弊社「プロトスター」では、実はあまり深く知られていないスタートアップ界隈のこと、そしてそれを支援する会社の存在をもっと広く知っていただけたらと常々考えています。
そこで今日は、コロナ禍にあっても果敢な挑戦を続け成長し続けるユニロボット株式会社の代表取締役 酒井 拓さんをお招きしてお話を伺いました。
現下の状況において、スタートアップ界隈にはどんな動きがあるのか?プロトスターはどんな形でその支援をしているのか、インタビューを通じて知っていただけましたら幸いです。
(聞き手:プロトスター 村上)
ーー酒井さん、本日はよろしくお願いします!まずは、御社の事業内容について改めて教えてください。
弊社では、AIロボットunibo(ユニボ)というコミュニケーションロボットを作っています。また、AI電話サービスや音声インターフェイスを提供するなどビジネスを想定した新しいコミュニケーションテクノロジーのプラットフォームを作る事業を行っています。
ユニロボット株式会社
https://www.unirobot.com/
ーー御社とプロトスターでの支援実績について教えてください。直近では、弊社が管理しているfacebookグループ「有益なスタートアップ関連情報まとめ」でのオンラインピッチにご登壇いただきましたね。
そうですね。プロトスターさんはfacebookグループやメールマガジンを通じて、色々なイベントをご紹介いただけるので、事業内容や目指すものとマッチする企画を見つけてはいつも参加させていただいています。また直近では、資金調達に際して投資家の方をご紹介していただきました。そこから実際に投資いただけることが決定しました。
ーーおめでとうございます!!投資が決定したというお知らせをいただいた時は、私もとても嬉しかったです!私どもの支援に対する率直な感想もお聞かせいただけますか?
プロトスターさんは、色々な情報を私たちに届けてくれますよね。ベンチャー企業として必要となる様々なビジネスマッチング機会の情報のほか、「起業LOG」などを通して資金調達事情や、最新のSaaSツールについてなど、幅広く有益な情報が発信されているのでいつも参考にしています。
ーープロトスターがお届けしているもので、特に有益に感じているものはありますか?
第一に、ピッチイベントの存在です。我々の技術やサービスの存在を、潜在顧客となる企業様に知っていただかなくては何事も始まりませんから、発信の場が得られることは重要です。イベントにたくさん登壇しても、成果に繋がらないことはよくあります。ですので、チャンスとなる機会があればどんどん活用していきたいと考えています。
ピッチイベントは、コロナ以前はオフラインでしたが、コロナ禍にあっても機会を無くさず、現在はオンラインで実施してもらえることがとても有難いですね。
加えて、マッチング機能まであるところが、ただ情報を発信するだけにとどまらずその後の展開に結びつき、とても有難く思っています。登壇後に企業の紹介や引き合わせの部分までケアしていただけることで、成果に繋がりやすくなっています。
オンラインでの実施、さらには仲介まで丁寧に支援してくれる支援会社さんは多くありません。大企業の方々も支援事業をしている会社さんの紹介ということであれば安心感を持ってくださいます。そのため双方にとってプラスに働いている実感があります。大企業との事業連携のピッチイベントで生まれる有益な繋がりというのは、何物にも変えがたいものです。
また、テレビ東京さんとの連携も素晴らしいですよね。
ーーありがとうございます。そうなんです。テレビ東京さんとの連携により、スタートアップのサービスや技術について広く知られるきっかけができるのは喜ばしいことです。先日は、支援させていただいた企業さんがカンブリア宮殿に出演されたというケースも生まれました。
知っていただけるチャンスがたくさんある、というのは大きなことだと思います。大切ですね。
ーー事業を運営されていて、こうした起業家支援をどういった時に活用されたいと思われますか?起業家支援も一時期に比べて、フェーズごと・事業領域ごとに手厚くなってきた印象です。特に起業家支援に求めるものがあれば教えてください。
私の場合、アクセレーションプログラムの情報はかなり追っていますね。
ーー御社は、アクセレーションプログラムを通じて、様々な業界の企業から多数のお引き合いを作り出しておられますよね!
はい、有難いことにコロナ後、昨年終盤から伸び始めているんです。昨年11月から、AI電話サービスをはじめ、音声関連のデジタル化ソリューションのニーズが増えている状況です。弊社の技術は広い領域で活用出来るものなので、お引き合いを多くいただけています。
ロボットという括りではなく、あらゆるハードウェアにも組み込みができるクラウドサービスの展開を開始したことで、例えば、スマートフォンやデバイス向けの音声アシスタントの提供や家電メーカーとの連携、或いはソフトウェアだけで完結するナレッジシェアリングサービスなど、幅広く展開していきたいと考えています。
今後の事業は音声、自然会話処理、感情解析を使ったところを掘り下げていきたいですね。
ーープロトスターのサポート以外で、起業家支援プログラムを利用されたことがあれば具体的に伺えますでしょうか。例えば、アクセラレーションプログラムやピッチイベントなど、コロナ前後で変化はありましたか?
