景気不安や子育て環境の悪さなど、日本で暮らし、働くのも容易ではないこの時代。海外で働き、暮らす事も同様に簡単ではありません。それでも異国の地で自分らしく生き、オンラインアウトソーシング(※)のHELP YOUで活躍するメンバーがたくさんいます。
※オンラインアウトソーシングとは在宅でインターネットを活用し、業務サポートを行うサービス
海外在住のメンバーも多く活躍するHELP YOUについては、こちらから
言語も文化も違い、困難な事も多い生活の中で、HELP YOUがどのような存在なのか。
今回はHELP YOUメンバーとして働く、ジョージア在住の日改智子さん、イタリア在住の中村紘美さんにお話しを伺いました。
目次
- 【日改智子さん】困難を困難と思わない海外生活
- 【中村紘美さん】「受け入れる事」で「受け入れられる」海外生活
- まとめ
ライター
栖原侑
2022年よりドイツのミュンヘンにてフローリストとして勤務中。会社員時代には、マーケティングや営業を経験。将来的に海外との2拠点生活も見据え、フルリモートでも勤務可能なHELP YOUにジョイン。趣味はお菓子作り、旅行、世界史。
【日改智子さん】困難を困難と思わない海外生活
ご家族と一緒にジョージアのトビリシに住んでいる日改さん。2人のお子様の将来を見据え、海外移住を決断されました。
当初オランダへの移住を希望していましたが、困難な家探しや厳しい移住条件により、3か月後にジョージアへ行く事を決意。
海外で子育てをしながら仕事をする日改さんに、ジョージアでの暮らし、仕事、そしてHELP YOUとはどんな存在かを聞きました。
ありのままを受け入れるのが海外生活
──今住んでいるジョージアはどんな国ですか?
ジョージアはみんなが助け合う文化がありますね。みんな決して裕福なわけではないですが、隣人同士で助け合いながら生きていて、人情が厚い人が多いです。クリスチャンが多いと言うのも関係あるかもしれません。例えば、道端で困っている人がいると、人が集まって助けてあげているような光景をよく目にします。
長期滞在に対しての制約も比較的緩く、子ども達が学校に行きやすい環境というのも助かっています。学校はそれぞれにルールがあって、校長先生によって決まっているという緩い感じなんですよ(笑)
──海外に住むと日々困難な事や苦労する事が多いと思いますが、どう乗り越えましたか?
苦労を苦労とは思っていない感じですね。
「海外に住むという事は、その土地のモノを食べて、家を借りて、生活させてもらっている」という思いが強いです。それは、そこの文化を受け入れることとも言えるでしょうね。
海外に住めば日本と違うのは当たり前で、それでも自分のキャリアや理想とするライフスタイルに近づくために、そこの土地で生きていくという、そういう決断をしているのだと思います。
いつまでも、大変とか困難とかそういう気持ちに留まっていても仕方ないですしね(笑)
海外在住のフリーランスでも継続してスキルアップができる
──いつからHELP YOUの仕事や、フリーランスとして働いていますか?
私がジョインしたのは2017年で、HELP YOUが3期目の頃でした。
フリーランスの仕事は2010年からやっていますが、当時はフリーランスという働き方への理解が少なく、アルバイトのような感じに受け取られる事もありました。
仕事もなかなか継続出来るものが見つからなかったのですが、そんな時にジョブリサーチをしてHELP YOUを見つけ、すぐに応募しました。
──日改さんにとってのHELP YOUとは
HELP YOUは、入口が広いというか、色んな職種にチャレンジ出来るところがいいですね。
サポートありきで考えてはいけないのですが、運営側のサポートもあるので、フリーランスとしての経験が積みやすく、その積み重ねが自分の糧となりました。
HELP YOUの業務は企業のタスクの一部を担っていて、大きなプロジェクト単位ではないので、一つの仕事での収入は決して多くはありません。でも、隙間時間や自分の都合に合わせて稼働出来るので働きやすいです。
このように、働く側がライフスタイルに合わせて仕事や稼働時間を選べるというのは、特に子育てをしながら働く人にとっては、大きなポイントになると思います。
時差があっても、HELP YOUではそれを活かした仕事が出来るので有難いですね。
【中村紘美さん】「受け入れる事」で「受け入れられる」海外生活
オーストラリアでのワーキングホリデー中に出会ったパートナーと、3人のお子様とで北イタリアにお住まいの中村さん。
イタリアに移住した当初は、言葉や文化の壁があったとの事ですが、現地企業での就業、そして3人のお子様の子育てなどイタリアで奮闘されてきました。
そして昨年HELP YOUにジョインし、子育てをしながら、精力的に仕事をしていらっしゃいます。
イタリアでの子育て、家族の在り方、キャリアについて話を伺いました。
ワーホリ&国際結婚を機にイタリアへ移住
──イタリアに住む事になったきっかけは何でしょうか?
2005年にオーストラリアへワーキングホリデーに行ったとき、当時通っていた語学学校でイタリア人のパートナーと出会いました。
ワーホリが終わってから3~4年くらいは遠距離での交際をしていましたが、2009年に結婚をして、私がイタリアに移住しました。
文化の違う海外で3児の子育てを経験
──3人のお子様がいらっしゃるとの事ですが、海外の子育てで苦労した事はありますか?
