朝、子どもたちを見送ってから仕事を始め、お風呂と夜ごはんは一緒に。
そんな日常を大切にしながら、エンジニアとしてキャリアを積んでいる社員がいます。
3人の子どもを育てながらエンジニアとして働く田中さんにとって、
“場所に縛られない働き方”は、家族とキャリアのどちらにも向き合える大事な選択肢でした。
フルリモートで働くパパエンジニアに、“家族との時間”と“エンジニアとしてのキャリア”、
その両方を叶える働き方について聞きました。
・現在の仕事内容と、これまでのキャリアについて教えてください。
▶︎現在は「PhotoBridge」を中心とした株式会社バリューブリッジが運営するサービスの運用・開発を行っています。
前職ではエンジニアとは全く関係なく、写真印刷を行うメーカーに勤務し、年賀状や学校写真、ウェディングアルバムなどを制作する業務に携わっていました。
約10年勤務し管理職となっていましたが、将来の人生を考えた時に「本当に今のままで良いのか。プログラミングをやってみたい。」という思いが強くなりました。
ちょうどプログラミングスクールが流行り出した時期ということもあり、退職しエンジニアへの転職を目指してプログラミングスクールに通いました。
プログラミングスクールを卒業後の転職活動では年齢が30代ということもあり苦戦すると思っていましたが、ちょうど募集を行っていたバリューブリッジとご縁がありました。
前職の取引先でもあり、業界が同じということで前職時代の業界知識を活かしながらエンジニアとして働くことができるので、非常に大きな出会いでした。
バリューブリッジでエンジニアとして勤務をして5年以上が経ち、現在はサービス全般の運用・開発を行い、PMとしての役割も担いはじめています。
・家族構成を教えてください。
▶︎妻と3人の子供、犬が1匹います。
子供は長男(8歳)、長女(3歳)、次男(0歳)です。
・朝起きてから寝るまでの1日のスケジュールを教えてください。
▶︎朝は起きてから長男が小学校に行くのを見送り、その後長女を幼稚園に送ります。
10時から勤務開始し、お昼休憩では家族の昼食を用意し、0歳の次男に離乳食を食べさせます。
お昼休憩後はそのまま長女を幼稚園に迎えに行き、帰ったら勤務再開。
勤務終了後は子供達と一緒にお風呂に入り、夕食を食べたら子供達を寝かしつけ、少ししたら私も就寝します。
・実際にフルリモートで働いてみて、どんなメリットを感じますか?
▶︎やはり家族のために多くの時間を使えるのが一番のメリットだと感じます。
授業参観などの学校、幼稚園の行事も半日休みをとれば参加できるので、子供の大事な思い出や成長の瞬間を見届けることができます。
幼稚園の送り迎えや子供が病気になった時の対応も私が対応できるので、妻の負担も軽くなります。
今となっては、子供達が小さい今の状況でもしフルリモートじゃなかったら、どうなってしまっているんだろうという感じです。
仕事に関しては、通勤時間がないのはもちろん、机やモニターなど環境を自分の好きに整えられるのが大きなメリットとしてあります。トイレも他の人に気兼ねしなくて良いです(笑)
自分の理想的な環境を整えて仕事できる分、業務に集中できます。
・一方で、フルリモートだからこそ大変だと感じることはありますか?
▶︎家で仕事する上での難しさとしては、やはり家にいる分、家族から何かと用事を頼まれてしまうことですね。なかなか集中できなかったり場合によっては業務時間が削られることにつながるので、ある程度家族の理解が必要です。
また、フルリモートになる前は通勤時間がないというのはメリットしかないと思っていたのですが、デメリットもありました。フルリモートだと「退勤、即家事育児」なので、休む暇がないです(笑)。
業務においてはフルリモートだとテキストコミュニケーションが基本になるので、コミュニケーションコストは間違いなく上がりました。
対面であればすぐに話してすぐに完結するようなことでも、テキストでは前提条件の整理や間違いのない文章などを書いているうちに時間が経ってしまいます。
特定の人とビデオ会議するにも相手の状況を確認するなどの手順を踏む必要があるため、話しかけるハードルは上がります。
いかにコミュニケーションコストを下げるかの工夫が必要だと思います。
・仕事中に子供が話しかけてきたり、リモートならではのハプニングがあれば教えてください。
▶︎ビデオ会議中に子供の声が入るのは定番ですね。
犬を飼っているので、犬が近くで吠えてしまってビデオ会議の相手に大音量を聞かせてしまったこともありました。犬の鳴き声ってノイズキャンセリングされないんです(泣)。
・家族との時間を大切にしながら、仕事をスムーズにこなすために工夫していることがあれば教えてください。
▶︎まずは家族の理解が一番重要だと思います。
それと当たり前かもしれませんが、家族と生活するリビングと仕事用の部屋を分けるのは重要です。
家にはいますが、基本的には職場に出勤しているのと同じように考えてもらうよう家族にはお願いしています。
その上で、休憩時間や勤務時間の前後は家族との時間に使っています。
・もしフルリモートではなかった場合、今の家庭や仕事のバランスは今と比べてどうだったと思いますか?
▶︎仕事はともかく、家庭は妻の負担が大きくなり、子供と過ごす時間は大きく減り、家族との関係性が今とは違ったものになっていたと思います。
特に子供の小さい頃は今しか見られない、体験できないことも多く、精神的にも大きな支えになっています。
・フルリモートで働きながら家族との時間や子育ても大切にしたいと思っている方へ、アドバイスをお願いします!
▶︎仕事と家庭を両立させるための心構えとしては、限られた勤務時間の中でなるべく集中して仕事する、フルリモートだからこそできる家庭のことはできる限りする、ということです。
限られた勤務時間の中でなるべく集中して仕事するというのはフルリモートではなくても当たり前なのですが、家にいる以上勤務後はすぐ戻ってきてくれると家族は期待しています。また、家が職場なので仕事はいつでもできると思いがちなのですが、家事育児の後は疲れてできませんので、勤務時間とその他の時間はしっかり分けたほうが良いです。
フルリモートだからこそできる、「家庭のことはできる限りする」ことを大切にしている理由は、オフィスに出勤していたらできなかった家事育児もまた、家族との思い出になるからです。
仕事をしながら家族との時間を大切にし、子供の成長を見守るために、フルリモートはベストな働き方だと思います。