こんにちは。髙野です。
唐突ですが、ここ数年IT会社の倒産が増えています。
東京商工リサーチによると、2026年上半期の「情報サービス業」の倒産は166件で、前年同期比18.5%増。2017年以降の過去10年間では最多となりました。
さらに2026年7月の情報通信業の倒産は52件で、前年同月比62.5%増。2025年も情報通信業の倒産は438件と、4年連続で増加しています。
東京商工リサーチ「2026年上半期の『情報サービス業』倒産」
IT業界そのものの需要がなくなったわけではありません。
DXやクラウド、生成AIなど、新しい需要は次々に生まれています。それでも会社がなくなっている。
同じIT業界で事業をしているaciassとしても、当然他人事ではありません。
では、そんな中でこれからaciassはどうするのか。
何か大きく方向転換するというより、今までやってきたことを、もっとちゃんとやる。
今はそう考えています。
一つの事業だけに依存しない
aciassでは現在、システム開発を中心に、ペット、アウトドア、ECなど複数の領域で事業を行っています。
システム開発の中にも、自社サービス、受託開発、SESがあります。
ただ、最初から「リスク分散のために複数の事業を持とう」と考えていたわけではありません。
aciassでは創業当初から、「仕事を楽しむこと」や「ワクワクすること」を大切にしてきました。
メンバーから「こんなのがあったら面白そう」「これをやってみたい」という話が出てきたら、まず考えてみる。やれそうなら実際に形にしてみる。
そうやって事業が増えてきました。
このあたりは以前の「aciassを創業した、たった2つの理由」でも書いています。
WagMogもその一つです。
最初に「ペット事業を始めよう」という大きな経営計画があったわけではなく、メンバーのアイデアから始まり、実際にサービスとして形になりました。
「WagMog一周年。あらためて『aciassという会社』を振り返ってみました。」
結果として今は、システム開発だけではなく、ペット、アウトドア、ECまでやっている会社になっています。
ただ、何でも増やせばいいとも思っていません。
人も時間も資金も有限なので、やってみたものを全部残すことはできません。
2期目を振り返った記事でも書いたように、今のaciassは「何を始めるか」だけではなく、「何を残して、どこに力を入れるか」を考える段階に入っています。
やるものを選んだら、そこにはちゃんと人も時間も使う。
もともとはワクワクから始まった複数の事業ですが、結果として一つの事業だけに会社の未来を預けていないことは、今のaciassにとって経営上の強さにもなっていると思っています。
SESも、以前より簡単な市場ではなくなっている
以前、「SESの話を、ちゃんとしようと思う」という記事を書きました。
aciassは自社サービスや受託開発をやってきた会社ですが、会社としての土台が少しずつ整ってきた中で、事業の選択肢の一つとしてSESにも力を入れています。
その考え方自体は今も変わっていません。
ただ、最近はSESの営業をしていても、業界の人と話していても、「以前より案件が少ない」「エンジニアが決まりづらくなった」という話を聞くことがかなり増えました。
一方で、すべての案件が減っているわけではありません。
案件数が増加している領域もあります。
なので、「SESに将来性がない」と単純に考えるのは違うと思っています。
むしろ以前より、会社の営業力や取引先、エンジニアのスキルによって差が出やすくなっている。
そんな市場に変わってきているのではないでしょうか。
SESへの転職を考えて「SES企業の将来性」や「SES会社の選び方」を調べている人もいると思います。
還元率や案件数だけではなく、その会社がどんな営業体制を持っているのか、どんな顧客と取引しているのか、エンジニアをどう支えているのかまで見た方がいいと思っています。
もちろん、SESを一本でやっている会社にも強みはあります。
SESに経営資源を集中することで、営業力や案件数、顧客との関係性を強くしている会社もありますし、専業だからこそできることもあると思います。
一方でaciassは、自社サービスや受託開発で始まった会社です。
その中で、会社としての選択肢を広げる一つの事業としてSESにも取り組んでいます。
SESをやるのであれば、採用したあとに案件を探せばいい、では足りません。
継続的に案件を作れる営業力が必要ですし、市場が変われば提案の仕方も変えていく必要があります。
だからaciassとしては、SESにもきちんと取り組みながら、自社サービスや受託開発もそれぞれ育てていく。
どの事業モデルが正解ということではなく、今までやってきたことや、これから作りたい会社を考えると、この形がaciassには合っていると思っています。
