はじめに 株式会社アダビトで働くメンバーに「アダビトで働く理由」をインタビュー形式で深堀りしていく企画 「#アダビトにいる理由」
第2回目となる今回は、 キャラクタータレント事務所「Simple Side Mascots(シンプルサイドマスコッツ)通称:サイマス」のイラストレーターとして活躍している永野 梨花(ながの りか)さん にお話を聴いていきます。
【イラストレーター・永野 梨花さんのプロフィール】
1995年生まれ。元漫画家。秋田書店『月刊少年チャンピオン』『日刊月チャン(Twitter)』にて連載、単行本出版の実績がある。アプリゲームの公式クリエイターや、LINEスタンプ等も幅広く経験。株式会社アダビトには2021年4月からイラストレーターとして参画し、Simple Side Mascots事業のクリエイターとして、イラスト / アニメーション、グッズデザインなど多岐に渡って活躍中。そこにいるだけで可愛いキャラクターが大好きで、みんなに愛されるキャラクターを生み出したいと考えている。
アダビトではどのような仕事をしているか? 作品への反応 / 目標とする数字が、仕事の楽しさに 後藤 永野さんの仕事の中で楽しいことを教えてほしいんだけど、「作品をつくる楽しさ」というのはやっぱりある?
永野 創作自体はめちゃくちゃ楽しくて(仕事が)常に楽しいんですが、 一番気持ちが湧くのは、反応をもらったり、成果が出せたとき ですね。
後藤 「再生数やSNS投稿のいいね数のような数字としての成果」を得られる楽しさもあると思うし、作品に対するファンやお客さんの反応も楽しいと思うけど、どれが一番楽しい瞬間なのか、というのは?
永野 全部楽しいけど... 投稿に対するコメントを観ることが楽しいな と思います。でも、それと同じくらい 社内の人からの反応も嬉しい ですね。
何というか...(楽しい仕事は●●と選ぶより)仕事がいつも、自分の「楽しい」の80%くらいにはなっているから...どれが自分の中で一番楽しいか?には答えられないかもしれないですね。
後藤 それはすごく素敵な状態だよね。
永野 言ってしまえば、本当に全部が楽しい。
「わ〜っ!」って感動する瞬間で言うと、すごく嬉しいコメントがあったり、目標に置いていた数字を達成したり、 キャラクターの人気が伸びているとき かなあ。
後藤 キャラクターの成長が作品を通してダイレクトに数字で出てくるもんね。世界中の人に何回も観てもらえて、反応をもらえるってシンプルにすごいし。
永野 逆に、楽しくなくなっているときもそれが理由ですね。目標にしていた数字に届かない、数字が出ないときが、楽しくないしつらいときですね。
アダビトではたらき始める前は? イラストを描き始めた理由 後藤 「イラストを描くこと」自体は、アダビトに入るずっと前から人生でやってきていることじゃないですか。元々、絵を描くのは好きだったの?
永野 好きですね〜。お母さんが絵を描くことが好きなので、自分がイラストを始めるまでのハードルも低かったのかな、と思います。家に自由帳がたくさんあるとか。
お母さんは、元々漫画家になりたかったらしいんですけど。大人になってからも趣味で絵を描いていて、似顔絵の勉強をしたり、家族の絵を描いたりしていました。
だから、 自分がイラストを描いていたのも、お母さんが絵が好きだからで。 私が描くとすごく褒めてくれて、だから私も描いていたんだなと思います。
「上手だね」って褒められていたから、自分でも「イラスト上手いんだな」って自分でもそう思って、やってました(笑)
後藤 そこから、どういうイラストを描きたいか?とか、どういう風にイラストを描いていきたいか?みたいな考えはあったの?そこから実際に仕事にしようと思うまで。
永野 イラストは幼稚園から描いていたんですけど、 小学校の卒業アルバムにはすでに「将来の夢は漫画家」と書いていて。
後藤 もうその頃からなんだ。
永野 小学生のときから中学校のころまでは、自分は漠然と「自分は将来、絵を描いて生きていくんだろうな」と思っていたんです。小学生だった当時は、 (絵を描き続けることの)選択肢は「漫画家」しか知らなかったので。
”イラストレーター”とかがよく分かっていなかったので、特別「漫画が好き」とかではなく「絵を描く人=漫画家」と思っていて、高校2年生で進路を決めるときまでずっとそうでした。
大学を中退し、漫画家へ 後藤 その後は、一度大学進学の進路にしたんだよね。高校2年生のときに、漠然と思っていた将来を変えた理由があった?
