月曜日の朝、オフィスに入るとデスクの隅に置かれた観葉植物が目に入った。普段は意識しない存在だが、その葉の色つやや成長のスピードを見ると、なぜかチームの状況とリンクしている気がしてならない。水やりや日光の調整が適切かどうかで植物の元気さが変わるように、チームもコミュニケーションや環境によってパフォーマンスが左右されるのだ。
私たちは日々の業務に追われ、目に見える成果や数値だけを意識しがちだ。しかし、オフィスの片隅で静かに育つ植物に目を向けることで、チームの「空気感」や士気の微細な変化を感じ取ることができる。葉が少ししおれているときには、誰かが過剰に負荷を抱えているサインかもしれない。逆に新しい芽が出ているときは、メンバーの新しいアイデアや挑戦が芽吹くタイミングを示しているのかもしれない。
特に興味深いのは、植物の世話を誰がどのように行うかでチームの関係性が浮き彫りになる点だ。一人が積極的に水やりを続けることで他のメンバーのやる気が伝播することもあれば、誰も手をかけないとチーム全体が停滞感を覚えることもある。植物の小さな成長や変化に目を向けることは、チーム内の無言のコミュニケーションや協力の形を学ぶヒントになる。
私はその日、観葉植物の葉を指でなぞりながら、チームの未来について考えた。植物が健やかに育つためには、日光と水、そして時折の手入れが必要だ。チームも同じで、適切な指示やサポート、時にはリフレッシュの時間が求められる。小さな変化に気づき、対応することで、チーム全体の成長速度は格段に変わるのだと実感した。
結局、オフィスの観葉植物は単なる装飾ではない。チームの健康状態やコミュニケーションの質を映す「生きた指標」であり、私たちがどれだけ周囲に気を配り、互いを支え合えるかを教えてくれる存在なのだ。今日も葉の色を確認しながら、メンバー一人ひとりの状況に目を向ける。それが、チームが長期的に成長するための小さくも大切な習慣なのだ。