こんにちは!Quipper採用担当の鈴木です。今回の記事は、プロダクトマネージャーのharuhiko-tanoによる「Quipperのプロダクトマネージャーのミッションとは」です!是非、ご覧ください!
はじめに
こんにちは、Quipperのプロダクトマネージャーの haruhiko-tano です。
プロダクトマネージャーは事業内容、組織のフェーズによって大きく役割が異なります。
ここではQuipperの事業、組織、その中でプロダクトマネージャーがどんなミッションを担っているかを紹介します。
PMとしてどんなプロダクトを扱っている?
Quipperではスタディサプリというサービスを運営しており 大きく一般ユーザー向け(toC)と学校、教員向け(toB)の2つがあります。
使っているサービスは一部共通していますが、組織としては別れています。この記事では一般ユーザー向け(toC)のプロダクトのPMについて述べていきます。
スタディサプリは小学生〜大学受験生を対象としていて、大きく
- 月額980円で動画見放題の標準商品
- 月額9800円で動画に加えて、現役大学生がコーチとして質問対応、メンタリングを行うアップセル商品
の2種類のサービスを提供しています。
Quipperの組織の中でのPMの位置づけは?
Quipperにおいては以下のような組織のイメージでサービスの運営を行っています
それぞれのロールと責任範囲を簡単に紹介すると
プロデューサー
事業全体の責任者。事業として何をやるか決めて、PLに対して責任を持つ
プロダクトマネジメント
エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーで構成される。サービスのプロダクト部分に責任を持つ
プロダクトマーケティング
サービスの集客に対して責任を持つ
コーチマネジメント
大学生コーチのマネジメントに責任を持つ
コンテンツマネジメント
スタディサプリの核である映像授業に対して責任を持つ
です。
世の中の他のサービスに比べて、ユニークだと思うのがコーチやコンテンツがあるところでソースコードベースの部分以外でも、多くのオペレーションが発生していて、その中で改善活動を行うことができます。
例としてWAUを改善しようと思った時には、アプリケーションの改善や、プッシュ通知といった方法以外にも
- コーチコミュニケーション(大学生のコーチから学習者にチャットする内容や頻度のフォローを行う)
- 動画コンテンツ内容の変更
などの施策を行うことができます。
Quipperにおけるプロダクトマネジメントの特徴は?
プロダクトマネージャーは、事業、組織のフェーズが異なれば役割は全くといっていいほど変わってきます。
Quipperのケースだと
- 組織→100人程度(日本以外の各国のメンバーも含めると500人程度)
- 事業→いわゆる10→100フェーズで、いかにスケールしていくか
という状況です。
またプロダクトマネージャーの役割を考える上で重要な観点として
どの程度、プロダクトの成功=ビジネスの成功
という関係が成り立つか
というものがあると思っています。
要するにエンジニア、デザイナー、PMのプロダクトマネジメントチームによるプロダクト改善がどれだけビジネスの成長、売上に貢献するかということです。(コードで売上が作れるかどうか)
(下記のリンクがビジネスモデルとプロダクト改善の関係についてまとめています)
プロダクトマネジメントトライアングルと各社の PM の職責と JD – Taka Umada – Medium
想像ですがGoogleのようなアプリケーションは
- UXや機械学習などコードベースの世界でユーザーの使い勝手を良くする
- 便利なのでユーザーが増加 and 定着する(DAUの改善)
- 収益源が広告の場合、ほぼDAU=売上なのでサービスとしてスケールしていく
というサイクルが成り立っており、プロダクトの成功とビジネスの成功の一致度が高いと思っています。
ただサプリの場合はコードベースの部分での改善はビジネスの成功のための一番のドライバーではありません。
ユーザーがサプリに期待する一番大きな価値としては、
- 神授業動画
- コーチとのコミュニケーション
だと思っています。
極論ですが、どれだけプロダクトのUXが素晴らしくても動画がわかりにくかったり、コーチの対応に不安を抱くようなことがあれば、ユーザーから見たスタディサプリは魅力のないものとなってしまい、ビジネスとしてスケールしていかないなと思っています。
QuipperにおけるPMのミッションは?
サプリの中でプロダクトマネジメントチームの担うメインの役割としては 神授業やコーチコミュニケーションといった本質的な価値をより大きなレバレッジをかけて、より多くの人に届ける ことだと思っています。
そのためプロダクトマネージャーは事業戦略や提供したいコンテンツ、学習体験を理解して、プロダクトのWhatに落とし込み、システム開発を推進していくことが求められます。
プロダクトマネージャーの役割としてよく言われる、ユーザーに提供するサービスの全責任を持つミニCEOのような役割とは少しイメージが違う かもしれません。
ミニCEOタイプでないなら、PMとして他に何が出来るかなと考えて、最近実践しているのが、要件や仕様を決めるという部分にとどまらず、価値を届けるためにボトルネックになるであろうポイントを特定して、組織を横断して解決しにいくということを始めています。
(下記のリンクでいう、「PMは変化の仕掛けを作る」というのがイメージ近いです。)
プロダクトマネージャーはどう評価されるべき?元Google PM対談|河合敬一×及川卓也 | CAREER HACK
ボトルネックの箇所は開発フローかもしれませんし、「事業目標が明確でなく、何のために開発、施策を行っているかわからない」というチームの納得感がないことかもしれません。
もしくは、組織間のコミュニケーションの部分で価値を届ける速度が損なわれている可能性もあります。
このボトルネックの特定、解決のための活動を我々は プロダクトをグロースさせるためのエンジン改善 と捉えています。
色々やりたいことはあるのですが、今は組織的な課題に注力していて、事業上重要な問題に迅速に集中できる、強いプロダクトマネジメントチームを目指して改善を行っています。
具体的には
- 機能別組織から使命中心組織へ、クロスファンクショナルチームの推進
- どうなったらプロダクトが成功といえるのかの定義。成功を定量的に計測できる指標の明確化
などを様々なチームと共に進めています。
おわりに
Quipperは事業、エンジニアチームに比べてプロダクトマネジメントの歴史が浅く、まだ手探りで進めている部分があります。
ただこれまではチームの1ロールであったPMから、本格的にPMチームを作って、プロダクトマネジメントとして、大きな価値を出していこうとしています。
活動については引き続きこのブログで発信していければと思っております。