永野 そのとき初めて自分の進路を文章にしたんですけど...「自分は美術の学校に行くんだろう」「絵を描く人は美術の学校だろう」と思って、その学校に行くという進路希望を書いたんですよ。そうしたら、担任の先生に反対されてしまって。
でも、そのときに「そうか、そんなに甘くないよなあ」と思って、じゃあ(仕事にしなくても)趣味で絵を描ければ良いや、大学行くか。」ってなりました。
そこで特に進路に迷ったりとかもなく、「そういうもんか」となって進路を変えましたね。結局は、大学2年生になる直前の休みが終わる前に中退しています。
漫画家として活動を始める 後藤 中退して漫画家になるまでの理由もあったんだよね。
永野 大学生のときは心理学を学んでいたんですけど、 趣味では漫画投稿サイトに漫画を上げていた んですよね。その漫画に対する読者の反応がすごく嬉しくて、 「やっぱり自分は絵を描いているほうが楽しいや」 ってなって。
(大学で学んでいる心理学の分野は)心理学を学んでいる人も最終的には企業に就職してるよ、みたいな話も聞いていて、当時は心理カウンセラーを目指していたんですけど、大学院まで進学しないとそもそもなれないということもわかりましたし。
そんな中で 自分にとって楽しいことを見つけた から、そっちに行ったって感じでしたね。
後藤 でもその後は漫画投稿サイトから始まって、 月刊誌の新人賞の準グランプリも獲得している もんね。漫画家としての街道を登ってきたわけだよね。
永野 でも、すごくタイミングが良かったって感じですね...本当は全然、そんなに甘くないですもん。
後藤 でもすごいよね、連載して単行本も出版しているもんね。漫画家は結構長く続けていたよね。
永野 賞を獲ったのが20歳で、そこから漫画家を5年間くらい続けていました。
漫画家を辞めることになったきっかけは、当時は原作担当の相方がいて2人でやっていたんですけど、編集の方向性と自分が考えた内容が合わず、「自分が面白いと思っているものが描きにくくなった」という理由があったんですよね。締め切りとか、人気度とか、色々な理由もあり、「そろそろ潮時かな」となって。
後藤 それが5年経つくらいの時期にあったんだ。
絵を描く仕事をするか、死ぬか 永野 結構、漫画家は生活習慣が特殊じゃないですか。締め切りがあるけど、自分でスケジュールを立てればいつ起きても、何をしても誰からも何も言われないし、社会との関わりもあまりないし、同じような生活の友達もいないし。
なので、辞めたあとは 普通の生活にすごく憧れていた んですよね。「朝電車に乗って仕事にいき、会社の人たちと会話して、体を動かして帰って疲れて寝る」みたいなのに憧れていたので、バイトを始めました。
倉庫作業のアルバイトをしていたんですが、 絵を描く時間がないというより、絵に触れて、絵を描く気力がなくなってしまった んですよ。仕事がつまらないし、一人暮らしをしていて寂しさもあって全然絵を描けなくて。
「自分は絵を描く仕事をできない。だったら...」 みたいな、絵を描く仕事をするか、死ぬか?みたいな感じになってしまって。まずは、絵を描く仕事を頑張って探そう、という気持ちになって、仕事を探し始めました。
後藤 そのときはどうやって探したの?
