「UGアカデミー」は、当社が500社以上の中堅・中小企業のコーポレートITに携わり蓄積した集合知を体系化し、コーポレートエンジニアの育成機関として設立した企業内大学です。なぜ、当社が「UGアカデミー」を創設したのか。どのように体系化をしているのか、将来の展望、等々、公開したUGアカデミーサイトをぜひご覧ください。
今回は、制作チームがサイトに込めた想いや考え、制作時の苦労話などを制作会社の方も交えてインタビューしました。
<UGアカデミーサイト制作チーム>
・制作会社:スマートスタイルコンプレックス株式会社(以下、SSC)
SSC岡部さん:代表取締役副社長 兼 COO 企画、構成、プロジェクトマネジメント
SSC荻上さん:デザイナー
・ユナイトアンドグロウ株式会社(以下、UG)
UG高井:取締役人材開発本部長
UG岡部:教育研修室室長
UG後藤:第1インソーシング事業部 兼 UGアカデミー事務局
漠然としたものを整理しシンプルなカタチにしていく
ーー本日はお集まりいただきありがとうございます。そしてサイト制作お疲れさまでした!まずはUGアカデミーサイトを作った背景を教えてください。
UG岡部:(社内の)教育の体系化に取り組み始め、2019年に企業内大学(UGアカデミー)を設立しました。設立当初はまだ何もなかったところから現在3年目。いろいろと試行錯誤しながらですが継続運営できています。企業内大学の運営実態が伴うまでは社外への積極的な発信は控えていましたが、昨年末くらいから、今年の夏あたりが公開するタイミングになるだろうと考えていました。
まずは「冷やし中華はじめました」の旗のように、「UGアカデミーありますよ」ということをさまざまな方に知っていただけるようなシンプルなサイトを作りたいという想いでサイトを制作することにしました。社内大学という複雑な取り組みを、シンプルに1ページで表現するのは非常にむずかしいことだろうなと想像していましたが、チャレンジすることにしました。
ーーこのプロジェクトに参画されているみなさんは、サイト制作の背景を聞いていかがでしたか?
UG後藤:私は岡部さんにこのプロジェクトに誘われて、「『UGアカデミーありますよ』というメッセージを表したい」と聞きました。話を聞いて私も、それができると求職者の方や社外の方に教育の仕組みがあることを伝えられ、安心感や期待に繋がるかもしれないと思いました。
でも最初は「どういう内容にしたらいいのだろう」となかなかイメージが浮かばなかったのが正直なところです。高井さん、岡部さんに内容やデザインの意見をいただきつつ、全体のプロジェクトの進行やSSCさんとの調整などを務めました。
SSC岡部さん:これまで、UGのコーポレートサイト、採用サイト、IRサイトを制作させていただきました。ある程度UGのことを知っているつもりだったのですが、今回のお話でUGアカデミーというものがあることを初めて知りました。
お話を受けて、参考にするために他社で取り組んでいる企業内大学のウェブページを探してみたのですが、数自体そこまで多くありませんでした。また、ウェブページの目的がそれぞれ違っていて、今回のように「社外の方に知ってもらう」という目的に合ったものは見つかりませんでした。そのため、構成を提案するところまでは苦労しましたね。
また、目的ははっきりしていたのですが、中身が漠然としている状態でした。企業のウェブサイト制作案件の場合、解決したい課題が明確にあることが多いので、そこから逆算して設計していけばよいのですが、そういう感じでもなく・・・。そのため、まずはしっかりヒアリングさせていただいて、構成づくりから文章のライティングを含めたご提案をしました。
ーーはじめは中身が漠然としているなかで、どのように話を進めていったのでしょうか?
