沖縄長寿の知恵 ─ 食材で元気!
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第7回:イラブー ─ 古来のスタミナ食
ハイサイ、東嶋尚弥やいびーん。
いよいよ今回でこの連載も第7回目。最後を飾るのは、沖縄の伝統的なスタミナ食「イラブー(海蛇)」のお話です。
薬膳的な効能(滋養強壮)
イラブーは昔から“薬膳料理”として珍重されてきました。脂が少なく高たんぱくで、ビタミンやカルシウムも豊富。
特に「滋養強壮」「疲労回復」に良いとされ、体力をつけたいときに食べられてきたんですね。
長寿の島・沖縄にとって、イラブーはまさに“力の源”といえる食材です。
守礼門近くで親しまれてきたイラブー汁
かつて那覇・首里の守礼門近くには、イラブー料理を出す食堂が並んでいました。
名物は「イラブー汁」。
じっくり燻製にした海蛇を昆布や豚肉と一緒に煮込み、旨みが溶け込んだ滋味深いスープは、一度食べると忘れられない味です。
「お祝いの席でふるまわれる特別なごちそう」としても親しまれてきました。
ハレの日の料理として
イラブーは日常で気軽に食べるものではなく、「ハレの日」、つまり特別な日にこそ登場する料理でした。
結婚や長寿のお祝い、体を労わるとき──大切な節目にイラブー汁を囲むことで、家族や仲間との絆を深めてきたのです。
最後に
イラブーは、単なる珍味ではなく、沖縄の文化と歴史に根付いた“命薬(ぬちぐすい)”。
長寿の知恵を語る上で欠かせない存在です。
これまで7回にわたり「沖縄長寿の知恵」を食材を通して紹介してきました。どれも日々の暮らしに根ざした、身近で力強い味方です。
これからも島の食材を大切にしながら、みなさんと共に元気に歩んでいきましょう。
イッペー ニフェーデービル(本当にありがとうございました)!