今回ご紹介する本は『WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う』です。
この本は、様々な分野の著名人による講演会を企画・運営する米国拠点の非営利団体の「TED(Technology Entertainment Design)」で大人気の講演者である”サイモン・シネック”の著書です。
サイモン・シネックの講演動画は数千万回も視聴されており、その中で最も大事にしている考えが「Why」です。
この「Why」がいかに本物のリーダーになるために大事なのかを読み解いてみました。
ゴールデンサークルを意識する
(出典:TED「Simon Sinek: How great leaders inspire action」)
サイモン・シネックは「ゴールデンサークルを意識せよ!」というメッセージを伝えています。
”ゴールデンサークル”とは、以下のような考えを指します。
- WHY(なぜ) :その活動の根本的な目的や信念
- HOW(どうやって) :その目的を達成するための方法やプロセス
- WHAT(何を) :提供する製品やサービス
WHYが輪の中心にあり、その次の輪にHOW、外側の輪がWHATです。
Whyから始める理由
なぜWhyから始めることが大事なのか。
それを説明するのにとてもわかりやすい事例がAppleやスターバックスです。
Appleは次のようにゴールデンサークルを構成しています。
Apple
- WHY :「世界を変える」という信念を持ち、違う考え方に価値があると信じる
- HOW :その信念を実現するために、美しくシンプルで使いやすい製品を開発する
- WHAT :その結果、iPhoneやMacなどの革新的な製品が生まれる
このアプローチにより、Appleは単なる製品メーカーではなく、ユーザーのライフスタイルや価値観に共感するブランドとして認識されています。
スターバックスもまた、ゴールデンサークル理論を活用して成功を収めています。
スターバックス
- WHY :「人々の心を豊かにする」という使命を掲げる
- HOW :心地よい店舗環境と高品質なコーヒーを提供する
- WHAT :単なるコーヒーショップではなく、地域の人々が集まり、交流し、リラックスできる場所として愛される
これが逆から始めると、人に伝わらない企業となってしまうと言われています。
人々は製品がいいから買うのではなく、熱狂的になれる理由にお金を払うそうです。
もしこの記事を読んでいる方が、何か事業を始めようと思ったときには、なぜこの事業を世の中に発信していく必要があるのかを深く理解し、Whyから伝えていくことを強くお勧めします。
まとめ
僕は、経営を学び始めてから、この「Why」の大事さを教えていただいたおかげで今があります。
なぜ今このサービスをする必要があるのか?
なぜこの事業を通して商品をユーザーに届けたいのか?
それらを明確にすることが仕事と言っても良いぐらい大事なことだと今では実感しています。
ぜひ皆さんも、誰かに何か伝えようと思ったときには、「Why」から始めることを意識してコミュニケートしてみてください。
それでは今日はこの辺で。
住谷知厚(すみたにともひろ)
<参考>
◆WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う