パスツールと微生物
パスツールの功績と、その時代背景を知る伝記。テーマと関連性のある19の体験学習コーナーを収録、一般的な伝記とは違った構成が特徴。パスツールの生きた時代には、生物は何もないところから自然に「わく」と信じられていたが、パスツールはその誤った「自然発生説」を実験によって否定し、当時の生命観を大きく変えた。彼の功績は生物学、医学、化学の幅広い領域にわたり、種々の病気の予防接種、ワインやビール類の製造、食品の低温殺菌法(=パスツリゼーション)、手術における消毒など、現代の私たちの生活に大きく貢献している。愛娘たちを伝染病で亡くし、自身も左半身不随になりながらも、最後まで伝染病から人々を救うための研究を続けた、ドラマチックな生涯を紹介する。