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キャリア形成の考え方

キャリア形成。一度しかない人生ですから難しいですよね?私もずっと悩んできましたし、会社を起業した今でも悩み続けています。私は悩むと、自分の頭の扱える単位にまずは物事を分類していますので、キャリア形成においては、仕事のタイプを2つに分けて考えるようにしていました。

果たしてこの考え方が正解かどうかはいまでも確信はもてていませんが、すくなくとも私には起業した今でも役立っている考え方なので、「仕事のタイプの分け方」と「仕事タイプを選ぶときに考えたこと」について、主に転職検討中の方向けにご紹介をしたいと思います。


(仕事のタイプ)

私は仕事のタイプを

1)お客様がやりたくない仕事
2)お客様ができない仕事

の2つに分けて考えています。

1)のタイプの仕事は、お客様にも必要な知識や技術や道具があって、やろうと思えば同じ費用・時間で完了できるのだけれど、リスクや手間の面などで「やりたくない」「やらない」と判断した仕事です。2)はお客様としても「やりたい」と希望したとしても、知識や技術や道具がないため同じ費用・時間では完了できないと判断した仕事です。

それぞれの特徴を解説しますと、まず1)は、

・ほとんどの仕事は1)に分類されるため2)に較べて数が潤沢です
・特別な知識・技術・道具が不要なので参入しやすいです
・1)の仕事は、お客様もできることのため、その必要性を説明する必要がありません

ため、とても「売りやすい」仕事です。

しかしながら、1)の仕事は、定義によりお客様の社内部門も含めて競合企業が多く存在しますので、「相見積」「値引き交渉」「切り替え」などが頻繁に発生して、厳しいコスト競争に見舞われます。こうなるとお客様と自社の関係は、「下請け」「業者」といった扱いになってしまうことが多いでしょう。

一方で2)のタイプの仕事は、競合相手が大幅に減ることから、価格競争に晒されにくくなりますので、1)のような「相見積」「値引き交渉」「切り替え」といった悩みは抱えなくてすみます。

しかしながら、2)のタイプの仕事は、

・そもそもの数が少ない
・2)を提供する上では、1)のタイプにはない、知識・技術・道具といった武器を手に入れる必要がある
・1)に較べて、「なぜその仕事が必要なのか」「なぜその仕事を自分・自社はできるのか」を証明する必要をお客様に求められる

ため、とても「売りにくい」という課題を抱えることになります。


(仕事タイプを選ぶときに考えたこと)

1)2)ともにメリット・デメリットがあり、どちらが絶対に正解とは言い切れません。また、上でも下でもありません。あとは各自、各社の強みでも選択肢は変わるでしょうし、一度きりの人生だからだからできるだけ有利な条件で勝負したい人か、あえて苦難の道を選ぶことで更なる高みを目指したい人かで選択肢は変わるでしょう。さらに言えば、1)を最初に選んだからと行ってずっと1)のタイプを選択する必要はないので、まずは1)ではじめて途中から2)に切り替えるという選択肢もあります。

例えば、個人として「体力と気力」に自信がある方や、企業としては「安い労働力」が潤沢にある会社であって、有利な条件で勝負したい人・企業の場合は、1)タイプの潤沢にある仕事を積極的に取っていって急速な成長を目指す。そして、資金が溜まったらその資金を活かした研究開発を行って2)のタイプの仕事に移行するという方法です。(私の観測範囲内ではこのパターンが多い気がします)

なお、私の場合は、学生時代から「体力と気力」勝負では勝てないことを痛感していたため、最初から2)タイプを目指して仕事選びをしてきました。この傾向は、会社を経営するようになってからも変わらないどころか強まっています。

ただし、経営者としては悩みました。最初から2)のタイプを目指す選択は、初期投資が必要なだけでなく、ノウハウ蓄積が少ないうちは事業領域、対象顧客を大きく狭めますし、短期的には成長速度を低下さるからです。更には、当社が採用することで幸せになれる方の数とタイプも大幅に減らしてしまうのです。これは経営者としては喜んで選べる選択肢でもありませんでした。しかし、「体力と気力」が弱く、起業するまでのキャリアの中で営業経験がまったくなかった私にとっては、一般企業・個人向けの営業で勝ち残る自信は一切もてませんでした。

その結果、自分の(あくまで比較ではあるものの)強みである「新しい仕組みを考えて作ったり、その重要性をひとに説得をする」力が生きるお客様である「理詰めで考える方」「大手企業」にターゲットを絞らることにしました。そして、特にこうした大企業を主たる顧客とするベンチャー企業は、売り手と買い手間の力関係が違いすぎて、1)のタイプの仕事は「社員の労働力の安売り」に極めてつながりやすく、会社設立の目的と相反するため、2)タイプに絞った事業展開以外の選択肢が残されていなかったというのが実情です(笑)。

そのため、当社では2)タイプの仕事を好む方をエンジニア、コンサルティング営業、運営チームの3職種で募集しています。2)タイプの仕事でキャリアを積みたいという方は、会社自体が2)タイプの仕事に特化している関係で、納得する仕事をできると思いますので、ぜひ応募なさってみてください。

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