状況を把握し合っているのですね。

 そうなんです。通常はプロジェクトにつくとほかのエンジニアの動きが見えなくなりますが、毎週の定例会で各々の状況やトラブルなどを情報共有しているので、垣根を越えたコミュニケーションが取れています。

 エンジニア同士がお互いの興味やスキルを知り合っているから、プロジェクトを横断した情報共有も円滑です。

―定例会以外では、どのようなコミュニケーションをとられていますか?

 週に1回テックリード会というリーダー同士の集まりを開催していて、リーダー自身の悩み事や問題を話し合う時間を取っています。リーダーシップというのもある種の技術だと思うので、その技術研鑽の意味があります。

 ちょっと変わり種でいうと、麻雀好きが集まる「麻雀部屋」というコミュニティがあります(笑)そんな趣味レベルの交流も盛んで、コミュニケーションの幅はかなり広いほうですね。

 ゲーム開発というのは、しんどくなる局面が絶対にあります。仕事以外の場所でカジュアルなコミュニケーションがあるというのは、意味があることと思っています。

―オルトプラスの技術部の魅力を教えてください。

 プロジェクトの垣根を越えることによって、多彩な技術に触れたり知識がより得られたりするメリットはものすごく感じていますね。

 オルトプラスではサーバーエンジニアがフロントエンドの開発やインフラを触ったり、知識を持つことを推奨しています。得意な技術を軸に置き、それを使う周辺技術まで自分の手を広げたら、より満足のいくものが作れたり、いまよりもっと楽しいはずです。

―スキルを掛け算することによって、市場的にもより価値がある人材になれるんですね。ほかのエンジニア組織だと縦割りが多いのでしょうか。

 そうですね。プロジェクトの垣根を越えて指示出しできるリーダーがいない組織では比較的縦割りになることが多いと思います。もちろん全体を見るのは大変ですが、課題解決のための道筋もしっかりしますし、作成した物のクオリティは段違いに良くなりますね。何より「プレイヤーが楽しいと言ってくれるゲーム」を完成できます。

 私からエンジニアに伝えるときはよく「これをやれば職務経歴書に1行追加できるよ」って話をします(笑)。「サーバーエンジニアだけどフロントもやっていました」って人がいたら、それだけで採用確率が上がります。どこからでも求められるエンジニアを育成するのは私の責務だと思っています。

―オルトプラスがエンジニアにとって働きやすいと思うポイントを教えてください。

 仕事面でいうと、開発環境が幅広くて飽きることがありません。スマホでゲームを作るという枠にはとらわれず、NFTやブラウザベースなど、さまざまな開発環境やプラットホームでモノ作りができるのは大きなポイントです。

 これもすごいことですが、「モノ作りがわかる人が集まっている組織だから話が早い」というのもオルトプラスならではと思います。

 どういうことかというと、エンジニアそれぞれがモノ作りの経験をしてきているので話が早いんです。逆算して「このままリリースすると問題になる」ということがわかる人ばかりだから、コミュニケーションがとても円滑かつ柔軟で、私自身もかなり働きやすいと感じています。

―逆に、どんな部分を課題と感じていますか?

 人材が足りない、これにつきますね。おかげさまで現在いろんな案件をお受けしているので、各プロジェクトに応じた技術を持ったエンジニアが必要です。さらに技術部と同様、デザイナーやプランナーといったほかの職種に関してもプロジェクトを担える人材を集めないといけません。これは全社的な課題でもありますね。

 ゲーム開発って難しいんです。最後「できませんでした」なんて事例も多い中で、オルトプラスはその点をなんとかしてきた実績があり、外部からの信用が厚いのです。引き合いも多い中、あとは案件をまかなえる人数が集まればめちゃくちゃ強いと思っています。

ヒットの要因は「タイミング」!どうやったらホームランの打てる組織になれるのか

―有馬さんが目指す技術部のビジョンを教えてください。

 これまでいろいろなゲームタイトルを見てきましたが、ヒットするのに一番大事なのって「タイミング」なんです。世の中に足りていないとか、ふいに必要になったとか、そんなバッチリなタイミングでリリースするのがヒットのコツだと感じています。

 そう考えたときに必要になってくるのは、「投げられたボールを打ち返して、ちゃんとホームランにする技術力」。現在のオルトプラスは人材不足ゆえ、「見逃し」の状況もあります。具体的にいうとメタバースやNFTなどの新しいネタもあるので、それらに対応できる人材も増やしたいですね。

 会社全体で基礎体力をつけておいて、どんなボールがいつ来ても全球打ち返したいのです。それをするための技術部でありたいと考えています。

―今後、技術部としてどれくらいの規模を目指していこうと思っていますか?

 100人以上のプロのゲームエンジニア集団を作りたいです。そうすると会社の規模的にも5倍ほどに拡大するはずなので、その規模で複数のタイトルを何本も同時開発できる状態を目指しています。

 また、組織的には部署や技術ごとにリーダーをきちんと立てることで、採用に関して良いスパイラルが生み出せるようにしていきたいです。

―有馬さんが今一番興味を持たれている領域について教えてください。

 会社的にはやはり採用や人材育成です。さまざまな分野のすごい人、面白い人が集まって、人が自然と育っていく環境が作れたら理想ですね。

 技術的に興味があるのは同時接続に関するネットワーク技術です。メタバースをはじめ今後いろんな人が同時にネットワーク接続する世界になってくると、こうした技術がキーとなります。地味に思われますがちゃんとこうしたノウハウを持っている会社は圧倒的に少ないので、オルトプラスではそんな技術を武器に戦っていきたいと思っています。

 あと個人的な興味でいうと、最近はネット小説です。自分である分野の小説を書いて、文芸コンテストに応募したり、ネット小説サイトに掲載しています。編集者やテクニカルライターをしていたので、何か文章を作りながら、いまの創作とはどんなものか、身をもって経験したくなって、こんなことをしています。何かを作っていくのは形を変えても楽しいことです。これからもずっと楽しいものを作っていたいです。

好きなことを仕事にしたい方、楽しんで夢を実現したい方。一緒にオルトプラスでホームランを狙いにいきませんか? ぜひ一緒に働けることを願っています。

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