※会社HPのコラムより全文転載※
7月26日よりCI(コーポレート・アイデンティティ)をリニューアルしました。新たにMI(マインド・アイデンティティ)、BI(ビヘイビア・アイデンティティ)、VI(ビジュアル・アイデンティティ)を制定し、さらなる企業発展を目指します。
本記事では、リブランディングをどのように進めたのか?の工程の詳細を記すことで、今後企業のリブランディングを検討している企業さまの参考になればという想いで公開しております。
また、本記事に記載の工程としては、あくまでもテテマーチで進めた工程であり、どの企業においても活用できる保証はないという前提の元でご覧いただけますと幸いです。
【目次】
そもそものリブランディングの経緯について
ミッション・ビジョンの見直し
キャラクターの設定
ビジュアルの開発
社内浸透施策
あとがき
そもそものリブランディングの経緯について
今回、リブランディングに至った経緯は色々とありますが、大きな理由としては以下の2つが挙げられます。
①メンバーの急増により、社内でのテテマーチという人格にブレがある
創業以来2-30名のメンバーでしたが、ここ数年の急激な企業成長に伴いテテマーチに入社する人の毛色が変わってきました。これは組織が大きくなるタイミングなので、もちろん必要な要素ではあります。ただその中でも、同じ会社のメンバーとして目指す方向性、会社に対するイメージとしてブレを少なくしたいと考えました。
②テテマーチの若いという印象を刷新したかった
テテマーチってどんな会社?と聞いてみると、「若くて、面白い企画を出してくれる!」というような声を多くいただいておりました。もちろんこれは弊社の大事なアイデンティティーなのですが、一方で、それ以外にも『SINIS(サイニス)』(自社開発のInstagram分析ツール)やサキダチラボ(マーケティング活動への実利貢献度を解明する研究チーム)のような機関も存在しており、そのような認知も広げていきたかったという思いがありました。
そしてもっと言うと、パートナーが、クライアントが、そしてメンバー自身が会社のことを心から「好き」と言えるような組織にしたい、という想いがありました。
ブランディングの目的は、企業の売上を伸ばすことにあります。そしてこの「好き」を生み出すという事が、最終的には一番大事なことだと考えています。
上記背景がリブランディングに至った経緯となりますが、テテマーチでは大きく分けて以下の「4つの工程」で、リブランディングを行なっていきました。
【1】ミッション・ビジョンの見直し
【2】キャラクターの設定
【3】ビジュアルの開発
【4】社内浸透施策
あくまでもテテマーチで進めた4つの工程になりますが、各詳細をお伝えできればと思います。
ミッション・ビジョンの見直し
プロジェクトを始めるにあたってまず、ビジョン・ミッションの見直しを実施しました。
テテマーチという組織において、どういうことを実現したいのか?自分たちは何者になりたいのか?言葉を定義して旗印を立てることで、プロジェクト全体をディレクションしやすくなると考えました。
テテマーチが元々掲げていた「ビジョン」「ミッション」について記載させていただくと…
果たして、今掲げている言葉を本当に実現したいと思っているのか?という点を、代表含めた創業メンバーにヒアリングをしつつ深堀りをしました。ここの部分はプロジェクトを進める上での指針となるので、妥協せずに徹底的に考え抜かなければなりません。
結果的には、会社を立ち上げた時に掲げた上記の言葉についてブレがありませんでした。(もちろんここで大きく言葉が変わる企業もあります)
そうした中で今回、このミッション・ビジョンについてアップデートしたのは以下の3ポイントです。
①「楽儲け」を「たのもうけ」の平仮名表記に変更
楽しい仕事をして儲けるという意味の「楽儲け」ですが、儲けるという漢字にお金のイメージが強く、何となく言葉として強すぎるなという印象をメンバーも持っておりました。(もちろんお金儲けは全く悪いことではないという前提です)
儲けるを平仮名表記にすることで、その印象を薄くし、かつ「お金を儲ける」だけではなく「楽しい仕事を設ける(=作り出す)」のように意味を幅広くもたせる表現にしました。
②「サキダチ、ヤクダツ。」「たのもうけ」を言語化
「サキダチ、ヤクダツ。」「たのもうけ」という言葉そのものは浸透していたのですが、それを明確に言語化していませんでした。今回のこのタイミングで、それぞれを言語化することでビジョン・ミッションをより強固なものへ作り上げていきました。
今回のビジョンにおいてはボディコピーも用意することで、意思表示も含めたものにアップデートしました。
③「ミッション」「ビジョン」のポジション変更
これまでビジョン・ミッションのポジションは、最上位をミッション(サキダチ、ヤクダツ)、その下にビジョン(たのもうけ)と設定していましたが、最終的に「僕らは楽しい仕事で価値を生み出して続けていきたいよね」という話に着地し、最上位をビジョン(たのもうけ)に変更しました。
キャラクターの設定
