レイスシステムソリューションズ(以下、RSS)では、「綺麗なコードを書くこと」や「新しい技術を使うこと」自体が目的ではありません。
経営顧問事業やスカウト事業、ECソリューション事業など、28の事業を繋ぐ巨大なレガシー基盤のモダナイゼーションと、現場の業務プロセス改革。インフラの裏側とフロントの表側という異なる領域で事業成長に挑むエンジニア2名が、RSSで実践する「真実の事業価値を追求する姿勢」と「失敗を恐れず挑戦できる心理的安全性」について熱く語り合います。
■ プロフィール
T.T: プロジェクトマネージャー / 基幹システム刷新担当
経歴: SIerにて長年システムの受託開発に従事した後、RSSへ中途入社(現在2年目)。現在は、レイスグループの急成長を10年以上支えてきた複雑な社内システム群の運用・保守に携わりながら、次代の事業発展を見据えた巨大基幹システムのモダナイゼーションを牽引している。
Ayaka Suzuki: プロダクトデザイナー
経歴: 2021年 新卒入社。プログラマー、プロジェクトリーダーを経て、入社4年目で自ら手を挙げデザイナーへ転身。現在は、大規模な既存システムのリプレイスプロジェクトにおいて、ユーザー中心設計(UCD)やLeanXPを用いたUI/UXの改善と現場の業務プロセス改革を推進中。
導入:「作る立場」から「事業の本質に向き合う立場」へ
Ayaka: Wantedlyをご覧の皆さま、こんにちは!今回はこの2人で、RSSの開発現場のリアルな裏側をざっくばらんに語っていきたいと思います。T.T.さん、よろしくお願いします!
T.T.: よろしくお願いします!ちょっと緊張していますが(笑)。プロフィールにもある通り、僕は前職のSIerから転職してきて、今はグループの成長を支えてきた10年モノの社内システム群と日々「格闘」しています。
Ayaka: 「格闘」、すごく分かります(笑)。私も今、大規模な既存システムのリプレイスの真っ只中なので、乗り越える壁の高さは日々痛感しています。T.T.さんは外の世界(SIer)を知ってからRSSに中途入社されたわけですが、実際に中に入ってみて「ここは前職と全然違うな」とギャップを感じたことってありましたか?
T.T.: 一番のギャップは、「クライアントから依頼されたものを作る」立場から、「自社グループの事業コアに直接貢献する」立場へと変わったことですね。前職のように仕様書通りに作って終わりではなく、事業のスピードを止めることなくシステムをどう進化させるか、その手応えは全く違いますね。
現場のリアル:経営顧問、スカウト、EC… 28事業を繋ぐ「10年モノの基幹基盤」と「業務の壁」
Ayaka: 「事業コアに直接貢献する」となると、乗り越えるべき壁も大きいですよね。T.T.さんが今直面している課題はどういったものですか?
T.T.: レイスグループは現在、経営顧問事業、スカウト事業、ECソリューション事業をはじめ、28もの多角的な事業を猛スピードで展開しています。その急成長を10年以上支え続けてきた基幹システム群が、今僕たちが正面から向き合っている対象です。
スピード重視で業務変革を推進してきた結果、各システムはサイロ化し、グループ一体経営を実現するために複雑怪奇に連携し合う状態になっています。率直に言うと、「システムの肥大化・複雑化・ブラックボックス化によってデジタル技術の進歩やデータ活用に対応できなくなる」という情報システムの老朽化問題の大半が当てはまっているというのが偽らざる本音です。
現時点では業務は問題なく回っていますが、この先を見据えると危機感は強く、手を打つなら今だと考えています。
Ayaka: その複雑さは、現場のユーザーが使う画面や業務プロセスにもダイレクトに影響していますよね。私のチームがリプレイスしている既存システムも、長年ウォーターフォール型の開発プロセスで構築されてきました。その結果、業務フローの変化の速さに対応することができず、ユーザーへの価値提供の遅れや、ユーザーのシステム離れといった課題を招いていました。
T.T.: 複雑に絡み合ったシステム群はメンテナンスコストを高騰させ、新しいデジタル技術やAIの導入を阻む大きな壁にもなっています。そしてモダナイゼーションを進めようとすると、複合的な壁にぶつかるんです。
稼働している限り現状の業務は問題なく遂行できるため、現場からも「失うことに対する拒絶感」が強く働く。現状業務を踏襲する形になりがちで投資対効果が出にくい。複数のシステムが複雑に連携し合っているためシステム単位での段階的な移行が難しい。そしてスピード重視の事業運営の中でモダナイゼーションに充てる時間を確保できない——この4つが複合的に絡み合っています。
Ayaka: すごく分かります。私たちが外部のお客様向けに入力画面を新しくしようとした際も、ビジネスサイドからは「この項目はどうしても業務上必要で…」といった要望が多くありました。結果として、既存システムから項目数を約2割削減するに留まり、ユーザビリティ向上と、業務上の必須要件とのバランスを見つけるのに非常に苦労しました。
「なぜ今、その方法なのか?」真実の価値を追求するRSSの思考プロセス
