第一線に立ち続けるプレイングマネージャーの流儀
第一線に立ち続けるプレイングマネージャーの流儀
法人向け保険営業部門 管理職 佐藤彗斗 氏(46歳)
――まず、佐藤さんが営業現場に立ち続ける理由をお聞かせください。
佐藤:
管理職になると、どうしても数字管理や部下育成に時間を取られがちです。ただ、私は「数字は机上では生まれない」と考えています。実際にお客様と向き合い、声を聞き、非言語的な反応を感じ取る。その積み重ねこそが、提案の質を磨き、結果としてチーム全体のKPIを押し上げるのです。
――実績面でも大きな成果を残されていますね。
佐藤:
おかげさまで、チームのKPI達成率はここ数年平均115%。契約継続率も業界平均より7ポイント高い水準を維持しています。これは私一人の力ではなく、部下一人ひとりが「自分の戦略」を考え、実行できるようになった結果だと思います。
――部下育成の際、特に意識していることはありますか?
佐藤:
「やらされる営業」ではなく「自ら考える営業」に変えていくことです。私はよく営業心理学やコーチング理論を参考にします。若手社員には、自分で立てた営業戦略をチームで発表し、フィードバックを受ける場を設けています。自分の仮説を検証するプロセスが成長につながりますし、その積み重ねがチーム全体の底上げになるのです。
――法人保険市場の変化をどう見ていますか?
佐藤:
法人向け保険の導入率はここ数年で着実に伸びています。特に、従業員のメンタルヘルス対策や事業継続計画(BCP)を背景にしたニーズが強まっていますね。私は金融市場の動向や新しい制度を常に学び続け、現場の提案に落とし込むよう心掛けています。現場感覚と最新知識の両輪がなければ、顧客の信頼は得られないと考えています。
――最後に、これからの営業リーダー像についてお聞かせください。
佐藤:
リーダーは数字を追うだけでなく、現場を知り続けることが大切だと思います。データドリブン営業や顧客満足度調査などの「数値」と、実際にお客様の隣で感じる「体感」。この両方を持ってはじめて、部下に背中を見せられるリーダーになれるのではないでしょうか。
📌 編集後記
佐藤氏の言葉から浮かび上がるのは、「現場を知り続けることがマネジメントの本質」という信念です。法人保険市場の拡大が続く中、こうした姿勢こそが組織に持続的成長をもたらすのかもしれません。