永野 たぶん「イラストレーター募集」という(検索ワード)か、そんな感じだったのかな...。そもそも募集求人とかを観たことなかったので、あまり覚えてはいないんですけど、募集している会社を探していて。
後藤 で、アダビトの募集が出てきたんだ。
アダビトに参画したキッカケ 絶対に入れないだろうと思いながら応募した 永野 「絶対に入れないだろう」と思いながらイラストレーターの募集に応募した んですよね。
後藤 Wantedlyで僕らはイラストレーターの方を募集しているけど、永野さんはWantedlyのアカウントを応募前から持っていたわけではなかったんだよね。僕らの募集に応募するためにプロフィールも書いてくれたっていうね。
最初に僕と面談したときの印象はどうだった?
永野 「想像と違う」とか、そういう印象はあまりなかったかなと思います。マジで”ダメ元”で応募していたから 「とりあえず、熱量だけは伝わるようにしよう」 とは思っていましたけど。
なんか、投げやりじゃないですけど(笑)「どうなってもいいや」くらいで面談をやっていました。
後藤 その面談のことは明確に覚えていて。最初の面談は2021年の3月とかだったんだけど、そのときもイラストレーターさんの応募をやっていたんだけど、そのときの募集枠は1名に絞る予定だったんですね。
100人くらい応募をいただいている中で、すでに現在在籍しているイラストレーターの方の採用が決まっていたんだよね。
でも、「良い出会いがないかな」と思って(募集ページを)開いていて、最初のイラストレーターの方との仕事が始まる1週間前とかに永野さんが応募してくれて。
永野 そうなんですよね。
後藤 最初の印象として覚えているのは、1回目の面談で永野さんがスマホカメラで面談していてくれていたんですけど、斜め上の画角から映していたんですよ(笑)
永野 Zoomも初めてだったので(笑)
後藤 Zoomの面談って、たまにスーツの方もいるくらいじゃないですか。でも、斜め上から映していて、パーカーを着て...めちゃくちゃラフな格好だった。
あと、質問しても顔を隠してフード被るみたいな、恥ずかしがり屋でもあったんだよね、やばいなと思って(笑)
永野 普通だと思っていました、それぐらいが(笑)
永野さんと面談した理由 後藤 そもそも、 募集枠がもうないタイミングで「永野さんと面談をしよう」と思った理由 は、プロフィールが誰よりもアダビトに合ってからなんだよね。 「マスコットキャラが好きです」「マスコットキャラクターを作って描く仕事をやりたい」ってプロフィールに書いてくれていて。
「イラストを描きたい」「デザインをつくりたい」と書いてくださる方は結構いるんだけど、分野としては、ゲーム、アニメが多いんだよね。
そんな中で「マスコットキャラをやりたい」とプロフィールに書いている人がいなかったし、漫画を描いていたというのも書いていたし、LINEスタンプ制作やゲーム公式クリエイターの経験も踏まえると「すごいな」と思って。
実績もあって、やりたいこともたくさんあるだろうに 「キャラをやりたいんです」 って、こんな人なかなかいないなって思って、 「この人だ!」と思って面談をした んだよね。
で、ふたを開けたらフードを被っていた(笑)
フードや髪で顔を隠しているんだけど、答えは的確かつ、相当頭の回転が早かった、シンプルに。
永野 やば(笑)
後藤 面談終わったあとに、No.2の池野さんに「この人は絶対に採用したい」と話して。採用枠はあるわけではないし、正直今の時点でやってもらう仕事もない、それでもいいかって。
面談の質問に答える形で、永野さんには 「お客さんが求めているものをキャッチする能力」 があるんだな、ということがわかったから 「この人はおそらく何をやっても伸びる。最悪サイマス事業自体が伸びなくても大丈夫だから、採用してもいいか?」って話をしたね。
アダビトで今後取り組んでいきたいこと そもそもない仕事を、どう作ってきた? 後藤 楽しくて成果も出ている、そういう環境を1人でも多く作っていくのがアダビトの目指しているところだから、漫画家を辞めてやりたいことができなくなった当時から、 今は「いつも楽しい」というところまで永野さんが感じて働けているのが、本当に素敵だな と思って。
でも、入社当時は仕事が社内にない状態で入ってきたわけで。自分で仕事を作っていく局面が初期のころはあったけど、そのときはどういうことを思ってやっていた?
