組織運営は社長だけの力じゃない。20代から身につけたいキャリアの武器
矢内綾乃です。
現在、オーガニック・エシカル専門店の運営をはじめ、独立支援事業、エンジニア支援事業、人材支援事業、宇宙サービス事業など、幅広い領域で多角経営を行っています。
多角経営を行うなかで、様々な人たちと仕事をする機会が増え、改めて「組織運営」の重要性を実感しています。
「組織運営」と聞いてみなさんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。「社長や部長のような管理職の話で、自分には関係ない」と感じるかもしれません。しかし、組織運営は立場や職種を問わず、キャリア形成においてとても重要な力です。
職種や立場ごとに変わる組織運営の意味
まずは、職種や立場ごとに組織運営の意味を整理してみましょう。
①社長・経営者・起業家
会社や事業を率いる立場の人は、多くの人を率いているわけですから、組織運営の力が必要であることは容易に想像ができます。
組織運営の力は、事業の拡大に大きく影響します。商品やサービスの魅力だけでは組織は成長できず、採用や育成、チームマネジメント、方向性の策定など、すべて組織運営に直結します。組織運営がしっかりして初めて、ビジョンを現実化することが可能になるのです。
②専門職・フリーランス
「個人で成果を出す仕事だから関係ない」と思いがちですが、実際にはプロジェクトやクライアントとの調整、外注管理など、個人だけでは完結しない業務が多くあります。組織運営力がある人は、チームや関係者を巻き込みながら成果を出せるため、評価や信頼に直結します。
③一般の会社員
20代のうちは、まず自分のスキルや知識を磨き、個人で成果を出すということが多いかもしれません。しかし30代になると、後輩指導やプロジェクト管理、チーム全体の成果が求められるようになります。上司やチームの組織運営の視点を理解して動ける人は信頼され、将来のリーダー候補として期待される存在になるのです。
AI時代だからこそ価値が増す組織運営力
最近はAIの進化により、単純作業やルーチンワークはどんどん代替される時代になりました。その中で人間にしかできないのは、「人を巻き込み、組織を動かす力」です。
組織運営力のある人は、AI時代でもキャリアの武器になります。自分だけのスキルや知識を磨くことも大切ですが、人や仕組みを動かす経験を積むことが、未来の市場価値を高めることにつながります。
人間関係をスムーズに。職場以外でも活きる組織運営
組織運営は会社の中だけの話ではありません。ボランティアや地域活動、サークル活動など、チームで動く場面には必ず組織運営が求められます。
人を巻き込み、気持ちよく協力してもらう力は、社会で生きていく限りあらゆる場面で役立ちます。良好な人間関係を築くことで、社会資本を増やし、仕事やプライベートでも信頼される存在になるのです。
組織運営はどんな人にでも必要な力
AI時代を生き抜き、自分の市場価値や人としての魅力を高めたいのなら、組織運営の力は積極的に身につけるべきです。そして、学ぶだけでなく、日々の仕事やプロジェクトを通して体験しながら磨くことが大切です。20代から意識して経験を積むことで、30代、40代とキャリアを重ねたときに大きな差となって現れます。
組織運営の力は、特別な人だけのスキルではありません。誰にでも必要で、どのキャリアステージでも役立つ力です。小さな経験を積み重ねて、ぜひ自分のキャリアに活かしてみてください。