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コンビニ歴40年、小売のプロが飲料補充ロボットに見出した可能性。

テレイグジスタンス(TX)の社員紹介企画第3弾は、
Customer Experienceをリードする小林伴之さんです。

小林 伴之 Tomoyuki Kobayashi

深夜バイトを経て、1985年に(株)ローソンに入社。
店舗運営の現場を中心に職務経験を積み入社15年で本社新規事業開発の責任者を担う。
コンビニ向けサービスを提供する会社への転職を経て、ネットスーパー事業のロジスティックス責任者としてローソンへ復社。役職定年後、2020年にTXへ入社。

アルバイトとして働く中で感じたコンビニ運営の醍醐味

ーコンビニ業界に進まれた経緯を教えてください。

今から40年前に話は遡るのですが、20歳のとき、当時浪人をしていたのですが生活費を稼ぐ必要があり、アルバイトを探していて、その中で一番時給が高かったのがコンビニの深夜アルバイトの時給550円でした。
オーナーが、オープン時10万円しかなかった日販を50万まで成長させたやり手の経営者で、アルバイトではありましたが、ビジネスとして急成長する環境で働く面白さにのめり込んでしまい、気づけば週6で勤務するようになっていました。
そんな中、ある日突如店舗オーナーが入院することになってしまい、代理の店長を担うことになりました。店長として働く中でスーパーバイザー(本部と加盟店をつなぎ、加盟店の経営コンサルティングを行う担当。通称「SV」)とも接するようになり、そのスーパーバイザーから入社のお声がけを頂き、22歳の時に入社することになりました。

ー元々アルバイトとして働いていたとはいえ、入社するということは大きな決断だったと思うのですがどうして入社されたのですか?

声をかけてもらったSVの影響が大きいです。そのSVがとても熱心な方で、何かあると深夜2時でも店舗にきて、店舗の成長のために昼夜問わずに働く人でした。
人のためにこんなに一所懸命に働く社員がいる会社はいい会社に違いないと思って入社を決めました。

「店舗オーナーのために何ができるか」。現場を大事に我武者羅に働いた15年。

ー入社してからは、運営部を中心にキャリアを積まれていますが、きっかけはあったのですか?

入社後はまず店舗で働くのですが、入社して2年経った頃に、アルバイトしていた店舗が経営不振でフランチャイズ契約を解除することになったという報に接しました。担当SVが代わり、オーナーとの密なコミュニケーションや店舗運営に関するサポートが手薄になっていたことが間接的な要因でした。

この知らせを聞いた時は本当にショックでした。コンビニのオーナーにとって、店舗運営は文字通り人生がかかっているわけで、契約解除になったオーナーはそれで人生が一変してしまうわけです。コンビニ運営を通じて不幸になる人を一人でも減らしたい、そしてできればコンビニ運営をやってよかったと思ってもらえる支援をしていきたい、その想いで、店舗運営の現場を中心にキャリアを積んでいき、32歳のときに最速で支店長になりました。


このままではコンビニ業界はジリ貧。抜本的な新規施策を模索した20年。

ーその後、本部に異動して新規事業に携わられたんですよね?

僕が37歳の時にローソンが上場したのですが、上場記念で新規事業の社内コンペティションが行われました。その時優勝した企画が今のナチュラルローソンの原型だったのですが、その次が、パチンコポイントをローソンで使えるようにするというもので、その企画を担当してみないか、と声をかけられたのがきっかけでした。ちょうどその頃、コンビニ市場が飽和していく中で既存の取り組みを続けてもジリ貧で、何か抜本的に新しい取り組みが必要なのでは、と感じ始めていたタイミングだったので異動することに決めました。

パチンコポイントの企画自体は途中頓挫してしまったものの、店頭端末機の導入、コンビニ受け取りサービス、キャッシュアウトサービス、スポーツ振興くじ(現BIG)の販売、コンビニ業界初の取り組みを数多く導入しました。途中、キャッシュアウトサービスを立ち上げる中で出会った会社に転職したのですが、ローソンに復社し、役職定年までは、ネットスーパー事業のロジスティクス責任者として勤務しました。

ーそんな中で何故TXに入社されたのですか?

