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社員インタビュー:この仕事に取り組めば取り組むほど、その奥深さと面白さに気づく毎日

井手 美沙音

有限会社ヴィジョントラックのアーティストエージェント。

新卒でテレビ番組や企業VPの映像制作会社に入社。在京キー局でADと動画配信サービスの収支管理業務を経験し、17年6月に有限会社ヴィジョントラックに転職。これまで担当したプロジェクトは、「恋人はポッキー」(江崎グリコ)、「FamilyMart オータムフェスタ2017」(ファミリーマート)「「MY FIRST MERCEDES」(メルセデス・ベンツ日本)、「NOJESS 2019 SPRING」(エーアンドエス)など。


前職について

前職ではテレビの制作会社の社員として、在京キー局を転々としていました。高校卒業後、映像作りに憧れを抱いて映画学科のある専門学校に入ったのですが、映画業界への就職というのはかなりの狭き門ということに気づきました。クラスメイトの大半も映画業界ではなくテレビの制作会社や企業VPを作る会社に就職する人が多かったです。

テレビ局勤務をしていた約10年間は、局ごとに異なる様々な経験をしました。他業種の人は、テレビ局っていわゆるテレビ番組を作っているところで、ディレクターだったりADだったりがスタッフの大半を占めていると思うかもしれませんが、他にも実に多様な業務があります。直近の仕事はオンデンマンド配信事業の部署で、経理のような業務をしていました。

◯◯というドラマの第一話をユーザーが何件購入して売上はいくらになったのか?その膨大なデータを集計して、パーセンテージに応じて配分金を計算するという作業です。もちろんすべて電卓で計算するわけではなく、Excelやプログラマーが組んだ独自システムを使用します。そのため、Excelの関数を使いこなせるようになり、プログラマーと連携してシステムを開発するため、現状の課題を解決したりできるようになりました。私が業務につく前は1週間かけて行っていた計算作業を、数時間で終えられるように変えた時の喜びは大きかったです。

もちろんすべてをひとりで成し遂げたわけではなく、私の追求にとことん付き合ってくれたプログラマーや同僚には今でも感謝の気持ちを持っています。そんな風に、与えられた課題を解決していくことに喜びを見出す一方で、AD時代に番組を見た視聴者から「あのVTRは素敵だった」と言われた時の胸の高鳴りを忘れられない自分がいました。何かをクリエイティブすることへの渇望みたいなものでしょうか。オンデマンド配信の業務を自分なりにやりきった、と思った時、そういったものが私の中に蘇りました。


転職のきっかけ、ヴィジョントラックを知るまで

クリエイティブな仕事をしたい、と思った時、テレビ業界に残る選択肢もありましたが、もっと自分がワクワクできることをしたいと考えました。こう言うとなんだか甘い考えに聞こえてしまいますが、実は転職にはそれが一番大事だと思います。仕事とは一日の大半を使って行うもの。ならば、好きなことに関わっていた方が人生が豊かになるに違いありません。じゃあ、自分がワクワクするものって何なんだろう?そんな自問を繰り返していた時、転職サイトでヴィジョントラックの求人を見つけました。

その時の私は、ヴィジョントラックの名前も、アーティストエージェントという仕事の存在も知らない状態でした。元々絵を描くことが好きで、休日に美術館に行ったり、好きなアーティストの情報を調べたりといったことはしていました。ただ、自分が実際に描く側=プロのクリエイターになることは考えられませんでした。好きであるがゆえに、自分の力量不足がわかるからです。クリエイティブな職につくのは今からでは難しい。私はそう思っていました。

でも、ヴィジョントラックの求人記事を読むと、エージェントという仕事は、「自分では描かないけれど、アーティストをサポートし、アーティストを輝かせることができる」らしい。それってどんな仕事? どんな会社?私の興味はどんどん膨らんでいきました。


なぜヴィジョントラックを選んだのか?

