京都大学 大学院 情報学研究科 / 情報学専攻 社会情報学コース
SCIS 2024 発表
『分散 Mercurial 署名による複数権限者での Unlinkability』 Mercurial 署名は等価クラスの中で構造を維持しながら,単純なメソッドで鍵や署名の生成や匿名化することを可能したデジタル署名方式であるが,その Unlinkability は署名を発行する側と受ける側で非対称的である.そこで本研究では,先行研究で1つの Authority が保持していた署名発行者の秘密情報を複数のエージェントに切り分け,エージェントが協働して署名を発行できる構成を取り入れた分散 Mercurial 署名によって,署名発行側から検証鍵の特定を通して署名を追跡することができなくなるという Unlinkability を実現した.これは署名を発行するエージェントたちの一部が攻撃者になり変わってもセキュリティが維持される.なお署名の構成にあたっては,Mercurial 署名から鍵生成,署名,署名鍵匿名化のメソッドのみを拡張することにし,従来の方式が保証している Unforgeability を始めとしたセキュリティを維持した.