新企画「美大芸大出身の先輩インタビュー」がスタート!!
大学で専門的にデザインを学んだ後、アンティー・ファクトリーに入社し、現在デザイナーとして活躍中のメンバーにインタビューしていきます。大学でどんなことを学んだのか、アンティーに入社してそれがどう活かされているのか、クリエイティブに対する想い、これからの展望などなど詳しくお聞きしていきます。
今回の先輩は、東京 プロデュース&サービスデザイン 第2事業部(PSD2)「相田 桃花さん」です。
プロフィール
【名前】 相田 桃花(あいだ ももか)
【大学】 京都市立芸術大学
【入社】 2023年4月3日
【事業部】 東京 プロデュース&サービスデザイン 第2事業部(PSD2)
【職能】 デザイナー
Webデザイナーになろうと思ったきっかけを教えてください
中学で先生によく褒めてもらうようになったことをきっかけに、「将来ものづくりに関わる仕事がしたい」と芸大を目指すようになる
幼い頃から、絵を描く、工作をするなど「つくること」が大好きでした。
将来を意識し始めたのは、中学の頃だったと思います。美術の授業で先生によく褒めてもらうようになったことをきっかけに、「将来ものづくりに関わる仕事がしたい」「そのためにも専門的に学びたい」と芸大を目指すようになりました。
芸大で多くの経験を重ねたことによって、興味が「アート+デザイン」の形で広がり、Webの世界に進むことを決める
芸大に進学するまでの興味は、アートに寄っていました。そのアートに対する理解は、「目に見えない感情や思考を視覚化するもの」「鑑賞者が自由に捉えるものだから、制作者の意図が伝わらなくても良い」と思っていました。
ですが、進学して考えが変わりました。作品展や個展を通して鑑賞者と意見を交わす機会が増え、「自分の思いやメッセージが誰かに伝わり、共感してもらえたときの嬉しさは何よりの喜び」ということに気づかされました。
そうした経験を重ねるうちに、「目に見えて体験できることを通じて、人と気持ちを共有すること自体が、アートやデザインの大きな意義なのではないか」と考えるようになり、興味が、デザイン領域に大きく広がっていきました。「表現の手段としてのアート」に加えて、「使う人に寄り添う視点を持つデザイン」により強く惹かれるようになっていきました。
ここから、デザインを極めたいという思いが強くなり、チャレンジすべく、表現の幅が広く、常に新しい価値を生み出し続けるWebの世界へと進むことを決めました。
美大芸大でどんなことを学び、現在のデザイン業務にどうつながっていますか?
工芸科の「織」の制作を通じて、「粘り強く取り組む姿勢」「根気強く考え続ける力」が身につく 今の基盤にもなっている
実際に手で素材を触りながら形を生み出す経験を学生のうちに積んでおきたいという思いから、大学の工芸科に進み、漆や陶磁器、染織などさまざまな技法に触れる中で、「織」を専門に選びました。
工芸の面白さは、「素材」と「手作業」の化学反応を導き出していくプロセスにあると思います。目の前の素材と向き合い、試行錯誤を繰り返しながら、徐々に自分だけの表現に近づけていく、その積み重ねがとても魅力的でした。
卒業制作では、受験期に特に力を入れていた鉛筆デッサンと、織の技法を組み合わせ、H300×W500cmの大きなタペストリーを制作しました。
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色の入り方や糸の本数、素材による見え方の違いなど、実際に手を動かし、自分の目で確かめながら何度も試作を重ねる必要がありました。何千本もの糸を1本ずつ丁寧に通していく、地道で気の遠くなるような作業もありましたが、最終的に賞をいただき、芸大生活で1番納得のいく作品をつくることができました。それらすべての積み重ねが、完成時の納得感や達成感につながったと思います。
<その他の作品>
受験生の頃
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3回生の頃
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どんな人に影響を受けましたか?