ヴィジョントラックの存在を知って、まず書籍『世界を熱くするアジアのクリエイター150人 ASIAN CREATIVES』を読みました。この書籍は、ヴィジョントラックのプロジェクト「ubies」を進めるにあたり、ASIAのトップクリエイター150人を紹介したものです。ヴィジョントラックのスタッフが、実際にアジアを回り、各国のキーマンにインタビュー、そしてそのキーマンたちが、最も熱いクリエイターを紹介しています。また、ヴィジョントラックは毎年UNKNOWN ASIAというアートフェアを開催しています。これは、総勢300名ほどのアーティストが出展、クリエイティブ業界の審査員および一般来場者とコミュニケーションするアートの祭典、そしてビジネスマッチングの場です。

こういった活動内容を調べる内に、ヴィジョントラックは一貫して「人そのもの」や「人との出会い」、その後の関係を大事にしていること、そしてイラストレーションの枠に捕らわれない動きをしていると感じました。その印象は入社した後も変わりません。また、社員ひとりひとりの意見がダイレクトに会社の動きに反映される点も魅力でした。「風通しが良い職場」という言葉はあらゆる求人に溢れていますが、それを体現している職場だと思います。それどころか、ひとりひとりが主体性を持つことが求められるため、自ら風を生み出している感覚があります。

そして何よりも、所属アーティストのイラストが好きだったことが、とても大きかったです。このアーティストたちの作品なら、自信を持っておすすめできる。そう思える上質なイラストたちの存在が私を後押ししてくれました。



転職後の活動や想いなど

入社後、まずは基本となるイラスト制作の進行管理を身につけていきました。テレビ番組のADの業務と重なる部分が多かったので、飲み込みは早い方だったと思います。それでも、最初の頃はある課題が常に頭の中にありました。それは、「答えがない」ということです。イラストの納品を完了する、それが作業としてのゴールでも、案件ごとに道筋はさまざまです。そして何より、どうすればいちばんアーティストに力を発揮してもらえるか、エージェントとしての対応はアーティストひとりひとりによって違います。アーティストのキャリアや環境の違いによってエージェントに求められる役割は変わります。

それでも、アーティストにとって何がいちばん必要なのか? クライアントが何を求めているのか? それを日々考えて「自分はどうしたいのか?」を持って行動すると、自然と良い結果が生まれてくるようになりました。相手のことを考えることと、自分はどうしたいのか決めることは一見矛盾しているようですが共存できるんですね。エージェントはそれに長けている人でもあると思います。

もう一つ大事なことは、アーティストを導くのではなく、アーティストと一緒に必死になって、考え、取り組むことです。答えはそこにあるものではなく、アーティストと一緒に作り出していくものだと感じています。

エージェントをやっている中での最大の喜びは、自分の担当アーティストが褒められることです。クライアントはもちろん、ユーザーや消費者から「良いイラスト」「印象的なビジュアル」「わくわくする」そんな風に思ってもらえるのが、最大の喜びです。その喜びは、「影で支える」ものとはまったく違います。私がそう思う時は、いつもアーティストやデザイナーや関わる全ての人とチームになれたと実感できた時です。チームで人の心を動かす仕事は、やっぱり楽しいですよ。





最後に一言

ヴィジョントラックを知る前は、アーティストエージェントという仕事があることすら知りませんでした。ですが、この仕事に取り組めば取り組むほど、その奥深さと面白さに気づく毎日です。

自分は何も作れないから、クリエイティブ業界には就職できない。そう思っている人には、エージェントという職業があることを知ってほしいです。すでにクリエイティブ業界にいる人には、違うアプローチでクリエイティブに関われることを知ってほしいです。

人と真剣に向き合うのはとてもエネルギーを使います。でも、そこを超えてアーティストが力を発揮し、クライアントの想像を超えるものを提供し、みんなの心が豊かになる。それができるのが、エージェントであり、ヴィジョントラックです。我こそはという熱い思いを思った方のご応募をお待ちしています。


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