はじめまして、TempestAI代表の池田蒼です
はじめまして。TempestAI株式会社 代表取締役CEOの池田蒼(いけだあお)と申します。私は現在、「金融×AI」の領域で、銀行や証券会社、保険会社といった日本経済の心臓部に最先端のAIを実装する仕事をしています。ありがたいことに、創業からわずか半年あまりで、メンバーは40名を超え、既に複数の大手金融機関への導入が進んでいます。この速度は、東大界隈のスタートアップを見渡しても、圧倒的だと言われるほどです。
ただ、このスピードの裏には「技術」だけではなく、「本気で社会を変えたい」という想いと、それに共鳴して集まった仲間の熱量があります。私自身、学生時代からずっと「どうすれば世の中を良い方向に変えられるか」を考え続け、行動を重ねてきました。その延長線上にいまのTempestAIがあります。
このストーリーを読んでくださっているあなたには、私たちの挑戦を「観客」として眺めるのではなく、一緒にその大きな物語の一部になっていただきたいと思っています。まだ道半ばですが、だからこそ、これからの一歩一歩が歴史になります。あなたと一緒に、その未来を切り拓いていけることを心から楽しみにしています。
▲創業初期。ここから一気に伸びていく。
私の創業までのストーリー
私は中学時代からプログラミングを続けてきました。コロナ禍で自宅にこもる日々を、ただ過ごすのではなく「ものを生み出す時間」に変えたのがきっかけです。高校時代には生徒会長として「オンライン目安箱」を自作し、学校全体に導入しました。ソフトウェアが社会を変える手応えを、初めて自分の手で感じた瞬間でした。同時に株式投資にも熱中し、日経STOCKリーグでは数多くの企業を訪問しポートフォリオを構築ました。断られてもなん度も頼み込み、当時ユーグレナCEOの永田暁彦さんや当時デジタル大臣の河野太郎さんから直接話を伺うこともできました。そこで磨かれたのは「行動力」と「突破力」です。
そうした積み重ねを評価いただき、東京大学に推薦で入学しました。推薦といえば「〇〇オリンピックのメダリスト」といった華やかな実績を思い浮かべるかもしれません。私にはそうした肩書きはありませんでしたが、ビジネスコンテスト優勝や政策提言といった“実戦”を自分の足で積み重ねてきたことが、評価されたのだと思います。ここで改めて「行動は必ず未来を変える」という確信を得ました。
大学では松尾研発のAIスタートアップで修行のようなインターンを経験しました。そこで学んだのは、研究論文の美しさだけではなく、現場で動き続けるAIを作るための汗と試行錯誤です。膨大なデータのアノテーション設計、ガバナンスと法規制への対応、MLOpsによる再現性と継続運用の仕組み。机上で動くモデルではなく「社会に実装されるAI」をつくる難しさと面白さを全身で学びました。
大学時代は、世界の標準の起業の現場を見るべく、思いつきでシリコンバレーを巡ったりもしました。ヒッチハイクで駆け巡り、GoogleやNVIDIAなどの世界最大級企業の本社をめぐり、現地の人の家に泊めてもらう日々。行動した結果得られた視座であり、日本との違いを感じることができました。
その後も慶應医学部発スタートアップでR&D部長を務めるなどAIの責任ある立場を担いながら経験を積み、最終的にTempestAIの創業に至ります。形式的な「卒業」という区切りよりも、そこで得た実地の経験こそが私にとっての学びであり、今のTempestAIを支える大きな礎になっています。
▲初期のオフィスの一角
会社のカルチャー
TempestAIには、私たちが大切にしている行動規範と文化があります。それが TempestAI Spirit です。単なるスローガンではなく、日々の仕事の中で意思決定や行動を支える“生きた基準”です。
- Work is Life : 仕事は人生の大義を成し遂げるための手段である。金のために働く、名誉のために働くという発想を否定し、より大きな目的のために働く。
- Tempest Speed : 嵐のようなスピードで、学び、修正し、挑戦を続ける。
- Ownership at Every Level : すべての階層の人がオーナーシップを持ち、自分ごととして捉える。落ちているボールは誰かのものではなく、自分が拾いに行くもの。
- Hire and Develop the Best : 今より強い人を採用し、育て続ける。
- 縁 : Value the Relationship Forever.
この精神は、日常の何気ない行動に現れています。創業初期の頃、現在CTOを務めるエンジニアの中町が商談に同席した時のこと。彼が商談で期待されている役割はインフラ系の技術的質問に答えるということだけでした。しかし、商談が終わった後に彼が一言、「見積書、作っておきましたよ」。本来の担当範囲を超えて「自分ごと」としてOwnershipを持って動く姿勢は、TempestAI Spiritそのものでした。
▲ビッグサイトにて展示会出展後
私たちはよく「学生のスタートアップですよね?」と言われます。しかし、私たちは必ずしもそうではありません。確かに研究と両立している学生メンバーもいますが、同時に金融業界やコンサル出身の経験豊富なメンバーも多数在籍しています。年齢や経歴などの肩書きにとらわれず、TempestAI Spiritに共鳴し、行動できるかどうか。業界経験や専門知識をもとに、金融の仕組みをAIで再構築していける仲間を、私たちは本気で探しています。
現場を知り、経済を肌で感じる
TempestAIが最も大切にしているのは「現場に行くこと」です。机上での議論や抽象的な理想論ではなく、実際に金融機関の担当者と同じ解像度で課題を理解すること。稟議書のどの欄にどんな情報が入り、審査官がどんな目線で確認するのか――その細部にまで入り込み、要件定義を行うからこそ本当に使えるAIが生まれます。
こうした姿勢は、誰もが知る大手ベンダーとのコンペで何度も勝利を収めてきた理由のひとつです。私たちは派手な看板ではなく、「現場の課題を解き切る力」で選ばれてきました。
背景には、AI・システム・金融という異なる文脈を高度に理解する人材がチームとして結集していることがあります。AIの技術者だけでも、金融実務の経験者だけでも到達できない領域を、両者がタッグを組み、Tempest Speedで形にしていく。だからこそ私たちは、大手ベンダーに対しても実装力で勝てるのです。
▲地方銀行にも自ら足を運び、「聴き」「対話して」お互いの理解を深めます
世界一の企業を作る
TempestAIが挑んでいるのは、単なるシステム開発やAI導入ではありません。私たちは「日本の金融を変える」という使命を掲げ、それを通じて社会全体の経済活動をより良くしていくことを目指しています。金融の判断が変われば、資本の流れが変わり、企業や地域の未来が変わる。その仕組みの根幹にAIを実装することができれば、日本経済そのものを変えることができます。
この挑戦は、まだ始まったばかりです。しかし、創業から半年で40名を超える仲間が集まり、大手金融機関への実装を進め、大手ベンダーとのコンペにも勝利してきた。これは単なる偶然ではなく、TempestAI Spiritに共鳴した人材と、現場に徹底的に入り込む姿勢がもたらした必然だと考えています。
私たちは時価総額ベースで世界で一番の企業を作ります。それは、「最も人々の生活を良くし、最も社会に必要とされた企業である」ということを意味します。AIを通じて、金融の世界から社会を動かし、やがて世界を変えていく。その大きな物語を、あなたと共に歩んでいけることを楽しみにしています。
▲Let's Change Together, at Tempest Speed!!!