私はイタリアで結婚、出産・育児をしているので、日本と比べて大変かは分からないですね(笑)ただ、イタリアは基本的に公立の病院であれば、出産や検診は無料なので助かっています。
──私は海外暮らしが好きな気持ちと、家族に会えない寂しさの狭間で、どこにいるのがベストなのかと常に悩んでいます。中村さんは日本が恋しくなる時はありますか?
私はもう4年は日本に帰ってないですね。家族5人なので、日本に帰るのも一苦労という感じで帰っていないです。生活の中心もイタリアなので、日本が恋しいと感じることはあまりないですね。
私自身、自分の家族と仲は良いのですが、べったりとした関係ではないので、淋しいと感じることもなく、海外向きなのかもしれません(笑)
それに私の場合は、夫がイタリア人だったのが大きいですね。もう割り切るしかないというか。栖原さんのように日本人同士での移住だと違った苦労があると思います。勢いもあると思いますが、日本人同士でドイツに移住されたのはすごいと思いますよ。
大切なのは言葉も文化の違いも受け入れ、自分が積極的になること
──海外での生活や仕事、それぞれに苦労があったと思うのですが、どのように乗り越えてきましたか?
共通して言えるのは、言葉の問題ですね。英語はある程度話せましたが、イタリア語は全く分からない状態だったので、イタリアに来たばかりの頃は、会話が分からず孤独感を感じる事もありました。
日常生活ではパートナーの家族や友人との会話に入っていけず、仕事では仕事上で使う言葉も分からない、という状態でした。
今は日常で不便を感じる事はないですね。
いずれにしても、正直乗り越えたというよりは、良くも悪くも「受け入れた」という感じです(笑)
──最初の頃って生活に慣れるのに必死で、言葉まで学ぶのは、なかなか大変ですよね。ただ、私もドイツ語を頑張って話すようになってから、職場で受け入れられた印象があります。中村さんは、言葉の面で心掛けた事はありますか?
そうですね。相手も言葉の面でこちらに気を使っている部分があるんですよね。
だからこそ、敢えてこちら側からその壁に突っ込んでいかないといけないと思います。
都市部への通勤に疲れ、在宅勤務を選択
──HELP YOUで働こうと思ったきっかけを教えてください
専業主婦であることに劣等感を持ち始め、とにかく仕事がしたかったのがきっかけですね。一番下の子も保育園に行き始めたタイミングだったのも大きかったです。
余談ですが、子供の学校で組織している日本のPTAのようなものも、子供が3人いて乳幼児もいたので免除してもらっていました。ただ、下の子が保育園に通い始めて仕事もしていないと、言い訳もできなくなると(笑)
家事はしているけど、収入がないので基本的に消費だけをしていて、自分のお買い物ももう少し自由に出来たらなという思いもありました。
──現地での就職も考えましたか?
私の場合は、イタリア語も不自由ないので現地で働く事も考えていたのですが、事務職などの仕事は大都市のミラノ まで行かないとなかなか見つからないんです。
一人目を出産した時は正社員として働いていたので、産休後に仕事復帰をしてミラノまで往復3時間かけて通っていました。でもある時、朝から夕方まで子供を保育園に預けっぱなしで「私は一体何をやっているのだろう」と疲れてしまいました。その矢先に会社の移転などもあり、現地での仕事を辞めたと言う経緯があります。
現在は3人の子供の送り迎えもあるので、外で働くのは難しいと思い、時間に縛られない在宅勤務の仕事を選択しています。
日本にも触れる機会をつくり心のバランスを保とう
──これから海外に住む方、海外で働きたい方へのアドバイスがあればお願いします
海外に住むことはストレスも多く大変だと思います。思い通りに行かない事が多い。それに比べて日本は、行政を含め生活に欠かせないサービスが非常に正確に機能しているなと感じますね。海外は、行政や交通機関など、もう少しのんびりしている印象です。
ですので、海外に住むと決めたら、日本との違いを「受け入れる事」が大事だと思います。
仕事面で言うと、言語の問題の前に、外国人ということで雇う側も構えると思います。でもHELP YOUやリモートなどで日本の仕事をすると、日本人として働け、収入を得られる事で、心の安定が保てる気がします。
特に私は普段日本語を話す機会がないので、HELP YOUで日本語を使った仕事ができることや、HELP YOUメンバーで構成されたオンライン上のコミュニティがあるので、仕事以外のおしゃべりができることを楽しんでいます。
まとめ
海外に住んでいると、言葉の壁や文化に馴染めない、疎外感を感じるなど、ネガティブになる事もあります。
今回話しを伺った日改さんと中村さんに共通しているのが、「受け入れる」という姿勢でした。
文化や言葉による苦労は、外国に住む多くの日本人が経験します。それを無理に乗り越えるのではなく、「現状を受け入れ、自分が心地良い」と思う場所を見つける事が大切だと感じました。
海外に住みながら日本人メンバーと働けるHELP YOUは、筆者も含め、時に自己肯定や、安らぎの時間にも繋がる。そんな働き場所だと思っています。
ぜひ、私たちと一緒に働いてみませんか?みなさまからのエントリーをお待ちしています!