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【事例紹介#20】未来を見る「社史」を作れ!日本トップ精密機器メーカーY社の社員スピリットを呼び覚ました周年事業


私たちは業界を問わず大手企業に特化したビジネスを展開。
現在500社以上と取引をしています。

JBAが支援するのは、クライアントの「伝えたい」を「伝わる」に変え、
企業の魅力(ブランド)が理解され、応援され、愛される会社にすること。

ブランディング、マーケティング、採用、組織風土改革など領域を一切制限せず、企業の「伝わる」のためのすべてを支援しています。

具体的にはどのような相談を受け、どのような仕事をしているの?
求職者の方からよくご質問いただきます。

そういった疑問にお答えしていくために、事例紹介をすることにしました。

とある企業が抱える課題に対し、JBAが何を考え、どう行動したのか?そしてそれが、企業にとってどのような効果をもたらしたのか?実際にプロジェクトに携わったコンサルタントが、やりがいや苦悩、自らの仕事観に至るまで、赤裸々に語ります。

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第20回は…

会社の過去では無く、社員が創り上げてきたモノにスポットライトを当てる。

日本ビジネスアートの江口です。

今回は、2013年に行った日本のトップ精密機器メーカーY社におけるJBAの周年事業の事例についてご紹介します。Y社の周年事業を担当するきっかけはJBAが開催するの社史・周年に関するセミナーでした。セミナーに出席いただいたY社の担当者様に社史についてご相談いただいたことから周年に関するお取引が始まりました。

お客様からいただいたミッションは、「会社の歴史を見せる『社史』で、未来を表現すること」

「社史」とは、その会社がそれまでどのように歩んできたのか、歴史年表のようにまとめた冊子のことで、多くの企業10年単位等で行う会社の誕生を祝う周年をきっかけとして制作されます。

しかし今回、Y社からは、「未来に向けた冊子にしたい」とリクエストされました。Y社は過去に景気の揺れを経験し、リーマンショック等世の中の動きによっても様々な施策を繰り返していました。そのため、Y社の社員の間ではどこか会社に対する不安感があり、帰属意識が薄れている現状があったんです。つまり、未来を変えていくような指示を会社が出しても社員ひとり一人が未来を見ることができていない状況でした。そこでこれまでの会社の過去に関する内容よりも、これからの未来に関する内容で社員のモチベーションアップを図りたいという意図がありました。ですから社員の、会社に対するイメージを変えて欲しい。下を向いている社員の顔を上に向かせて欲しいという要望をお客様から伺いました。

実は最初、この「企業課題」を見つけるためには工夫が必要でした。「未来に向けた冊子にしたい」というリクエストの裏にどんな思いがあるのか、どんな現状があるのか。課題を洗い出すため、私たちは2ヶ月もの期間を通してヒアリングを繰り返しました。担当者とのヒアリングを通して組織構造や働いている人の特性を洗い出していくんです。そのヒアリングを通してわかったのが、この会社の人は、「人に共感するのではなく、技術に共感する」ということです。有名な人、活躍している人を大きく掲載するよりも、具体的な技術や製品、その裏側に必ずある普段は知ることができない物語を掲載した方が刺さるものになることに気づいたんです。この気づきを通して、一つひとつの企画を考えていきました。

会社の風土を踏まえて作った「読まなくてもわかる」社史

グローバル展開もしているY社。この周年事業施策に関しても、グローバルに対応する必要がありました。海外に向けての情報発信ということで、紙の出版物が適しているだろうと考え、日本語と英語両方の社史制作をすることになりました。

多くの場合、社史は冊子を開いたら文字がつらつらと並んでいるのが通常です。しかし、海外展開していることもあり、誰が見ても一目で何を書いてあるかが分かるような内容にしました。更に、会社への帰属意識が薄い=会社への関心が薄い社員が多いと考えたため、「読まなければいけない文字は極力なくす」ことを徹底しました。見開きの左ページいっぱいに写真を載せたりなど様々な工夫を行いました。そして会社これからどこに向かうのかを表す「キャッチコピー」を随所にちりばめ、「未来への視線」を強調する仕様にしたんです。

