【開発チームの取り組み】個人に依存しない学習文化のための輪読会
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H&Company開発チーム シニアリーダーの益岡です。
この記事では、開発チームで実践している「輪読会」の取り組みについて紹介します。
輪読会とは: 人々が集まって、同じ教科書などの本を読み、その内容について意見を交わすことを意味する語 (Weblio より)
なぜ輪読会を始めたのか?
開発チームで、メンバー全体の技術力向上できる施策を実施したいと考えていました。
ベタに思いつくのは勉強会ですが、いわゆる一般的な勉強会は「発表者の準備が大変」「一部の人に負担が偏る」といったハードルがあり、継続的な運用が難しいと感じていました。
そこで目をつけたのが、「輪読会」でした。 「輪読会」は以下のような理由から、非常に実施しやすく、効果的な学習手段と感じています。
- ドキュメントや書籍があればすぐ始められる(準備の手間が少ない)
- 一人で読めなくても、チームで進めることでモチベーションを保てる
- 新しい技術を、メンバー全員で体系的に学習できる
過去には、バックエンドエンジニアが React をキャッチアップする必要があった際に、React 公式ドキュメントの輪読会を実施し、React の基礎部分の理解を深めて、何とか実装を乗り切ったこともありました。
輪読会の進め方
弊社では以下のようなルールで実施しています。
- 頻度: 週1回のペースで実施
- 形式: 各自で事前に対象範囲を読んだ上で参加
- 担当制: 毎回、週替わりで進行役を設定
- 担当者は当日の範囲を簡単に要約し、ディスカッションをリードします
最近では読む対象に関して、メンバー間で読みたい資料を募り、アンケートで決定しています。
直近では、Zenn の「Next.js の基本原則」を対象にした輪読会を行いました。
輪読会の実施風景
輪読会は、対面で集まって実施することもあれば、全員オンラインで実施することもあります。
メンバーの出社状況や勤務スタイルに応じて、柔軟に形式を変えながら継続的に運用しています。
チームで実施して感じた効果
輪読会は「共通認識の形成」や「技術知識の平準化」に特に効果的だと感じています。当初の予想以上に、業務上のメリットが多くあるなと感じました。
1. メンバー間の知識差を埋め、円滑なコミュニケーションが可能に
知識にばらつきがあると、情報共有や設計議論の際にコミュニケーションコストが大きくなりがちです。
輪読会を通じて共通の理解が得られることで、議論の土台が揃い、チーム全体のスピードと質が向上しました。
2. 技術的な価値観の共有がしやすくなった
「この設計は保守性が高くて良いよね」「これはできれば避けたいね」といった議論を通して、チーム内での設計思想や判断基準もすり合わせられるようになりました。
結果として、開発方針の合意形成がスムーズになったと感じています。
チームで輪読会を実施して、基本的には良いことしかないなと感じています。
現状は業務時間外の実施ですが、チームで実施するメリットを凄く感じているので、
これから新しい技術やツールを取り入れる際は、業務時間内で参考文献の輪読会を実施していこうかと考えています。
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