役職定年後、転職活動をする中で、偶々富岡と出会ったのですが、ロボットサービスの話を聞いた時に、この事業は、コンビニのオペレーションを根底から変えることができるかもしれない、と衝撃を受けました。
コンビニ運営の中で一番大変なのは、とにかく、スタッフの採用・維持なんです。コロナ前から、コンビニ業界はスタッフ採用に苦労していて、運良く採用できたとしても、コンビニ業務はマルチタスクであり覚えることが多く大変で、採用後半年以内での離職が5割を超えるという状況でした。

そのような構造の中で、ロボットによる省人化を通じ、店舗経営者収益改善に寄与・貢献できるのではと思い、入社を決断しました。

経営者視点でのプロダクト開発。コンビニ経営に真に資するサービスを創る。

ーロボットの中でも飲料補充業務の自動化ロボットに行き着いた経緯を教えてください。

TXのモノづくりの大きな特徴は、製造メーカー視点ではなく、小売経営者視点を大事に開発しているということです。これは普通ないことだと思うのですが、TXはコンビニ向けのロボットを提供するにあたって、まずは自社店舗を運営することにしたんです。
自社店舗を運営し、コンビニ売上の大きな割合を占める飲料(ペットボトル・缶飲料)および中食(弁当・おにぎり・サンドイッチなど)をロボットで自動化するという取り組みを始めました。

ローソン店舗にて遠隔操作ロボット、Model-Tによる商品陳列を開始
2020年9月7日 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(本部:神奈川県川崎市幸区大宮町1310番、理事長 石塚博昭、以下NEDO)とTelexistence株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役CEO: 富岡仁、以下TX)は、Connected ...
https://tx-inc.com/ja/blog/2020/09/07/10676/

この運用をする中で、店舗従業員やコンビニ経営者からフィードバックを集めていたのですが、一番自動化の要望が大きかったのが「飲料補充業務」でした。
「ウォークイン内は温度7度程度で長時間作業には向かない」
「ウォークイン内での作業を行っているとお客様がレジに並んでも判らない」
「一人勤務では作業できない」、等の声が多くあり、飲料補充に特化したロボットを開発することになりました。

ー飲料補充ロボットを導入することで、店舗経営者収益の改善に資することが出来ているという実感はありますか?

はい、既存の店舗作業で大きな比率を占めているのは①接客、②納品等売場管理、③清掃ですが、②の売場管理の一部として飲料専用売り場(ウォークイン)の中での作業が1日2~3時間あり、この部分の省人化に繋がっています。
導入店の声としても、「ピークタイム時に飲料が切れていないか心配することなく接客に注力ができ嬉しい」、「商品が絶えず並んでおり売上増につながった」などのポジティブな声を頂くこともあり、開発・提供させて頂いて良かったと思える瞬間です。

他方で、導入にあたっては小売側のキャッシュフローの特徴も踏まえ、様々な工夫により「初期費用なし」での導入を実現すると同時に、飲料補充業務の自動化を端緒とした、シフト全体の組み替えを行うことで、飲料補充業務だけにとどまらない省人化を含めた、サービス提案を行っています。

ー今後の展望を教えてください。

今や、コンビニエンスストアは生活する上で必要不可欠な社会インフラです。
しかし、経営者の犠牲の上に成り立つのではなく、コンビニを経営して良かったと思って頂けるためにはまだま解決しなければいけない課題はたくさんあり、その経営課題を一緒に考え改善の取り組みを行える会社が「TELEXISTENCE」だと思っています。

コンビニ業界で育ててもらった恩返しをTXのロボットを通じて行い、社会インフラになっているコンビニ経営の持続的な成長へと今後も貢献していきたいと思っています。


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