UG岡部:SSC岡部さんのファシリテーションのもと、まずは僕と高井さんでUGアカデミーに対する想いや展望をどんどん話していきました。いくらでも語れるくらい、これまでの試行錯誤や想いがあるので。そしてSSC岡部さんにそれをバシバシまとめてもらいました。盛り上がって話が拡散しても、その話にひっぱられて目的がずれていってしまったり、頭を悩ませてしまったり、という心配がなかったのが素晴らしいですね。拡散した話をしても無視されるというか(笑)安心感がありました。後藤さんの調整力と、デザインで形を作っていくSSC荻上さん、ライターの方も加わり、とてもよいチームでプロジェクトが進められたことに感謝しています。
UG高井:僕は岡部さんの話が拡散していくのを防ぐ役割じゃなかったっけ?
UG岡部:そのはずだったんですけどね、初回のMTGではむしろ僕が高井さんを抑えたような・・・(笑)
UG高井:初回はアイディア出しですから!この時点では、何をどのように表現するとうまく伝わるのかフワフワしていたので、SSC岡部さんがまとめてくれることを期待して、頭の中にあるものを言葉を選ばずにたくさん出したんですよね。
SSC岡部さん:ありがとうございます。でもこれまではもっとまとめたものを出してくれていましたよ(笑)
今回はより難儀しました。私たちにとって馴染みのないテーマだったこともあります。コーポレートサイトや求人サイトはこれまでも手掛けており、過去の経験則からアイディアが浮かびやすいのですが、今回はそういうテーマではありませんでした。それでも進められたのは、私がUGさんのこと、事業や働き方をこれまでのサイト制作を通じてよく知っていたからだと思います。こんな感じじゃないか、ということを想像できました。
ーー最もとりまとめに苦労した話はなんですか?
SSC岡部さん:最初に高井さんが今後の展望をいろいろ話していたんですよね。有名な映画やドラマから着想を得て「ドラマ化したいよね」とか(笑)おもしろいけれど、どうWEBサイトにするんだろうって。突飛な話をいくつかもらったので、ここは本気でとらえようか、そうでもないのか、勝手に考えながら構成案を作りましたね。
UG岡部:全部本気ですよね(笑)
UG高井:はい。いつでも本気です!「展望」ですから。
SSC荻上さん:私は2回目のミーティングから参加したのですが、「これは大変だぞっ」と思いました。(笑)構成案に「もやもやしたのがスッキリする図」とか書いてあって、これはどうやって表せばいいんだろう・・・と悩みました。
ーー後藤さんはどこが苦労しましたか?
UG後藤:カリキュラム構成のところはまとめるのが難しかったです。
UGアカデミーの運営メンバーにも意見をもらったのですが、我々とサイトを見る方の視点の違いがイメージできていなくて、SSCさんにも意見をいただきながら何度も作り直しました。求職者の方が見たときにどんなカリキュラムがあるのか理解するだけではなく、キャリアプランまでイメージできるようなものがいいのでは、という意見をいただきました。講座名を見た人がわかりやすいように、実際に今使われている名前をそのまま使うのではなく、少し抽象的な言葉にしたりなど工夫しました。
UG岡部:普通の学校だったらあるものを出すだけでよいと思うんですよね。でもこのサイト制作ではあるものをどうネーミングしてどう体系化するか、考え直しました。
UGアカデミーは世界中でUGさんだけにしかできない取り組み
ーー「UGアカデミーあります」というメッセージを表すためにどのような工夫をしたのでしょうか
SSC岡部さん:「シンプルにわかりやすく」ということだったので極力情報を少なくしました。高井さん、岡部さんの話を聞いて、UGアカデミーは世界中でUGさんだけにしかできない取り組みだなと思ったんです。そこが一番の訴求ポイントだなと思って制作していました。それを「具体的な取り組み」として載せたらいいのでは、と提案しました。
ーー「シンプルにわかりやすく」にはどのような考えがあったんでしょうか
UG高井:コーポレートサイト上でUGアカデミーの中身を詳細に紹介しようということではなくて、「UGアカデミーはこういうものですよ」というのを端的に表現したかったんです。
また、コーポレートサイトや採用サイトは人にこだわって、社員を中心に表現しています。でもUGアカデミーサイトを作るにあたっては「人にフォーカスを当てずに『アカデミー』を主役にしたい」と最初にお伝えしました。
UG岡部:人の話をし始めるとキリが無くなるというか、シンプルな表現ができなくなるなという感覚でしたね。
SSC岡部さん:それを最初に示してくれたのはありがたかったです。
ーー「シンプルでわかりやすく」を実現するためにデザイン上こだわったポイントはありますか?
