匠フォースの第1号ユーザーである今野製作所様は、東京都足立区に本社を構えている、板金加工・油圧ジャッキの製造を行なっている会社様です。
匠フォースの構想初期から多大な期待を寄せてくださっている、代表取締役 今野 浩好 様に、匠フォース導入以前の課題や導入後の効果についてお伺いしました。
目次
《導入前・導入後》
Before:紙ベースの見積作業による属人化と技術継承の停滞
After:70代から30代への技術承継が実現!見積業務の標準化と効率化を達成
《インタビュー》
紙ベースの見積業務が属人化を引き起こしていた
匠フォースの描く未来像に魅力を感じた
導入後、見積作成時間が劇的に短縮!業務負担が軽減
多くの部門と連携し業務全体のデジタル化へ
《導入前・導入後》
Before:紙ベースの見積作業による属人化と技術継承の停滞
事業特性上、見積作業の負担が大きく、業務の属人化が課題となっていた。長年の経験を持つベテラン社員が、紙の図面をもとに手作業で見積を作成していたため、知識の継承が難しく、業務の標準化が進んでいなかった。また、過去の見積情報の管理が煩雑であり、リピート案件の対応にも時間を要していた。図面や見積履歴が紙ベースで保管されていたため、必要な情報を探すだけでも手間がかかり、業務の停滞を引き起こしていた。
After:70代から30代への技術承継が実現!見積業務の標準化と効率化を達成
見積作業の属人化が解消され、業務の標準化が進んだ。特に、図面と見積データが一元管理され、過去の見積履歴を素早く検索できるようになったことで、リピート案件への対応スピードが向上。
さらに、見積業務をベテラン社員1名が単独で担当する体制から、若手2名とベテランの3名体制へと変更。毎朝朝礼を行い、匠フォースに登録された図面をもとに見積を作成し、ベテランが最終チェックを行う体制を確立した。この取り組みにより、見積作業のナレッジが共有され、業務の標準化が一気に進んだ。
《インタビュー》
紙ベースの見積業務が属人化を引き起こしていた
今野製作所様は、油圧ジャッキや重量物搬送機器の製造を行うメーカー事業や、理化学研究分野向けの板金加工事業、パンチングチューブを製作するストレーナー事業などを多角展開する企業である。特に板金加工においては、受注設計生産を基本とし、1点ものや小ロットの特注品の製造を行っている。
以前は、ベテラン社員がほぼ1人で見積作業を担当していた。図面を確認し、手作業で加工時間や材料費を計算しながら見積を作成していたため、業務の属人化が進んでいた。
今野社長
「以前は紙の図面を見ながら、加工時間や材料費を計算し、それを手作業で記録していました。見積作業は経験に依存しており、特定の社員しかできない状態でした。」
さらに、過去の見積履歴を検索するのが難しく、リピート案件でもイチから見積を作成し直さなければならなかった。この非効率的な作業フローが、業務の停滞を引き起こしていた。
匠フォースの描く未来像に魅力を感じた
今野製作所様が匠フォースを知ったのは、サービスがリリースされるよりも前のことだった。匠技研工業で代表を務める前田が現場を訪れ、課題のヒアリングを行ったことがきっかけだった。
今野社長
「『どういった課題がありますか?』と真摯に質問され、我々が長年抱えていた問題を話すうちに、会話がどんどん深まりました。特に、匠フォースの描く未来像に魅力を感じました」
製造業において、業務の標準化は重要だが、同時に各社ごとの業務フローに対応できる柔軟性も求められる。匠フォースは、このバランスを取ることができる点が導入の決め手となった。
導入後、見積作成時間が劇的に短縮!業務負担が軽減
導入後、見積作成のスピードが大幅に向上した。以前は、1件の見積作成に倍以上の時間を要していたが、現在ではシステム上で必要なパラメーター(外径、長さ、板厚、穴の情報など)を入力すれば、原価が自動計算されるようになった。
今野社長
「以前は、図面を一つずつ見ながら加工時間を計算していましたが、匠フォースでは寸法を入力すれば自動で原価が積算されるので、作業時間が大幅に削減されました。」
また、見積履歴の検索機能も向上し、過去の案件の情報を即座に参照できるようになったことで、リピート案件の対応スピードが向上。見積業務がよりスムーズになり、社内の生産性も向上したという。
多くの部門と連携し業務全体のデジタル化へ
今野製作所様の業務は大幅に効率化された今、さらなる機能拡充への期待もある。
今野社長
「類似図面検索機能は非常に便利ですが、過去の見積結果や受注状況が組み合わせて表示されると、より戦略的な見積ができるようになります。また、実際の製造実績と見積の差異を分析できれば、価格設定の最適化にもつながるでしょう」
さらに、見積情報の共有化も重要なポイントとなる。
現在は匠フォースを活用して社内で見積情報を共有できることで、営業や生産管理の担当者もリアルタイムで情報を確認できるため、業務の透明性が向上。今後は、さらに多くの部門と連携し、業務全体のデジタル化を推進していきたい思いがある。
今後も、匠フォースを活用しながら、さらなる業務改善に取り組んでいく考えだ。