当時から、すごく自分から提案してくれていた記憶があるんだけど。
永野 後藤さんとか、No.2の池野さんが明らかにこの会社のトップにいることは分かっていたので、 そこに自分が近づきたくて、この会社の一員になりたかった のをすごく覚えています。
この会社のことを知りたくて、必要不可欠な存在になりたいなって思っていたら、「こういう仕事が今足りないな」とか、「後藤さんがやっているこの仕事は自分でもできるな」とかが出てきて、 そのときに取り組む仕事だけでは物足りない感じ が出てきました。
後藤 どんどん広げていったんだ、すごいな(笑)
この記事は応募者さん向けのインタビューだから、これから入ってくれる方に最初からそれを求めるのは酷だなとは思うけど、一方で、そういう人が増えていったら、どんどん良い会社になっていくし、どんなポジションでも自分で仕事を作る側面は絶対あるじゃないですか。
だから、 「なぜそうなれたのか?」 みたいなところは気になるよね。
永野 この仕事が理想すぎたから かもしれないですね。
理想すぎて、やりたいことがありすぎて、楽しいから どんどんやれたかな。自分がどんどん楽しくなりたくて、色々とできることも増えたらもっと楽しいことも増えるから。
「自分でやれることを増やしていけるんだから、増やしていこう」 みたいな。
自分の力が証明できた実感 後藤 そんな感じで仕事をしてもらっていて、今までどんどん成果を出してくれていますけど、成果が出てくる途上で思ったこととか、感じたことはある?
永野 自分には結構最初から自信はあったんですけど...でも、自分の力が会社の人に数字で見せられたのが嬉しいという感じがあったし、 自分の仕事は数字で表せられるんだ、証明できるのが良いな という感じでした。
後藤 最初はイラストや漫画はやっていたけど、アニメーションはやっていなくて、「こういうのできる?」って相談したりもしたよね。
そしたら、 「とりあえずやりました」って見せてくれたアニメがすごくて(笑)
アニメーションにもさまざまあるじゃないですか。ツールを使って動かすアニメーションもあれば、イラストを使って動かすアニメーションもあるし、3Dモデルもあるよね。
「アニメを作ってください」としか言っていなかったのに、フレームバイフレーム(注:キャラを1コマずつ動かすこと)で描くっていう、 一番大変な作り方でやってもらった んですよね。
これって当たり前のことじゃないと思っていて、大変だったなと思うんだけど。でも、そのアニメを観たとき 「すごいぞ!いける!」と思ってアニメーションを始めて、高い目標も決めて伝えた んだよね。
…で、後から永野さんから聴いたんだけど、「こんな目標、絶対無理だろこいつ」みたいな感じだったらしい(笑)
永野 絶対無理だ、どうせうまくいかないんだ、と思って。(笑)
後藤 でもその後、めちゃくちゃ伸びたからね。
永野 そのときは、まだ自分の力っていう実感がなくて、そのときはなんか、良くわかっていなかったですね(笑)
でも、同じような環境で同じ仕事をする人が増えていく中で、自分ならではの良さにも気づけるようになったかなと思います。
常に一番を目指して 後藤 これからこういうことをやっていきたい、こういう感じになりたいというのは何か考えていたりする?