技術者の秘められたマインドをヒアリングし、全社に伝えた

独特なのは、「代表製品の開発ストーリー」の章も作ったことです。Y社の社員は「人に共感するのではなく、技術に共感する」という気づきから過去20年で生まれた製品や会社の中でY社の製品がどのような苦労と工夫で生まれたのかを表す開発物語を、製品視点で表すことにしたんです。合計20製品の開発ストーリーを取材しました。

これを作る際、Y社に所属している優秀な技術者の方々に一人ひとりヒアリングをしていきました。「なぜこの製品を作ったのか」「製品を作る上での困難をどう乗り越えたのか」「なぜこのイノベーションを生み出すことができたのか」など、本当に貴重で、世の中にも出回っていない「生の情報」を一つひとつ収集していきました。実はこういった、製品とその開発に関する「開発者スピリット」を、Y社の社員の方々はほとんど知らなかったんです。この章はまるでNHKの番組である「プロジェクトX」のようになりました。

会社の未来を会社と社員の「双方向」から考える企画作り

社員作文企画と題して「未来の会社」というテーマで作文コンクールも実施しました。これは経営層からの指示などではなく、社員自身から未来について考える機会を持ってもらいたいという意図を持って企画し実施しました。また、30年後の未来で、どう世の中に貢献し、どんな世の中にしていきたいかというテーマで社員一人ひとりからコメントを集めることも行いました。半導体というビジネスモデル上数年先では無く30年ほど先のことを見る必要があったため30年後という未来を想定してもらいました。これは担当者とのコミュニケーションを密に取り、仕事の一環として社員に協力してもらうことで全社員の7割、約2000人から集めることに成功しました。

こうすることによって、経営層の指示で会社の方向性が決まるのではなく、会社と社員の双方向から方向性が考え出され、進むという意識を生むことができるんです。

加えて、リアルコミュニケーションの企画も実施しました。「若手の未来研修」として、若手の社員数人の方々に、30年後の未来について会社のことや世の中のことを自由に話してもらったんです。これにより、彼らの未来への考えも深まると同時に、この対談を見た他の若手の方も同じ目線で気づきを生むことができます。そして若手だけではなく「経営層」にも「未来研修」をしてもらいました。未来に向けてどう人を育てていくのか、会社の舵を切っていくのかを話してもらい、世代を超えた「未来への気づき」のきっかけ作りにもなりました。

そこまでするか!

2ヶ月のヒアリングから「企業のDNA」を捉え、未来への視線を醸成

社史を作るに当たり2ヶ月のヒアリングを通して多くのことに気づきました。Y社の方々は、意外だったのですが「ロックな人」が多いんです。転職組が多く、製品開発に対して意識が高い人たちが集まっているんですね。上司と喧嘩してでも自分の納得がいくものを作りあげた人や、自分の首をかけて新製品をヒットさせた人や、一つの製品を作り上げるまでに他の部署の人々を巻き込んで来た人など、みんな共通して「自分が世の中にない製品を作るんだ」という確固たる信念を全員が持っていることに気づきました。このような「絶対にやってやる」「俺が世の中を変えてやるんだ」というまるで「ロッカー」のような精神は、明確にY社のDNAとして感じられました。そしてこの世界観を私たちも意識しながら執筆や編集作業を行った結果、Y社の社員さんからの共感がとても高かったんです。

これは、日頃仕事をしている中で、当たり前に思っていた自分の仕事のモットーを、改めて言語として提示されたことで、会社のDNAやその会社に所属している自分というものについての大きな気づきを生むことになったからなんです。社員同士の共通点も多くみつかりました。このように、製品についてだけでなく社員の「マインド面」をヒアリングし、浮き上がらせることで、未来へ向けた視線を作り出すことができたと思います。

Y社の社史制作では、会社の課題に沿って、「未来への企画」を作り出すことができました。この社史を発行した後、嬉しかったのは会社からの発行物って、すぐ社員の人は捨てたりするんです…でもこの社史は皆、その場ですぐ読んだり、持ち帰る人ばかりだったそうで。自分たちが創り上げてきたものを目で見て、自分がこの会社に所属していることを社史を読み返す度に考えてくれたらなと思います。社史を読んだ社員のみなさんがこれからのY社の未来を作っていってくれる。私たちの仕事のゴールは社史の冊子を作ることで終わりではないんです。JBAが作ったものでお客様自身の考えや思考に変化を生み出して会社を少しでもよくすることにつながっていくというのは、他の仕事では経験できない喜びです。

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