Mariko Sato
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オレンジの皮「再生」事業でスタートアップが12億円の資金調達。オランダ政府が後押しする循環型経済の成長
オランダのスーパーマーケットにはオレンジを搾る機械が設置されており、その場で自分でフレッシュ・オレンジジュースを作ることができる。この機械はさまざまな種類のスーパーに置かれており、オランダでよく見かける光景だ。 ただ、その人気ゆえに問題もある。搾った後に残るオレンジの皮の廃棄だ。オランダだけでも毎年、約2億5,000万キロの皮が廃棄されるのだが、この皮は通常、コンポストや発酵に適さないため焼却処分されている。 この問題に焦点を当て、ユニークなアイデアでオレンジの皮を「再生」させようと、この10月、1,000万ユーロ(約12億6,500万円)もの資金調達に成功したベンチャー企業が「PeelPioneers(ピール・パイオニアーズ)」だ。循環型(サーキュラー・エコノミー)企業を支援するヨーロッパの投資家から熱烈な支持を受けている。 本記事では、オランダ在住であることを活かし、ピール・パイオニアーズについて詳しくレポートした。