昭和女子大学 現代ビジネス研究所 / 研究員
パスファインダー概説:情報過多の時代における役割と意義(特集:2020年代の海外資料調査・取扱:各館での取り組みを中心に))
抄録 本稿は,情報過多の現代社会において,パスファインダーが果たす役割と意義の考察を目的としている。はじめに,紙媒体の目録や索引,インターネット検索,生成AIによる情報収集の特徴を比較し,検索行動の歴史的変遷を振り返る。次に,パスファインダーの定義と図書館での具体的な作成例を紹介し,その機能と特性を概観する。さらに,検索エンジンや生成AI,国立国会図書館のリサーチ・ナビ,レファレンス協同データベースとの比較を通じて,パスファインダーの有用性を論じる。パスファインダーが利用者にとって膨大な情報の中から信頼性の高い情報に効率的にアクセスするためのガイドとして重要な役割を果たすことを示す。