株式会社Career Artの代表取締役の土井啓史が語る人材会社を立ち上げた経緯と会社への想いとは
こんにちは。土井啓史です。
本記事は、私の活動に興味を持っていただいたインタビュアーの方と対談した内容です。インタビュアーの方に許可をいただき、記事を掲載しています。
私自身のことや仕事に対する想いなどを深く話す機会はなかなかないので、この機会に知っていただければ幸いです。
ー前回に引き続き、本日もお時間をいただきありがとうございます。
土井さんは、スタートアップの経営企画をいくつか歴任し、80社を超える法人の立ち上げ支援に携わった後、現在は、株式会社Career Artの代表取締役を務められていると伺いましたが、なぜ人材業界に注目されたのですか。
株式会社Career Artは2019年8月に設立をしました。その前年の2018年6月に働き方改革関連法案が成立し、2019年4月には施行されています。以前から働く人のニーズが多様化していることを感じていましたが、法案が成立した後から労働者の流動性が高まり、転職する人や転職活動を検討する人が増え続けると考えました。
労働者の流動性が高まる一方で、人生100年時代を迎えることが予想され、少子高齢化、物価上昇や低賃金など、現在の日本における構造的に避けられない問題がいくつかあります。その影響もあり、働く人々のキャリアの不透明さが年々増していることに課題を感じ、私に何かできることはないかと考えたことがきっかけです。
人材業界に注目される経緯から、日本を良くしたいという想いが伝わってきました。ここからはCareer Artについて、より詳しくお聞かせください。ミッションに「人々のベストなキャリアを共にデザインし、仕事を通した自己実現と、企業の成長・発展をアシストするパートナーであること。」と掲げられておりますが、このミッションを掲げられた理由や経緯についてお聞かせください。
新卒でNECに入社してからの数年間は仕事に熱中し、充実した日々を過ごしていると感じていましたが、「このままで良いのだろうか」と考えることがあり、転職エージェントの方に相談した経験があります。私の場合は、外資系コンサルティング企業をおすすめされましたが、結果的に転職をせずに独立起業を選びました。転職という枠組みではなく、人生という枠組みで、一度立ち止まり、将来について改めて考え、明確にする良い機会となったのは価値ある出来事でした。
その経験から、人材会社の仕事は単なる求人紹介など求職者と採用する企業の仲介をすることではなく、求職者一人一人の人生を一緒に考える「ライフプランナー」であると考えています。人材業界のサービスは介在価値で差が出るのです。
仕事は、「どの業界で働くか」や、「どういう仕事をするか」、「どれぐらいの年収が期待できるか」も大事ですが、「仕事を通して、(プライベートも含めて)どのような人生を実現したいか」が最も大事です。
その重要な決断をするときに信頼できるパートナーがいることは、とても心強いことだと考えています。
「Career Artがお客様にとって信頼できるパートナーでありたい」とそんな想いを込めてミッションを決めました。
ご自身の経験がミッションを決める背景にあったのですね。他にも伺いたいことがたくさんあるのですが、Career Artが会社として大事にされている価値観として5つ「三方よし」「オーナーシップ」「プロフェッショナル」「創造性」「チームワーク」を掲げられていますが、どのような理由や経緯から決められたのですか。
企業の価値観というのは私自身を含めた全ての従業員が仕事をする上で大切にする行動規範であり、企業文化を形成する重要な指針となるものだと考えています。
まず「三方よし」とは近江商人の経営哲学の一つとして広く知られている「売り手によし、買い手によし、世間によし」のことですが、私は第一に従業員の満足度の最大化を追求しています。従業員が自らの仕事に誇りを持ち満足度が高いことが、顧客に喜ばれる仕事をすることに繋がると考えています。また、従業員が自らの利益のみを追求するのではなく、お客様に喜ばれる仕事をすることで、良い商売が成り立つと考えています。Career Artを利用したお客様が、「仕事を通して、(プライベートも含めて)どんな人生を実現したいか」を考える重要性に気づき、「自分」という資本を使って仕事を通した自己実現することや、仕事に対する目的や目標を持った人が世の中に増えることで、世の中の企業の成長・発展に貢献できると考えています。
「オーナーシップ」は、Career Artで働く従業員一人一人がコミュニティを運営していく上で、自分なしではこの会社を語ることができない、自分なしでは会社の目標達成はありえないという自負心を持って仕事に取り組むことです。そのような当事者意識を持った集団であるということです。
「プロフェッショナル」には、私を含めた全従業員がCareer Artでの業務を通じて、心技体の全てにおいて卓越した技能と倫理観を有した人物を目指し、自らを研磨し続けることで、人材業界に貢献していく集団であるということです。
「創造性」には、今後ますます変化していく世界情勢や日本経済、人材業界において、Career Artも変化をすることが求められていきます。そのような環境の中で、私自身も含めた全従業員一人一人が自らを成長し続け、様々な課題に対して柔軟に対処するべく、お互いに創造的な仕事をしていくことです。
「チームワーク」には、私が「仕事」は人と人とのコラボレーションによって何倍も価値が上がるという確信がありますので、お互いに掛け算になるような仕事をするということです。
Career Artが掲げている価値観には、土井さんの職業観や人生観が5つに集約されていることが伝わってきました。また、土井さんの仲間と共に成長と達成を分かち合いたいという想いも伝わってきました。次にCareer Artは会社として、世の中にどのように貢献したいと考えられていますか。
私は実業家で、京セラ・第二電電(現・KDDI)の創業者である故稲盛和夫さんを尊敬しております。経営をする上で参考にすることが多いのですが、稲森さんは経営の目的は「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」と言われていました。
私の場合、それは「仲間とともに豊かになる」ということです。人類の発展まではまだ理解できていませんが、売り手と買い手がともに満足をし、また社会貢献をするのがよい商売であるわけですから、その結果、豊かになると考えています。そしてその豊かさを、一緒に走っている仲間と「分かち合う」ことを大切にしています。
従業員も顧客も仲間と捉え、共に豊かになることを目的とし、各々が当事者意識を持ち、自ら主体的にプロフェッショナルとして行動し、切磋琢磨しながら、目標達成していく、そんなチームを理想として思い描き、価値観で繋がったチームにCareer Artを導いていきます。
私は良い働き手が良いサービスを提供していくと考えています。ですから、良いサービスを世の中に提供していこうと考えると、働き手が仕事にやりがいを感じ、仕事を通じた自己成長や達成感を味わい、業務に見合う報酬を得ることが大切です。
Career Artで働く従業員全員が自分のキャリアに可能性を感じているから、求職者に対しても可能性を示すことができるとも考えています。
弊社のサービスを利用いただくお客様の方の中から1人でも多くの人が、「仕事を通して、(プライベートも含めて)どんな人生を実現したいか」を考える重要性に気づき、「自分」という資本を使って仕事を通した自己実現ができるようにアシストをし、仕事に対する目的や目標を持った人が世の中に増やすことで、世の中の企業の成長・発展に貢献していきます。