ー 森口 邦彦さん(友禅染作家)
展示を見て、強い衝撃を受ける
良い意味で「正統」に収まらない新しさがある
同じ大学を卒業された「森口 邦彦さん(友禅染作家)」の展示を拝見したとき、強い衝撃を受けました。伊勢丹の紙袋のデザインを手掛けている方です。
着物には、長い歴史の中で「正統」とされてきたデザインや空気感がありますが、森口さんの作品には、そこにとどまらない新しさがありました。
森口さんならではの非常に独特な視点で対象物を捉え、自然や日常の風景をモチーフに感じ取った「空気」や「線」は、幾何学的な構成と旋律的な美しさを併せ持っています。
一見、緻密に計算された連続図形のように見えながら、実際には、手描き友禅でしか表現できない、極めて繊細で心地良いゆらぎとリズムがあります。そのデザインは、文様の位置がほんの少しずれただけで破綻してしまうほど、完璧さと危うさが隣り合う絶妙なバランスの上に成り立っていて、見れば見るほど引き込まれました。
伝統の枠の中にいながら、そこに縛られず、着物という領域を越えていくような挑戦的な姿勢に、私自身も「新しいことにチャレンジしていいんだ」と背中を押された気がしました。
私の大学では、卒業生だけでなく学生全員が修了作品として年度末に展示を行います。学内には、芸術にひたむきに向き合う方が、本当にたくさんいて、日常的に刺激を受けていました。校内で行われる作品展も、常に自分の視野を広げてくれる貴重な機会だったと思います。
ー 竹田 美織さん(グラッフィクデザイナー)
配色やモチーフの捉え方に独自の視点があり、作品を見るたびに心を掴まれる
「常に感覚を更新し続けていける人でありたい」と強く思わせてくれる存在
私は、「センス」という言葉はどこか安直な印象があって、あまり好きではありません。生まれ持った感覚という捉え方をされることが多いからかもしれません。実際には、想像もつかないような経験や深くものを見る目を積み重ねた先に表れるものだと思っています。
竹田さんの作品には、その積み重ねとしてのセンスが確かに宿っているように感じます。色の組み合わせは、どこか新しさがあって、今までに見たことがない表現に出会えます。線の引き方ひとつをとっても、「こういう見方があるんだ」と刺激を受けます。
どんなデザイン・アートを鑑賞していますか?
もう一度行きたい展示会は、21_21 DESIGN SIGHTで開催された「Material, or」
2年ほど前の展示ですが、今でもとても強く印象に残っています。
世の中には、「それっぽい素材」がたくさんありますが、本物の素材には、実際に見て、触れてこそ感じられる魅力があります。この展示では、そうした本物の質感や存在感を体験することができ、「素材が持つ力」を改めて実感しました。デジタルでは得られない感覚を呼び覚ましてくれる展示で、今でもまた体験したいと思い出すほどです。
アンティー・ファクトリーに入社した経緯を教えてください
「就活生」という枠ではなく、「ひとりの人間」として見てくれている
入社してからも個人を尊重してもらいながら働けると確信し、入社を決める
私はもともと妥協ができない性格で、「この業界に行く」と決めるよりも、「この会社で働きたい」と思える場所を探す、少しわがままな就職活動をしていました。
当時は、業界の種類や規模にこだわらず、経験を積むためにさまざまな会社の面接を受けていましたが、どこに行っても同じようなスーツを着て、みんなで過剰にうなずき合う「就活の空気」にどこか違和感を抱いていた時期でもありました。
そんな中、アンティーの面接を受けた際、「スーツとか着なくていいよ!」と言われたことが、とても衝撃的でした。自分を「就活生」という枠ではなく、「ひとりの人間」として見てくれていると感じた瞬間でもありました。
この会社なら、入社してからも個人を尊重してもらいながら働けると確信できたことが、アンティーに入社を決めた理由です。
アンティー・ファクトリーを選んで良かった点・気に入っている点を教えてください
常に挑戦させてくれる環境があるから、新しいことにも楽しんで挑戦できる
私はデザイン未経験で入社しましたが、最初から「できる/できない」に関係なく、さまざまなジャンルの案件や制作物に関わらせていただきました。
その経験があったからこそ、今ではWebデザインにとどまらず、イラスト制作やサイネージのデザイン、グラフィックなど、新しいことにも楽しんで挑戦できるようになっています。
最初から完成されたスキルを求められるのではなく、「まずやってみよう」というスタンスで任せてもらえたことが、自信と成長につながっていると感じています。
クリエイティブに一切妥協なしのPSD2事業部!!でも、雰囲気は柔らかい
このメリハリが、とても心地良い
私が所属するPSD2事業部のリーダー吉田 優美子さんは、どんなに小さいことでも一切妥協せず、こだわりを持って、真摯にデザインと向き合っています。