SSC荻上さん:最初にデザイン案を出すときに、硬い感じやくだけた感じ、さまざまなパターンを想像しました。でも「アカデミー」ということで硬くすると、この内容は読んでいて頭に入ってこないなと思ったんです。私自身、読む側になったつもりでこの取り組みの話を聞いたときに、すぐ頭に入ってくるような言葉やレイアウトでないといけないなと考えました。他のUGサイトとのトーンも合わせつつ、装飾を少なめにしました。
こだわりポイントをご紹介します
ーーぜひ見てほしい、こだわりのポイントを教えてください。
SSC荻上さん:一番産みの苦しみがあったのは「必要なスキルの体系化」の図です。
構成案に「もやもやしたのがスッキリする図」と書いてあったのは、これです。もやもや感をどう表現するか悩みました。最初は抽象的なデザインを考えたのですが、上手くできなくて。デザインとしてはキレイに見せようという意識がどうしてもあるので、もやもやしている感じにならなくて苦労しましたね。大変でしたが勉強になりました。
UG岡部:SSC荻上さんと後藤のやりとりは、最後までいいものにしようと粘っていてよかったですよね。「後藤さん、容赦ないな」と思ったりしてました(笑)SSCさんはとりあえず聞き入れてくれますよね。
SSC荻上さん:納品当日でしたもんね。でも修正をお願いするにしても理由をしっかりご連絡いただいていたので、納得感を持って取り組めました。
UG後藤:アイコンや文面の修正を最後まで粘らせていただきました。ありがとうございました!
UG岡部:見たい部分は人それぞれかなと思うので僕が気に入っている点をお話ししますね。
ぱっと思いついたのは、トップ画像です。笑顔・雰囲気が良い!エネルギーを感じます。
そして、この画像がUGアカデミーサイトのトップに出現することで自然とページを下に進めていきたくなります。この写真を選定いただいたことに感謝です!
SSC荻上さん:他にもいくらか候補を検討しましたが、自然に笑ってらして、作っていない感じがあるのがこの写真だったんですよ。
UG後藤:私は最後の「今後の展望」の図を見てほしいです。ニュース番組のような挿絵になっているところ。このアイディアすごいですよね!
SSC岡部さん:これ、言い出しっぺ誰でしたっけ。
SSC荻上さん:(SSCの)岡部さんですよ!
SSC岡部さん:あ、私かっ(笑)
「なりたい職業ランキング」という発想は高井さん、岡部さんが展望についての話しているときに出てきたアイディアでしたね。
UG岡部:SSCさんからこのイラストを見せていただいて、「これで行きましょう!」となりましたね。UGアカデミーの展望というよりもコーポレートエンジニアの展望・未来を発信しようと、「もう確定した!」という感じでした。
UG高井:「UGアカデミーをやっているよ」というメッセージの先には、「コーポレートエンジニアになりませんか」という意味も込められています。コーポレートエンジニアをもっと増やしたいですし、人気職種にしたいんですよね。このサイトをきっかけにコーポレートエンジニアに興味をもってくれる方が増えると嬉しいです。
サイトを公開したので、採用面談などでUGアカデミーの質問をたくさんしていただけることを期待しています。
ーーみなさん、本日はありがとうございました!
インタビューを終えて
インタビューのなかで、「UGアカデミーは世界中でUGさんだけにしかできない取り組みだなと思ったんです。」というSSC岡部さんの言葉がとても印象的でした。私自身「シェアード社員」として働いた経験から、多様な成長企業のコーポレートITと真剣に向き合ってきたUGメンバーだからこそ、その蓄積された経験を頼りにできるし、体系化できるものだと思っています。当サイトをご覧いただき、コーポレートエンジニアが人気職種になっていく未来にワクワクし、当社に興味をもっていただければありがたいです!