リサーチャーすごろく制作
【概要】 UXリサーチの理解を促進するオリジナルボードゲーム「リサーチャーすごろく」のアートワークを担当しました。(現在はUXリサーチを学べるワークショップとして活用) ゲームの内容(文言やルール)はすでに決まった状態から、プロトタイプ制作、テストプレイを通して、最終的なアートワークを制作。 【課題やコンセプト】 ・ターゲットはリサーチ未経験者や初学者なので、気軽に取り組めるイメージが必要 ・基本的なルールはすごろくだが、以下のような特別ルールがあるため、ルールの理解に一定の認知負荷がかかる 特別ルール1)1人あたり3種類の得点が得られる 特別ルール2)特定のカードが4枚揃うとゲーム終了 【制作期間】 2ヶ月 【制作ツール】 ClipStudio、Figma、illustrater 【担当領域】 すごろくのボード、カードのアートワーク制作 【工夫した点】 基本的なルールはすごろくだが、一部特別ルールがあるため、認知負荷がかかる。本来の目的であるUXリサーチの学習をプレイヤーが達成するため、不要な認知負荷を減らす必要がある。 一方でボードゲームは実際の利用シーンを観察することが用意であるという性質もあった。 そこでテストプレイの場を設けることで、実際に発生していた以下のような課題をデザインに反映していく手法をとった。 ・特別ルールによって3種類の得点が得られるため、得点トラックが渋滞し、自分の得点がわからなくなる混乱が生じた →得点トラックの面積を広くし、渋滞しやすい折り返し形式から一周する形式に変更 ・デザインの一部に赤を利用すると、赤いコマのプレイヤーから「私にだけ関係のある内容ですか?」と質問された →コマの色によく使われる色の利用を避けるため、単色の配色に。また、取り組みやすいイメージのために黄色を採用。 ・特定のカードが4枚そろうとゲームが終了するという特別ルールが分かりにくい。 →カードの四隅にマークをつけ、4枚揃えると「終了」の文字が表示されるよう配置した。 ・各マスにリサーチに関するエピソードが記載されているが、ゲームが進むにつれて読むのが億劫になる様子が見られた。しかしこれらは学習のために読んで共感してもらう必要があった。 →イラストを追加することでエピソードを読むきっかけを作った。また、イラストに表情豊かなキャラクターを使うことで、より共感しやすいものにした。 その他、完成後にカンファレンスの一角でプレイコーナーが設けられることになった際には、その状況に合わせた簡易的な導入資料を作成。 カンファレンスへの参加者のメインの目的は講演であるため、講演後の集中力が途切れた状態の参加者にも興味を持ってもらえるよう、ゲームの世界観と簡単なルールがわかる資料をマンガ形式にて制作。その後、ワークショップなど多くの場面でも利用される資料となった。