キャラクタータレント事務所「Simple Side Mascots(サイマス)」と、キャラクター雑貨ブランド「tretoy(トレトイ)」を運営するアダビトのしゃちょー、そうたろがキャラについてぐだぐだ喋る番組「キャラジオ!」
今回は「#4 POPMARTが上場したのでコメントしつつトレトイの仮説検証について喋ってみた」を書き起こし、追記・加筆したストーリーをお届けします。
※本記事は2020年12月年末時点での情報となっております。
「キャラジオ!」はこちらからお聴きいただけます!
こんばんは、そうたろです。「キャラジオ!」を録っていきます。
今日は今まで「キャラクター」についての配信をしてきたんですけど、ちょっと違うトピックで(今回は)お話しできたらな、と思っています。
先日、アートトイブランド会社「POPMART」が、香港証券取引所で上場し、時価総額「1.4兆円」を初値で付けたというニュースがありました。
https://www.chaitopi.com/2020/12/11/popmart-ipo/
僕たちも「tretoy(トレトイ)」というキャラクター雑貨ブランドでアートトイ・デザイナーズトイの雑貨屋さんをやっているので、POPMARTの上場のニュースはポジティブに受け取っていることもあり、「そりゃそうだろうなぁ」と受け取っているところもあり...
という感想を持っておりまして、それについて話していこうかなと思っております。
「POPMART」が時価総額1.4兆円の評価を受けた理由
「POPMARTがなぜこんなに(高い)評価を受けているのか?」というところですが、アートトイのIP(Intellectual Property:知的財産)であるアートトイを色々な形で、色々なIPを買ってきて「ブラインドボックス」...日本で言う「ガチャガチャ」の形式で売っているというところが、とても評価を受けているポイントになっています。
この売り出し方やチャネルの伸ばし方は、いわゆる「OMO(Online Merges with Offline:オンラインとオフラインの実店舗を融合したマーケティング手法)」と呼ばれています。
オフライン / オンラインで買ったものをデジタル上で管理してリピートできるような構造や、オフラインで販売した後にアプリの中で何を買ったか管理できたりだとか、「この店舗でこういうものが売っているよ」ということが見えたりだとか。
そういうことをきちんとやっているというところで「ビジネスモデル」「売り出し方」でも注目されていて、けっこう価格(時価総額)をつけたというところがあります。
POPMARTの課題
今後の(POPMARTの)課題としては「人気IPの持続的開発が可能か?」が言われていたりもするんですよね。
前回(今の事業を始める前)僕たちはマッチングアプリをやっていたんですけど、それをピボットしてから2ヶ月くらい僕の方で次のビジネスを検討していまして...
ちょうど去年の今ごろ(2019年12月)にPOPMARTを見つけて「これは本当にすごいな」というのと、僕は元々キャラクターがすごく好きなので、これ(この事業)は僕たちがやったら、すごく楽しいんじゃないかということで、参入していたりもします。
それで、POPMARTが今時価総額1兆円をつけている(ポテンシャルがある)点と、課題だと言われている「IPの持続的開発」というのは、僕もPOPMARTのビジネスモデルを見た当初に思っていたところがありました。
戦略的な話になるんですけど、トレトイにおいてはブラインドボックスの商品を継続的にネットチャネル、いわゆるSNS・ソーシャル上で売れるのかどうかというところ、そして、売れるのであればそれを継続的に販売していくこと。
そして「IPの持続的開発」が(トレトイにおいても同様に)ネックになることはわかってきたので、「IPを自社で作れる体制」「他社も巻き込めるような体制」をどうやって両立できるかというところを、そもそもの参入する(際の)戦略のバックボーンとして決めていました。
戦略の設計|IPの販売と自社IP開発
それ(参入する戦略のバックボーンを決めたうえ)で始めたのが「tretoy(トレトイ)」であり、先週リリースした「Simple Side Mascots(シンプルサイドマスコッツ)」だったりするんですよね。