T.T.: だからこそ、ただ言われた通りにシステムを刷新するのではなく、「なぜ今やるのか」「なぜその技術なのか」を徹底的に問う必要がありますよね。
Ayaka: はい、私たちはMVP(Minimum Viable Product)を設定し「小さく作って、早く価値を届ける」LeanXPのプラクティスを実践しています。「この機能がなくなったら、本当に業務は停止してしまうのか?ユーザーは具体的に何に困るのか?」といった問いを一つひとつ突き詰めていく必要がありました。
T.T.: その問い詰めこそが重要ですよね。「グループの事業にとって本当に価値のある機能は何か」という視点で現場の業務ノウハウを紐解きながら、システム単位での段階的な移行と刷新を泥臭く実行に移しています。実際、計画策定と並行して既にグループの基幹事業システムからモダナイゼーションに着手していて、まず現状のシステム稼働状況と依存関係を可視化するところから始め、スモールスタートを原則に優先順位をつけて進めています。そして、この思考プロセスを自分一人で抱え込まないこともRSSのカルチャーです。
Ayaka: 私たちのチームでも、「こんなこと聞いてもいいのかな…」と一人で抱え込まず、違和感や不安があればその場ですぐ共有する文化を徹底しています。
というのも、エンジニアやデザイナーが一人で悩んで立ち止まる時間は、そのまま「ユーザーへの価値提供が遅れる損失」になるからです。完璧な解が出るのを待つより、未完成でも「この進め方で大丈夫でしょうか?」と早期に投げかけた方が、チーム全員で最速の軌道修正ができますよね。
実際に私が進め方で壁にぶつかった時も、リーダーが即座に時間を作って相談に乗ってくれました。失敗や迷いを隠さずオープンにできる「心理的安全性」があるからこそ、怖がらずに最速で挑戦・検証のサイクルを回せています。
T.T.: 計画がすべて完成するのを待つのではなく、「できるところから着手する」「着手したら前進あるのみ」の精神で突き進む。基幹システムの刷新という超高難度のプロジェクトであっても、頭を抱えて停滞するのではなく、「まずやってみよう」とTry&Errorを許容して前進するカルチャーが根付いていますね。
基盤解体×現場革新がもたらす「圧倒的な事業貢献」とエンジニアの成長
Ayaka: そうした試行錯誤を繰り返すからこそ、成長度合いは計り知れないですよね。すべての要求を最初から完璧に満たそうとするのではなく、段階的にリリースし、ユーザーからのフィードバックを元に改善を重ねていくアプローチが、結果的に本質的な価値提供に繋がるのだと実感しています。
T.T.: 既存の業務プロセスを踏襲するだけでは投資対効果が得られないため、どの機能を残し、どこを最新技術でリビルドするのか見極める必要があります。この巨大な技術的負債をモダナイゼーションし、28の事業基盤として進化させることが僕たちの本分です。
この基盤が現代化されれば、単に業務が効率化されるだけではありません。グループの各事業のデータ連携の速度が変わり、新サービスの展開スピードが根本から変わる。その影響力の大きさとスケール感こそが、RSSで基幹刷新に挑む最大の面白さですね。
Ayaka: 私はこのプロジェクトでの経験を通じて、『RSSにとってのユーザー中心設計やLeanXPとは何か』を社内に新しい文化として根付かせていくことが大きな目標になりました。将来的には、ユーザーにとって本当に価値のあるプロダクトを継続的に生み出せる組織へと、仲間を増やしながら育てていきたいと考えています。
T.T.: RSSのエンジニアの成長が、そのままレイスグループ28事業の成長に直結していく。ビジネスドメインの深い理解とモダンな技術選定、その両方を高い次元で実行できる環境こそが、エンジニアとしての市場価値を飛躍的に高めてくれると確信しています。
結び:次代のシステム基盤を創り、ビジネスを動かす仲間へ
T.T.: 歴史ある基幹システムのモダナイゼーションは、決して綺麗なコードを書くだけのスマートな仕事ではありません。業務ノウハウが詰まったレガシーと向き合い、技術的なトレードオフを検討し、泥臭く検証を繰り返すタフさが求められます。しかし、「事業の成長に直結するより良い基盤を作って、自分たちの手でビジネスを動かしたい」という熱意を持った方には、これ以上ない面白い環境です。
Ayaka: 私たちが働くRSSという会社は、「やってみたい!」という社員の挑戦を応援してくれる文化があります。私自身、エンジニアからプロダクトデザイナーへ転身できたのもこのカルチャーがあったからです。そして、その挑戦を一緒に楽しみ、支えてくれる仲間がいます。
T.T.: RSSでは、特定の言語やツールにこだわるのではなく、『技術を使ってビジネスの課題を解決したい』『上流工程やユーザー中心設計に挑戦してみたい』というマインドを持った方を探しています!一緒に技術的探求を楽しみながら、レイスグループの未来を創る次代のシステム基盤を作り上げていきましょう!
(Webアプリケーション開発の基礎的な経験があれば、技術スタックは入社後にいくらでもキャッチアップできる環境です。)