永野 今年の私の目標は「 一番であり続けないとな」 というところですね。そこがすべてかもしれないです。そこを目指していくのが、ここにいる価値でもあるなという。
後藤 そういう気合いでやっていく、ということだね。
永野 あと、「(キャラクターの)カフェやりたい」とか、そういうやりたいことはもちろんあって。全国のファンがサイマスのキャラクターと手軽に触れ合えるようになるのがやっぱ目的ですね。コラボとか、どんなやり方でもいいんですけど。 人に自慢できるようなこと ですね。
後藤
「人に自慢できるようなこと」は、すごく意識していて。 数字とか具体的な実績が出るとか、社会的に認められるとかが、創作においては「認められる」ことになる から。
でも、創作って基本的に恥ずかしいし大変で、自分が「良い」と思っているものと、自分以外の人が「良い」と思っていることのギャップに苦しむというか。だから、キャラクターが身近に触れてもらえるというのはすごく良いよね。
うちの会社が上場を目指している理由は「すごいだろ」「かっこいいだろ」と作り手が言えることにも置いているからね。
未来のアダビトのメンバーに向けて 後藤 これから入ってくれるイラストレーターの方とか、そうじゃないポジションの方も読んでくれる記事なので、そういう人たちに向けてメッセージはある?
永野 なんだろう... 「人生を仕事に賭けるくらいの気持ちで...」 っていうことかな(笑)
後藤 ブラック(笑)
永野 この会社は、 「人生を賭ける価値があると思っている」ということ なんですよね。特にイラストレーターは本当に自由に、色々なことができると思っているので。
後藤 僕らもそうしていきたいと思っているからね。
永野 イラストレーターにとって自由に好きなことができるからこそ、そう言えるということですね。 そういう人が応募してくれれば良いなって思います。
後藤 「人生を賭ける」というところまで思ってくれるのは、すごくありがたいよね。
「自分の仕事は何か?」ということを社長だから当然考えるんだけど、みんなに対してもそうだし、特にイラストレーターの人たちに対しては、やっぱり 「ステージを用意する仕事」 だと思っているんだよね。
もうちょっと具体的にいうと 「やったら成果が出る環境をいかに作るか?」というのが自分の仕事 だと思っているから。「どこで戦うか?」「どう戦うか?」という戦略と、そのために必要な資金・人・モノをどう調達してくるかというところにかかっている。
良いステージで最高のパフォーマンスをすれば、観客は湧くよね。だから、イラストレーターの方には「最高のパフォーマンス」をお願いして、良いステージは、たとえば「日本武道館」みたいなステージを自分が作る。
「そこで良いパフォーマンスをするのは皆さんです」ということはすごく意識している。だからこそ、「人生を賭ける」というのは、ありがたい言葉だなというのはありますね。
代表が語る永野さんのすごいところ 圧倒的リアリティを表現する表情と動き 後藤 永野さんのすごいところは、イラストやアニメ制作の具体的な話で言うと 「表情」 なんだよね。
社内の人や、特にイラストレーターの方と向き合うときに意識しているのは「その人の売りが何なのか?」ということで、その人の特性が何か、ということなんだよね。そこで言うと、永野さんは描くキャラクターの表情やバリエーションが、他の人よりも明らかに長けている。
それは、 「こういう顔とか動きをしたら、こういう感情が伝わるだろうな」という感情に対しての”ひだが細かい”という部分、そういう内面を持っていること。あとは、それを表現する技術力の高さ。
その分、アニメーションであれば細かく動かさなきゃいけないから、すごく難しいんだよね、基本的に。でも、そういった表情や動きのバリエーションの多さによって何が生まれるかと言うと、それは「リアリティ」で。
感情を「顔の動き」「体の動き」で表現することで生まれる圧倒的リアリティ、生きている表現が圧倒的にすごい。 これは国内外のクリエイターの中でも、だいぶすごいなと客観的に思う。