アクセラレーションプログラムなどはコロナ以前から使ってはいましたが、コロナ以降はより積極的に使うようになっていますね。コロナ禍が無ければここまで使っていなかったと思います。
ーーユニロボットさんはスタートアップの中でもレイターステージにある会社と認識しています。一般的にアクセラはシード・アーリーのスタートアップが使うプログラムですから、通常であればもう卒業するフェーズですよね。
そうですね。しかしコロナ禍で、とにかくオフラインの打ち合わせが出来なくなり、いろいろなことが難しくなりました。上場会社さんはやはりオフラインでのお打ち合わせで決まることが多いですし...。
そのこともあり、上場会社さんとの共創型のアクセラレーションプログラムを選び、ピッチイベントをいかに押さえるかが鍵になると思っています。
昨年5・6月頃から、コロナ禍でも事業展開していけるオンラインピッチイベントなどを見つけてシフトしていくことで、新規開拓を行ってきました。弊社は事業会社にとっては新しい技術ばかりなので、新規事業に該当します。その文脈からも、共創型の取組みには適していると判断したのです。
弊社の事業はBtoBがメインで、上場会社さんとご一緒するとなるとどうしても足が長くなりがちです。アクセラレーションプログラムもその点が課題でしたが、現在ではそのペースもちょうどよく感じるようになってきました。
ですので、繰り返しにはなってしまいますが、イベントの紹介や開催で機会を作ってもらえることはとても有難いのです。成果につながるか否かはさておき、機会があること自体が重要ですから。少しでもかすりそうなことがあればトライする!という方針で進めている状況です。
ーー今後の起業家支援として、プロトスターに望むことはありますか?何かまだ私たちでお役に立てそうなことがあればぜひ教えてください。
ビジネスマッチングをより強化いただけると嬉しいです。
企業の役員クラスの方など全体のことを見ておられる方とお話し出来ることが事業を進める上でとても重要です。一定レベルのサービスを持ち始めると、そういう方々との出会いが必要になってきます。私たちのようにテック系の領域で幅広く事業展開していきたいと考えると、特にそうですね。
企業の方々とお話ししていて「ロボットが欲しい」とはおっしゃらないんです。例えば「議事録を自動で取りたい!」と言われると、こちらの技術を活かせる場を見出せます。「この部分のサービスができるなら予算を取れるよ」と言ってくださるのは、ある程度の決裁権を持った、視野が広くて柔軟性があるポジションの方々です。
ベンチャー企業はリソースが限られている分、タイムマネジメントが大切です。そのため、出会いとタイミングが肝心になります。「この時、この人と出会ってれば...!」ということは多々あります。スピード感を持って新規の取り組みを行う為にも、決裁権のある方と会話出来る機会を積極的に作っていただけると有難いなと思います。
ーーなるほど。大変参考になるお話をありがとうございます。ぜひ今後の取り組みの参考とさせていただけたらと思います。
プロトスターさんは、「起業家目線」というところを真摯に捉えた支援事業をされているなと常々感じています。何がベンチャーにとって有益なのか?を考えてイベントを企画してくれるところが、とにかく有難いですね。
自治体・大企業など幅広いお付き合いがあり、あらゆる角度から広くマッチングできる機会、登壇できる場を作り出してくれています。そしてそれをブラッシュアップしていく向上心が伝わってきます。日々面白い企画が生まれ、「こんなイベントもやるんだ!」と驚かされています。限界を作らないで、挑戦してるところが素晴らしいですね!
そして(プロトスターの中の)担当の方の発信の熱量がすごいですよね。Facebookでの投稿量にいつも圧倒されます。毎日毎日続けておられて、なかなかこんなに続けてやってくれる方っていないなぁと。そこからも情熱が伝わってきます。
ーーありがとうございます!私も楽しみながら、少しでもお役に立てたら嬉しいなと思いながら発信し続けているので、酒井さんのお言葉がとても励みになります!
こちらこそです。これからも、よろしくお願いします!
酒井さんから温かいお言葉までいただき、大変有難いインタビューとなりました。コロナ禍にあって、直接対面が難しい今だからこそお手伝いできることもあると改めて思いました。プロトスターは、これからも起業家のみなさんを様々な形で支援させていただきます!