サイマスは「キャラクタータレント事務所」という建て付けでやっていて「自社でIP開発をしていくこと」が前提になっていることと、他社IPも「タレント事務所に所属する」という形で巻き込めるところが盛り込まれた設計になっています。
トレトイにおいては、ほとんどが「ブラインドボックスを扱っている商品になっている」というもの(設計)があります。
ただ、けっこうトレトイのビジネスをやるとなったときに...去年(2019年)の1月〜2月、色々な人に話をしに行ったんですけども、ことごとく否定されてですね(笑)
いやもう「絶対上手くいかないでしょ」みたいな(笑)
まずすごくニッチだし、かつネット上で「箱の中身が見えないもの=ブラインドボックスの商品」を売ることに対して、「実店舗だと(商品を)手にとってみて、運命的な出会いで買ってみるというのはあるけど、ネットは基本的に”指名買い”なので、ネットでそういうの(ブラインドボックスが売れる理由)はないでしょう」みたいな。
という風に言われて...けっこう否定されまくっていたんですよね。
ただ僕としては「なんとなく”いける”んじゃないかと思って実際にやってみた」というのがあって。
トレトイで実施した事業検証3ステップ
ただ、初の試みというか、あまり事例がない試みではあったので、いろんな検証パターンが必要だったんですけど。
主にトレトイでやった検証の1つめのステップというのが、まずは「デザイナーズトイ・アートトイは日本で売れるのか?」がチャレンジでした。
2つめのステップが、「ネット上でブラインドボックスが売れるのか?」...つまり、中身が見えない、何が入っているかわからない商材が売れるのか?ということですね。
そして3つめのステップは「ソーシャル上・SNS(例:Instagramなど)でそれが売れるのか?」
その3つのステップがあって、これ1コ1コ丁寧に検証していったんですよね。
まずInstagramのアカウントを開設して、(アカウントやその投稿コンテンツを)広めていきながら売っていって。...それで、単品で売ってブラインドボックスで売って、Instagram上で売って...と、ひとつひとつ検証を重ねて。
「これはいけるな」ということがわかったので一気にこのビジネスに両足突っ込んだというか、1ヶ月くらいでその検証をやって、なんとか体制を作ったのが経緯ですね。
POPMARTがこのように「1兆円(超え)」と評価されているのはすごく嬉しいですし、僕ら自身まだまだ頑張らなきゃと思うんですけども。
これから新しい文化をつくるために
(トレトイ・サイマス事業は)長く時間がかかるものだと思ってはいるので、この市場で10年以上戦うつもりでやれたらな、と思っています。
やっぱりデザイナーズトイというのはまだまだマイナー。
昔から日本にある文化ではあるんですけど、ニッチな文化だし「これから文化をつくる」というのが、ある種のスタートアップの定石・セオリーというところもあるので。
何年かかるのか?というのはあると思うんですが、僕らは(デザイナーズトイが)広まりさえすれば、手にとっていただけたら素晴らしいと感じていただけるものだと思っているので、デザイナーズトイ自体もそうですし、トレトイを通してそれらを広めていきたいし。
サイマスのオリジナルキャラクターも、たくさん作って広めていって、みなさんに良いものをお届けできたらいいなと思って、毎日がんばって年末年始もやっているという感じです。
そんな感じで、POPMARTに関する所感を述べてみました。
おわりに
僕らもまだまだ、駆け出しの小さいスタートアップ...スタートアップとかっこつけて言ってますけど、”中小零細企業”ではあるので、これから影響力や自分たちのやりたいことをやって、お客様が楽しんでいただける幅が広がっていけるといいなと思っております。
そういった学習の過程や「こういった手順を追って仮説検証したりだとか事業を伸ばしていったよ」という話も「キャラジオ!」で話していけたらいいなと思っております。
ぜひぜひ引き続き今後とも聴いていただければな、と思っております。
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