前編はこちら
「目的から決める」──その思想は、チームづくりにも通じていました。
後編では、各ポジションへの思いや、長田さんが語る「人が育ち、技術が育つ」現場のしくみに焦点を当てます。
学びが循環する組織のリアルを、エピソードとともにお届けします!
Q8. マネジメントの体制設計で大事にしていることはなんですか?
長田: 理想の体制は事業ニーズと個人キャリアの両立です。 なにかを新しいことをやりたいメンバーがいても事業の都合で難しいときは、1つ下のレイヤーで学ぶところから始めてもらうとか、事業として場合によっては、本人の志向とは違う仕事もお願いするケースもある。ただ、ずっとそれだけでは「技術者」として成長できないかもしれない。事業とキャリア、どちらも「叶う」ように整える、これがマネジメントの役割だと考えています。
Q9. 若手育成で実施しているものは何がありますか?
長田:オンボーディング制度としてDOJO(道場)やロープレでソフトスキルを鍛えています。来客対応をエレベーター前→お見送りまで本番同様にやってみるとかですね。他にも要件定義の疑似商談をして、お客さんは「なぜそう言ったんだろうね?」をディスカッションしたりしています。
「やり方は知っているが未経験」という状態って意外と多いと思います。職場で、すべての経験を、必要なタイミングで経験できるとは限らない。だから、少しでも擬似的に経験しておくことで、いざという時が来てもスムーズに現場に入れるよう、知識の先取りを重視しています。
知ってるか知らないかで、初速も自信もだいぶ違いますね。
また、他チームでの業務を一定期間体験できる「社内留学制度」もあり、実際にそのまま留学先のチームへ配属されたメンバーもいます。
あとは個々の強みを発見するための1on1を実施しており、適材適所の配置につなげています。弱みを克服するよりも、個々の強みをどうチームに活かすかを大切にしているのが特徴ですね。
Q10. 今募集している4ポジション(PM/EM/テックリード/AWS)に求めるものはなんですか?
長田:どれも専門職なんですよね。うちは今まで何でもやるっていう感じでやってきたから、ある意味全体で60〜70点を目指す運転で良かった。でも規模が大きくなると、それだけでは難しい。
ここは尖らせたい部分をちゃんと伸ばす、とか、ここは60点で良いけど75点に上げたい、みたいな話が出てくる。なんでも屋だけだとそっちに振るのが難しいときがあるので、専門で引っ張ってくれる人が必要だと思っています。
Q11. マネジメントの業務における具体的な優先順位づけや、最近の例はありますか?
長田:日々、選択の繰り返しですね。何が今求められているかは毎日変わるので。
前編でお話した利益相反チェックの仕組みは、昔から話には聞いていましたが、今まさに事業観点で必要だよね、となり自分たちで作ったものです。
他にも、社内向けに「あったらいいな」と「練習兼ねて作ってみよう」ということで、社内問い合わせをAIに自動で回答させるナレッジボットを開発し、運用しています。
こういった、直接依頼を受けたわけでもないけど、「やってみよう!これやったらモテるんじゃない?笑」と。
技術者として技術鍛錬を兼ねて、実用的なものに昇華させていく、そんな試みを、もちろん現場ベースから生まれることも大事ですが、マネジメントサイドからどれだけ気づいて機会提供できるか、そこが重要だと思っています。
Q12. テックリードの役割について、どう考えていますか?
長田:歴史的に、うちは改善寄りの話が多かったと思うんですけど、技術的な強さもちゃんと持ってないといけない。
技術的なリーダーシップを取ってくれる人が必要で、現場に入って設計とか改善の方向を引っ張ってくれる人がほしい。
最近では、AIが進化してきて、だんだんと「人」がやらないといけないことが変わってきている。我々のような「技術者」というものの定義も変わってきています。
そういった時代の変化をとらえつつ、あるべき技術力・技術者像を定義しリードしていってほしいです。
Q12. AWS(インフラ)についてはいかがですか?
長田: セキュリティやインフラって、会社を守る部分に直結しているので、そこをちゃんとリードしてもらえる人が必要だと思ってます。
災害とか障害のときにどうするか、みたいなところも含めて、当たり前にできる状態にしていきたい。
なにかあったときに、人の問題にせず、「仕組みや自動化」の問題にする。
インフラ、事業、会社を守る仕事だからこそ、まず共に働く仲間のことも守っていってほしいです。
Q13. クライアントとの距離感や、価値の出し方はどうしていますか?
長田: うちは下請けっていうよりパートナーでやっているつもりで、依頼主だけじゃなくて関係する人たち全体にとって良いかを考えたいですね。
個別で「これ作ったからお金ください」ではなくて、巡り巡ってトータルで貢献しているから対価をいただける、っていうイメージ。短期の売上に縛られすぎないので、長い目で効くこともやりやすいです。
Q14. どんな人に「まず話そう」って伝えたいですか?
長田: 誰かのために、技術やノウハウを使いたい人。それによって「何か」を解決・解消することにやりがいを感じられる人。
「技術のために技術をやる」ではなくて、根本のところの気持ちに「役に立ちたい、なんとかしたい」という優しい心根のある人。
スタイル・エッジのシステム事業部は、限られた領域の深い課題に向き合って、手応えを感じられる現場だと思います!
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