次に、会社のキャラクター(モチーフ)の設定を行いました。これは人格とか個性とかそういう言葉でも言い換えられると思うのですが、僕らは「テテマーチって一言で言うとどんな会社?」という問いを立て、テテマーチというキャラクターを明確化していきました。
このキャラクター設定については、全メンバーを巻き込んでアンケートを実施しました。ここで補足として、巻き込むメンバーの範囲についての考えを記載したいと思います。まず進め方に絶対の正解はないという前提の元ですが…
・アイデアを広げる時→多くのメンバーに参加してもらう
・決める時→少人数でジャッジする
この進め方が、経験上いちばん良いと考えています。
何か発想を広げるために出すアイデアはなるべく母数が多い方がいいです。たくさんの意見を取り入れて、カオスな状態を生み出していきます。
一方で、決める作業は少人数で実施するべきだと考えています。最終的なジャッジを下す人が多くなればなるほど、アイデアや企画は平凡なものになっていきます。これは日々の会議の中でもよく目にするのではないでしょうか。
ですので、今回のアンケートは全メンバーを対象に実施しました。
そしてその上で、集まったアイデアを選ぶフェーズに突入します。この選ぶ作業というのが中々に難しい。なぜなら、集まってきた案の中には直感でなんとなくこれかな?というものはいくつか存在するのですが、何故それが良いのか?をロジカルに説明しづらいからです。
ですので、まずは選定にあたってそれが僕たちらしいか?を判断するための基準(ルール)を決めることから始めました。
具体的には、先程は「テテマーチを一言で言うと○○」という形式でアイデアを集めましたが、それとは別にテテマーチのキャラクターの要素を抽出する作業を行いました。
その上で、今のテテマーチと、今後ありたい姿を言語化し、アイデアとして出ているキャラクター案の中から最もふさわしいものを選定するということを実施しました。
このあたりの詳細は以下記事を参照いただけますと幸いです。
ビジュアルの開発
ここまで決めた上で、ロゴデザイン等のビジュアルのアップデートに入りました。
今回のロゴデザインのアップデートについては、OHのわりえんもんさんに依頼させていただきました。こちらについても詳細の記事がありますので、以下を参照していただければと存じます。
記事内でも記載しておりますが、僕らの想いをアウトプットにブレがないように、わりえもんさんとは何度も対話を通じて、僕たちのことを理解していただくのに時間を多く費やしました。
結果、今の、そしてこれからのテテマーチを体現できたものが出来上がりました。
社内浸透施策
そして最後に、作って終わりではなく新しくなったCIを社内に浸透させなければ意味がありません。まずは期の節目である全社総会にて、新しくなったCIのお披露目会と、それに込めた想いを発表しました。
その上で、より今回のCIが浸透するよう以下のようなタスクを実施しました。
・ガイドラインの作成、説明会
・資料フォーマットの共有
・オフィスデザインへの反映
・ノベルティの制作
・CIに準ずる新規社内イベントの企画
・評価制度への反映
etc…
上記は一例ですが、リリース後にスポットで施策を実施するだけでは意味がなく、むしろ今後あらゆる角度から継続的に、CIを浸透・体現できる施策を実施することが必要不可欠です。
あとがき
会社としては初めての試みでしたので、分からないことも多い中でプロジェクトが進みましたが、その中でも特に意識すべきだと感じた点をまとめさせていただきたいと思います。
①判断基準を定義する
特にデザインなどの抽象的なものを決めるにあたって、判断基準を予め設定することが必要不可欠です。「何となくカッコイイ」では、会社にとってそれが適切かどうかが判断できません。そのため、ビジョン・ミッション、そして人格などについては、徹底的に議論する必要があると感じています。
②その会社 “らしさ” を大事にする。
今回、特にテテマーチのキャラクターを決める部分で感じた点ですが、そもそもその会社に存在している「らしさ」を大事にするべきだと感じました。なぜなら、その「らしさ」を無視して人格を定義してしまうと、それは嘘になってしまい、持続ができないからです。その「らしさ」をベースにした上で、「なりたい」「ありたい」姿を定義していく。そういった流れが大事だなと感じました。
③何となくも大事
①で何となくではダメと書いておきつつ、ハシゴを外すようですが、何となくや直感も大事です。ロジカルで詰めて「正しい」ものであっても、それがつまらないものであれば好きになることはできません。右脳と左脳、両方の軸からアプローチをしてみるのが大事です。
以上、CIリニューアルプロジェクトの発足からリリースまでの工程でした。
繰り返しにはなりますが、作って終わりではなく、むしろここからがスタート地点だと思っています。
これからのテテマーチを、どうぞよろしくお願い致します。
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