2026年8月、「リユースわくわく キッズワークショップ <夏の特別フェスタ>」を開催しました。
1日目は従業員とその家族、2日目は一般のお客さまとそのご家族を迎え、ブランド品や宝飾品の査定、革製品のリペア、ブランドアイテムのコーディネート、ブランド品オークション、車の部品組み立てという、6つの仕事を体験してもらいました。
子どもたちに伝えたかったのは、バリュエンスのシゴトの面白さだけではありません。誰かが大切にしてきたモノに、手が加えられ、新しい価値をまとい、また次の誰かへとつながっていくこと。その循環を実際に見て、触れて、「リユース」の良さを感じてもらいたいと考えて、本イベントは企画されました。
今回は、プロジェクトの責任者である営業推進課の木下英貴さん、リーダーを務めた杉本沙栄子さん、プロダクト管理部とのデュアル勤務社員としてプロジェクトに参画した門原日向子さんのお三方に、企画の舞台裏から、当日の様子や忘れられないエピソードまで、振り返ってもらいました。
|「今度こそやろう」から始まった、夏の挑戦
――まずは、今回のキッズワークショップを企画したきっかけから教えてください。
木下|実は、一年前から他部署の方と似たような企画を検討していたのですが、一度止まってしまって。それから一年経って、「今度こそ実現させよう」と改めて動き始めました。ただ今回は、単に子どもたちに楽しんでもらうイベントにはしたくなかったんです。最初からプログラムはかなりこだわってつくりましたね。
杉本|そうですね。最初から「循環・リユース」という軸はかなり大切にして企画しました。
木下|せっかくバリュエンスがやるなら、私たちが普段どんな想いでシゴトをしているのかまで伝わるものにしたかった。イベントに来たお客さまが、「バリュエンスは素敵な会社だから、なんぼやで売ろう、ALLUで買おう」という風に感じてもらえるようなものにしたかったんです。
門原|リユースの仕事って、普段はお客さまから見えにくい部分もあります。だからこそ、実際に体験してもらうことで、「バリュエンスってこういうことをしている会社なんだ」と感じてもらえる機会にしたいと思っていました。
――社員のご家族にも参加してもらったそうですね。
木下|そうなんです。開催場所をいろいろ検討した結果、表参道オフィスになったのですが、表参道オフィスで開催するなら、「せっかくだから社員の家族にも参加してもらおう!」となりました(笑)。
杉本|ご家族向けに実施してすごく良かったと感じています。普段、自分が何をしているのかを家族に細かく説明することって、意外とないじゃないですか。だから、実際にお子さまが体験しているときに「こういう仕事をしているんだよ」と伝えられている社員の姿を見て、すごくいい機会になったなと思いました。
|「リユースっていいな」と思ってもらうために
――プログラムは、どのような考えで設計したのでしょうか?
杉本|プログラムを設計する上で、一番大事にしたのは、「モノが次の持ち主につながっていく流れ」です。「買取→直す→売る」という順番で体験してほしかったのです。子どもたちに「リユースとは何か」を言葉だけで説明するのは難しいので、実際に見て、触れて、考えてもらうことを大切にしました。
門原|お子さまだと「リユース」という言葉も知らない可能性もあります。だから、体験を通して少しでも身近に感じてもらえるよう工夫しました。
杉本|誰かにとって不要になったモノが、私たちの手を介することによって、別の誰かにとっては大切なモノになる、という「循環」を伝えるにはどうしたらよいかを一番に考えて検討しました。関係部署も、店舗販売部やリペア事業部、自動車事業部、オークション事業部と多かったので、皆さんともディスカッションを重ねて、よりよいものにしていきました。
門原|実際、お子さまたちはすごく興味を持ってくれましたよね。査定を体験する際に、質問してくれる子もいたりして。
杉本|そうですよね。私は当日、事務方でしたが、保護者の方が帰り際に「ホスピタリティを感じました!良かったです!」とわざわざお声をかけてくださって、嬉しかったです。また、イベント終了後にその足で、ALLU OMOTESANDOに行ってくださったご家族もいらっしゃいましたね。
――イベントを通した体験が、その後の行動にもつながったんですね。当日の出来事で、特に心に残っていることはありますか?