サイマスは「素朴でそばにいるマスコットキャラたち」がコンセプトだけど、それを体現できているのは、リアリティのある表現ができる作家として永野さんがいるからだなと思ってる。これが圧倒的に突き抜けてすごいところだし、圧倒的に評価されているよね。
「お客さんが何を求めているのか?」を昇華する力 後藤 作家としてのすごいポイントはほかにもあって、永野さんにも自分がやりたいことはたくさんあると思うんだけど 「お客さんが何を求めているか?」 を結果としての数字も含めて判断して、それを自分の作品に取り入れ ”昇華する能力” が高い。
結構、クリエイターの方でここが突き抜けている方は少ないと思っていて、これができる人がやっぱり創作活動をうまく続けられているし。
もちろん自分のアートから創作が始まるんだけど、そのアートをどんどん昇華して、肉付けしていける能力が重要なんだよね。 自分の作品を客観視することでどんどん良くなっていくし、時代にも合わせられる んだよね。
「永野さんはどんな仕事をやってもうまくいく」と言った理由もそこにあって。仕事というか「他人に対して何かをする」ということにおいて大事なことなので、すごいなって思いますね。
デザインセンス 後藤 これも稀有だなと思っていることなんですけど 「デザインセンス」 だね。
永野さんは元々ファッションや自分が好きなものも強くあるし、興味関心も強いから「かっこいいものが何なのか?」を追求しているよね。 だからこそグッズをつくるときのデザインの幅も広いし、時代に合ったデザインを「キャラクター」というフィルターを通してつくることができている。
アダビトはキャラクターグッズにも力を入れている会社だけど、永野さんがその特性を持ってくれているからできているというのはあるね。やっぱり、今後もこういう特性を持っている人と仕事したいなって思うな。
一言で作家としての特性を表現すると 「マスコットキャラクターにおいて必要なことがすべてできる」 というのが、永野さんのすごさ。
イラストも漫画も、アニメもできる。それでグッズも作れる。キャラクターに必要なのはこれらの要素なので。これが全部できるっていう、それがすごいところですね。
熱量と思いやり 「会社の人」としての側面では、シンプルに 熱量と実際にやる量が半端じゃない。
それがなぜすごいかという話で言うと、「誰々に認められたい」とか、「会社の人に喜んで欲しい」とか、そういう他人軸ももちろんあるんだけど「自分がやっていて楽しい」「自分はここまでやり切るんだ」とか、 自分の仕事に対してのこだわりが明確にある から、そういう自分軸を持っている人はなかなかいないから、すごいなって思う。
あとは、 うちの会社は思いやりと「思いやりを言葉にすること」をすごく大事にしている会社な ので、それを実際にしている人だというのもすごくある。続けて欲しいなって思いましたね。
自分にベクトルが向く人が多い中で、 他人にちゃんとベクトルが向いていて、会社組織の中での自分の存在や、自分の行動を観ることができる人って少ない と思っていて。ありがたい貴重な存在だよね。
全員に対してそうなって欲しいとは思わないけど、そういう人と仕事すると楽しいし、そういう人がたくさんいたら良い会社になるなと思っているかな。
僕は永野さんが入社してくれた経緯を ”ドラマチック採用” って呼んでいるから、こういう事例を増やすっていうのが、僕の採用目標ですね。
おわりに 今回は、 「#アダビトにいる理由」第2回目 として、 サイマス所属キャラクターのイラストレーター、永野さん にインタビューを実施しました。
「イラストレーターとしてどのように活躍しているか?」に加えて、漫画家としての経験や、会社組織の中で、お客様やキャラクターのファンと向き合う中で、「どのように考え、行動するクリエイターが成果を出せるのか?」を深く掘り下げたインタビューとなりました。
こんな熱い想いで仕事に取り組むアダビトでは、現在も多くのポジションで採用を強化中です。「アダビトが気になる!」「考え方や取り組みに共感した!」という方は、ぜひ募集一覧から興味のあるポジションにご応募ください。
「話を聞きに行きたい」 からのお声がけもお気軽にお待ちしております!