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社内報で現場に「WHY」を伝え、突然の方針転換にも納得感を|Story User Interview・株式会社JoB-up

企業規模の大小やスタッフの数に関わらず、経営陣と社員との「縦」のコミュニケーション、社員同士や部署間の「横」のコミュニケーションに関する悩みはつきものです。そして、企業文化はもちろんスタッフの個性も千差万別であるため、情報と心情のやりとりを社内で円滑に行うためのコミュニケーション方法を確立するまでには絶え間のない試行錯誤が求められます。

「全ての人達には無限の可能性がある」をミッションに、個人や企業に対し、就職ミスマッチを解消するための人材・教育サービスを提供している株式会社JoB-upの代表取締役・川名廣季さんも、人員拡大に伴う社内コミュニケーション不全の兆候を感じていました。その川名さんがWantedlyの社内報サービス「Story」のプレスリリースを見て、導入を即決された理由を伺いました。

「経営者と社員」「社員同士」。縦と横のコミュニケーションに異変が

――社内にコミュニケーション面の課題を感じたのは、社員数の増加がきっかけでしょうか?

川名:企業の規模に関わらず、社内コミュニケーションへの課題は多々あると思っています。社員数が少なければ忙しそうな顔が見えるので気を使って尋ねにくくなり、一方で社員数が多くなればお互いに距離ができ、それもまた尋ねづらい環境になります。

前職時はそのような課題を解消するために、紙媒体の社内報や、誰もがいつでも参照できる福利厚生や社内ルールブックなどを作っていたので、社員は10人ほど、派遣スタッフも含めると30人規模になった弊社にもそのようなツールが必要だなと考えていました。創業からまだ1年ほどの会社ではありますが、介護、ITなどの分野で事業が拡大し、従業員数だけでなく部署も増えたことにより、社内のコミュニケーションが薄くなってきていると実感していたのです。


――コミュニケーション不足を感じるのは、どのようなことを伝えるときでしたか。

川名:従業員数が増えて全員と面談ができなくなってきたので、経営陣からのメッセージが伝えづらくなってきたことですね。それと同時に、仕事で直接関わることがない他部署の情報が社員同士で伝わらなくなってきたとも感じています。これまで仕事でのやりとりや社内の交流は、SNSのメッセージ機能やチャットツールなどを使っていました。個々の質問に対して端的に答えるようなやりとりでは便利でしたが、画像や資料などを使って議論したり、経営陣からミッションやバリューを一斉に伝えるのには向いていないツールだったと感じていました。それに加えて、ベンチャー経営者によくあるスタイルというのも原因の一つにあるかもしれません。

――それはいったい、どのようなスタイルでしょうか?

川名:自分で言うのもなんですが、ベンチャーの経営者は考え方が変わりやすいですよね。変化の理由について自己完結できていたとしても、周囲の社員から見れば「なぜいきなり変わったのか」「前に言っていたことと整合性がとれない」と受け取られてしまうこともしばしばあります。その経緯を一から説明する時間もなかなかとれず、伝える場もリモートになってしまって、より伝えづらくなっている気がします。これをそのまま放置してしまうと、もう一段階社員数が増えてくると、現場が急な方針転換を受けとめ切れず、会社に対する不信につながってしまう可能性も高まるだろうと思っていました。

そのため経営者が考えていることや、考えた結果を「因数分解」した文章、つまりどのような過程や根拠をもとに考えが変化したのかが分かるメッセージを載せられる場所が欲しかったんです。それがあれば「詳しくは、あとでここを読んでおいて」と言えますし、変化を納得してもらえるきっかけにもなると思います。

その時々の経営者の思いや考えを、社内向けに伝えられる場

公開記事一覧(社内報 Storyの管理画面)