今まで以上に「売る」ところまでやる
これはSESだけの話ではありません。
良いサービスを作ったからといって、勝手にユーザーが増えるわけではありません。
受託で良い仕事ができるからといって、仕事が勝手に入ってくるわけでもない。
当然ですが、事業として続けるなら「売る」ところまでやる必要があります。
aciassではずっと「ワクワク」を大切にしてきましたが、ワクワクすることを続けるためにも、会社として売上と利益を作らなければいけません。
利益がなければ、新しいサービスにも投資できませんし、人も採用できません。給与や制度、働く環境を良くしていくこともできません。
だから、これからは今まで以上に営業にも力を入れます。
受託なら新しい案件を取りにいく。SESなら継続して案件を作る。自社サービスなら、作るだけではなく使ってもらうところまで考える。
「いいものを作る」だけで終わらず、どう事業として続けるかまでやる。そこは今後さらに意識していきます。
経営メンバーも現場から離れすぎない
そのためにも、経営メンバーが現場から離れすぎない状態は残しておきたいと思っています。
aciassの経営メンバーは、それぞれ営業、採用、開発、事業づくりなどの現場を経験しています。
経営だけをしているメンバーはいません。
営業が必要なら営業に出ますし、採用が必要なら採用にも入る。サービスや事業を見直す必要があれば、担当者に任せきりにするのではなく一緒に考えます。
もちろん、経営メンバーがいつまでも全部やる会社にしたいわけではありません。
会社が大きくなれば、仕組み化も必要ですし、それぞれの領域を任せられる人も増やしていかなければいけません。
ただ、会社の状況が悪くなったときに、経営側が数字だけを見ながら「営業がうまくいかない」「採用がうまくいかない」と言っているだけの会社にはしたくありません。
必要なら自分たちでも動く。
この地肩は、aciassの経営メンバー全員が持っているものだと思っています。
同時に、何でも経営側で決める会社にもしたくありません。
これまでと同じように、メンバーから「これをやってみたい」というアイデアが出てきたら、それをどうすれば形にできるのかを一緒に考える。
経営側が全部のアイデアを出すのではなく、出てきたものを事業として動かせる状態を作る。
そこは、会社が大きくなっても残していきたいと思っています。
会社の選択肢が増えれば、働く人の選択肢も増える
IT企業への転職を考えるとき、「自社開発」「受託」「SES」という分け方で会社を見ることは多いと思います。
SESへの転職であれば、給与や還元率、案件、商流、リモートの有無なども当然気になると思います。
どれも大切です。
ただ、長く働く会社を選ぶなら、その会社が今何をやっているのかだけではなく、これから何ができる会社なのかも見ていいと思っています。
aciassには、自社サービスも、受託も、SESもあります。
システム開発以外の事業もあります。
なので、選択肢は多い会社です。
今やっている仕事をそのまま深めるのもいいし、数年後にやりたいことが変わるかもしれない。
受託をやっていた人が自社サービスに興味を持つこともあるでしょうし、SESでいろいろな現場を経験したあとに、違うことをやってみたくなるかもしれません。
もちろん、希望すれば何でもすぐできるという話ではありません。
でも、そのときに会社側にも選択肢があることは大事だと思っています。
「うちではそれはできません」で終わる会社より、次にできることを一緒に考えられる会社にしたい。
そういう意味では、今のaciassに入るのは面白いと思っています。
会社そのものがまだ変化している途中なので、新しい事業も、新しい役割も、これから作れるものがたくさんあります。
IT会社の倒産が増えている。だから何をするのか
倒産件数が増えているからといって、aciassが急に守りに入るつもりはありません。
ただ、以前より危機感を持って経営する必要はあると思っています。
今ある自社サービスを育てる。
受託をちゃんと取る。
SESも育てる。
営業を強くして、それぞれをちゃんと売上につなげる。
必要なら経営メンバー自身も前に出る。
そのうえで、また新しいことにも挑戦する。
何でもやればいいとは思っていませんが、安定だけを考えて新しいことをやらなくなる会社にもしたくありません。
ちゃんと会社を続けながら、やれることを増やしていく。
会社としてできることが増えれば、そこで働く人の選択肢も増えていきます。
aciassはまだ小さい会社です。
だからこそ、完成しているものより、これから作れるものの方が多い。
事業も、組織も、働く人の選択肢も、これからもっと増やしていくつもりです。
その変化の途中に入って、一緒に会社を大きくしていく。
そこに面白さを感じる人にとっては、今のaciassはかなり面白いタイミングだと思っています。