でも、随所に柔らかさも感じます。事業部や案件運営など(特に人との向き合い方)において、こうしろ、ああしろと細かいことは言わずに、黙って稼働状況を見守ってくれている。細かいところまで、クオリティを担保してくれている。などなど。
このメリハリが、とても心地良く、自然と「自分も同じ覚悟と姿勢で臨まなくては」という気持ちになっていました。
事業部のメンバーにもとても恵まれています。勉強熱心な方が多く在籍していて、常にアンテナを張りながら、業界の動向やAIなどの新しいテクノロジーに関する知識を積極的に取り入れている姿が印象的です。リーダーの優美子さん同様に、皆さん周りに気を配ることのできる方ばかりです。私の稼働が高いときに声をかけてくれたり、そっとお菓子をくれたりします、笑。自分も見習わなければと思っています。
こうした前向きな姿勢に、日々刺激を受けながら、自分自身ももっと学びたい、もっと成長したいという気持ちに駆り立てられています。
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デザイナーとして努力していること・工夫していることを教えてください
自分自身が納得できる「新しさ」を提案できるよう、変化を恐れず、「守破離」の精神で、常に挑戦と更新を重ねていけるデザイナーでありたい
デザイナーとして日々意識しているのは、固定概念に縛られないように、日常的にインプットの習慣を持つことです。Webに限らず、「雑誌や本を読む」「展示会に足を運ぶ」など、さまざまなジャンルに触れるようにしています。情報を広く取り入れ、視点をアップデートし続けることが、新しい表現や発想に繋がっていくと感じています。
また、実際の業務においては、アンティーの理念ブックにある「守破離」の精神を意識してデザインに取り組んでいます。私は、「基礎を大切にしながらも、一度つくったものを壊してでもさらに良いものへとブラッシュアップしていく姿勢」と解釈しています。
過去にやったことのあるデザインに頼れば、安心感は得られますが、それでは自分自身の成長にはつながらないと思っています。だからこそ、任せてもらった案件では、クライアントに納得していただくことはもちろん、社内のメンバーからも「任せてよかった」と思ってもらえるよう、毎回全力でデザインと向き合っています。
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これからチャレンジしていきたいことはありますか?
デザイナーとして独り立ちできたその先に、大きな目標「ダイナミックで自由な発想を大切にしたデザインにチャレンジしたい!!」がある
今の私の目標は、クライアントの要望にしっかり応えながら、クリエイティブの質を高く保ったサイトをつくることです。「この人に任せれば大丈夫」と思っていただけるような、一人前のデザイナーになることを目指しています。
ですが、その先には、他のサイトに倣ってこうあるべきといったようなルールに縛られ過ぎず、大学で「芸術」を中心に学んできた背景を活かし、もっとダイナミックで自由な発想を大切にしたデザインにチャレンジしたいという思いがあります。
もちろん、自由な発想を展開するときも、クライアントのニーズをしっかり理解した上で、最適なクリエイティブを選び取ることができる力が必要です。説得力や自信が自然と生まれてくると思っています。
まだまだ修業中ではありますが、アンティーには、様々な職能の方がいて、日々意見交換をしながら成長できる環境があります。デザイナーだけで完結せず、視点の異なる人たちと議論を重ねることが、自分の視野を広げてくれているという実感があります。
経験を積み重ねて、安心して任せていただける存在に近づいていきたいと思っています。
デザイナーを目指している方へのメッセージ
「デザインが好きな人」「努力を楽しめる人」なら、きっと、どんどん成長していける!! アンティーには、その環境がある
一人でものづくりに向き合っていると、「この選択で合っているのかな?」と悩んだり、ときに自信をなくしてしまうこともあると思います。でも、アンティーには、様々な職能の方とコミュニケーションをとりながら、自分自身も、制作物も共にブラッシュアップしていける環境があります。
意見を交わす中で新しい発見があったり、自分の考えが整理されたり、自然と自信に変わっていくプロセスを日々感じています。「デザインが好きな人」「努力を楽しめる人」なら、きっと、どんどん成長していけるはずです。
私自身も、まだ道の途中ですが、同じように前を向いてがんばる方と、一緒に成長していけたら嬉しいです!!
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