――Storyをすぐに導入されたのは、社内向けの情報発信の場を求めていたからだったのですね。

川名:プレスリリースを打たれていたのは確か7月でしたね。弊社の業績もありがたいことに順調で、社員数も増えてきたところでした。組織がいっそう大きくなる中で、社内コミュニケーションについての施策をいよいよ打たねばというタイミングでした。そんなときに、社内報機能のStoryがリリースされたので、すぐに調べてみました。自社の採用で利用しているのはもちろん、弊社のHRブランディング事業部はWantedly Visitの認定パートナーとして運用代行も行っていますので、Wantedlyのサービスは熟知していました。自社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を社外に向けて発信できるストーリー機能と同様の使い勝手で、社内向けにMVVを伝えられるサービスが社内報 Storyだと知り、即導入しました。

社外向けのストーリーと社内向けのストーリーの情報や思いの根幹は同じでも、伝え方は明確に区別する必要があります。そこを分かりやすく線引きできるStoryがスタートしたのは、社内向けの発信には社外に公開するストーリーとは別角度の工夫が要るというWantedlyからのメッセージだと思っています。そこにもシンパシーを覚えて、魅力を感じました。

――他のツールや方法ではどのように発信されていましたか。

会社の説明資料や公式サイトにも、弊社のミッション・ビジョン・バリューは示してありますが、それだけでは詳細は伝わりません。一般に公開するならそのレベルでもいいですが、社員に共感してもらったり社内の共通意識へと高めるには、もっと背景から深掘りして伝える努力が必要だと考えていました。社員や私を支えてくれる仲間に対して「これってこういう意味なんだ」とか「こういう理由で書いたんだ」と、詳細なニュアンスや考え方の背景などを共感してもらいたいし、今後その必要はますます高まると思います。

――前職と現在で、社内コミュニケーションの方法やスタンスの違いなどはありますか?

前職時代の川名様のお写真

川名:前職では、創業まもないころに入社してから19年勤めて副社長になり、売り上げは1億円から500億円へと成長してきました。その当時から私を知るメンバーが今の会社にも数名いますが、No.2だった私の印象がまだ強く残っているといいます。自分でもそれはよく感じていて、売り上げ500億の企業のNo.2のときだったら難なく言えることも、売り上げ1億程度のベンチャーのTOPだとなかなか言えないこともありますよね。「昔の川名ならこう言ったはずだ」と思ってしまうのも無理はありません。そのギャップを埋める情報をStoryでストックして、NO.2であった私ではなく、ベンチャー企業のトップとして、責任を負う身として私の覚悟や考えをしっかりと伝えたいのです。

あらゆる社内の情報を社内報にまとめる意味

実際に社内報 Storyに投稿された記事

――今後、Storyをどのように活用したいと考えていますか。

川名:とにかく投稿数を増やしていきたいです。具体的には、服務規定や社内ルール、半期ごとの総括、私のプロフィール、あとは期のスタート月や、ボーナス支給月の予定、クールビズの期間など、全社的な年間スケジュールですね。これまでは紙に印刷して配布したりPDFファイルにして共有していましたが、見たいときにパッと見られないことが多いので、社員が普段見ている場所になったStoryに投稿しておけば、ワンクリックで見られるようになります。紙を探したり、PDFをダウンロードしたりといった手間が少ないほうがいいですからね。

――MVVから連絡事項まで、あらゆる情報をStoryに集めることで、どのような効果を狙っていますか。

川名:とにかくたくさんの投稿をストックすることで、あの瞬間、どのような考えであの判断をしたのかが社員にも分かるようになります。いわば「現在進行中の会社の歴史の見える化」というのはすごく重要だと考えています。決定事項の羅列であればただの年表ですが、「あのときの社長の考えはこうだった」というエピソードが残っていれば、MVVを理解したいと思ったときに、社員が読み返したときに共感してもらえるものになります。

Storyをあとで読み返したときに、自伝であり社史になっていたらおもしろいですね。その時々に頑張っていた仲間だけでなく、新たに仲間になってくれた人にも、会社の歩みだけでなくその時代時代の思いが伝わるはずです。なぜあのときに私が、あの判断をしたのか、そしてどれだけついてきてくれた仲間に感謝していたのかも、伝えられる社内報になっていたらうれしいです。ちゃんと伝えられれば朝令暮改と思われる決断を余儀なくされることがあっても、社員にその理由が共有できると思います。

(取材・執筆協力/戸田敏治)

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