昔の僕は、資料でも仕組みでも「完璧に仕上げてから出す」タイプでした。コンサル時代のクセです。抜け漏れなく、ロジックも整えて、誰にも突っ込まれない状態にしてから世に出す。それが正しいと思っていました。
でも経営の実務に入って、その順番が逆だと気づきました。世の中の前提はどんどん変わる。時間をかけて磨いた"完璧な案"が仕上がる頃には、もう状況がずれている。それより、7割で早く出して、相手の反応を見ながら直したほうが、結果的に速いし、いいものになる。
正直、これは性格を変えるくらい大変でした。今でも「もう少し詰めてから…」という声が頭の中で鳴ります。でも、一旦出す。ダメなら直す。その回転数を上げるほうが、一発で当てにいくより強い。完璧な一案より、雑でも早い三案のほうが、たいてい遠くまで行きます。
だから最近の口癖は「一旦これで出しましょう」です。粗いまま人に見せるのは、正直まだ少し怖い。でも、机の上で完璧を目指して止まっているより、外に出して現実とぶつけたほうが、学びは圧倒的に早い。仕組みも、事業も、たぶん自分自身も、そうやって直しながら育てていくものだと思っています。