門原|私は、お財布のエピソードがすごく印象に残っています。お子さまがリペア体験のコーナーで、革のバッグを丁寧に磨いていたんです。それを見て、お父様が「これもキレイにできるものですか?」とルイ・ヴィトンのお財布を取りだされました。お話を伺うと、実はご自身の初任給で買ったお財布でした。新入社員の時からずっと大切に使っていたんだそうです。リペアサービスについてお話しすると、「まだ使えるうちは、このまま大切に使い続けたい」とおっしゃっていました。そして、「本当にボロボロになったら、そのときはリペアしたいですね」と笑顔で話されていて、長年大切にしてきたお財布への愛着が伝わってきました。
杉本|あの場面は、このイベントを象徴していた気がします。モノって、新しいとか古いとか、いくらで売れるとか、それだけじゃないんですよね。長く使われた傷や擦れも含めて、「いつ買ったのか」「なぜ買ったのか」「誰が大切にしてきたのか」という、その人だけの物語がある。初めてお会いした方から、こんな風に大切な思い出を伺う機会はなかなかないので、本当に貴重な体験をさせてもらいました。
門原|モノを大切にするって、こういうことなんだな、と改めて感じました。
木下|リペアによってつながるのは、モノの寿命だけではなく、そこに刻まれた想いや記憶まで、次へつないでいくことができるんだ、ということを実感できるエピソードでしたね。
|「任せる」から生まれたチームの力
――今回、チームではどのようにイベントをつくっていったのでしょうか。
木下|今回は、メンバー自身の成長も意識しました。チーフ以下のメンバーを中心に、「自分たちで考えて動く」ことを大切にしました。私自身も、できるだけ答えを先に言わないように、任せるようにしました。
杉本|だから大変でした(笑)。最初から全部答えがあるわけではなかったので。でもその分、「自分たちで創っている」という感覚がありました。いろいろな部署の方に協力していただく中で、「こうしたい」と自分たちの意見を伝えたり、調整したりする機会も多かったです。
門原|私はデュアルキャリアで勤務しているので、時間的な制約もありました。それでも、自身の業務時間を調整し、今回のためにリペアの仕事を教えてもらいに行きました。これまで接点が少なかった方とつながることができ、今までと違った視点を得ることができ、自身の成長につながったと思います。
木下|ミスしてもいいから、まずは自分たちでやってみる。その経験から考えて、次に生かしてほしかったんです。実際、1日目が終わったその日にみんなで反省会をして、すぐ翌日の運営を変えていました。そういう動きが自然にできたのは良かったと思います。
イベント後のアンケートで「社員の皆さんが生き生きしていました」というお声をいただけたんです。私たちとしては、お客さまがそんなところまで見てくださっていたんだという驚きもありましたが、すごく嬉しかったですね。
|リユースの価値を、もっと多くの人へ
――最後に、今回の経験を踏まえて感じたことや、これから挑戦したいことを教えてください。
門原|今回の内容をバージョンアップし、子どもたちやご家族に楽しんでもらいながら、リユースに興味を持ってもらえる機会を創っていきたいです。
杉本|「大人向けにもやってほしい」という声もいただいたので、今後は対象者も広げて考えてみたいです。
また、店舗で働くバリューデザイナーにも「子どもたちに教える」機会として参加してもらえるような仕組みにできたらいいなと思っています。そうすれば、お客さまとのエンゲージメントも深まりますし、視野を広げたり、人の育成にもつなげていけると思っています。
木下|今回は少人数形式での開催でしたが、今後はよりオープンにして、まだ「なんぼや」に来たことのない方にも参加していただけるイベントにしても面白いと思っています。
また、今回のように社員一人ひとりの「やってみたい」を形にしながら、より多くの社員や部署を巻き込んだ企画にも挑戦していきたいです。
今回も、いろいろな部署の力を借りたからこそ実現できました。次はさらに多くの人を巻き込んで、新しいことに挑戦していけたらと思っています。
――今回のイベントを通して、子どもたちだけでなく、社員にとっても新しい挑戦やつながりが生まれたことが印象的でした。木下さん、杉本さん、門原さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!