いち早く最先端のテクノロジーを伝える存在へ|株式会社ストリートスマート Enterprise事業部 部長 藤田 康佑
Enterprise事業部長として、2022年株式会社ストリートスマートに参画した藤田 康佑。Google WorkspaceTM の導入支援に取り組んできた強みを活かしながら、生成AI時代という大きな変化の波に乗り、これからの未来に価値を生み出す事業展開に挑戦しています。入社以来、事業部はどのような進化を遂げ、これからどのような未来像を描くのか。藤田に詳しく語ってもらいました。
なお記事の執筆には、株式会社ストーリーテラーズさんにご協力いただきました。
Enterprise事業部の転換期に入社
私の入社当時、Google Workspace は大手企業への導入支援が一巡した状態になっていました。入社する1、2年前には、誰もが知る従業員数万人規模の企業への Google Workspace 導入を支援し、ユーザートレーニングや組織変革支援を行うなど、会社の歴史に残るような大規模案件がいくつかありました。
しかし、私が入社したのは、それらの案件がちょうど終了するタイミング。しかし、当社の事業は、パートナー企業様からの新規案件のご紹介が減ると、私たちのビジネスチャンスも減ってしまうビジネスモデルでした。「このまま同じビジネスモデルを続けていけるのか?」と、事業そのものの持続可能性が問われる岐路に立たされていたのです。
だからこそ、私に託されたのは「変化を起こす役割」。既存事業の地盤を守りながら、次の成長を生み出す。それが事業部長の私に期待された使命でした。
Enterprise事業部の責任者には、Google Workspace に対する高度な専門性と、事業を構想し、推進できる力の両方が求められます。とはいえ、日本国内でこの両輪をバランスよく備えた人材は極めて少ない。
私の場合、ストリートスマートとは前職時代から縁があり、これまでの信頼関係や評価があったことから、期待を込めてこのポジションに声をかけてもらえたのだと思います。
事業責任者としての視座が身についた![]()
私が入社前にストリートスマートに抱いていた「取り組みがダイレクトに成果に反映される」という期待は、想像以上でした。事業計画の立案から方針決定、そして実行まで、全部自分が関わって決めることができる。そして、その結果がダイレクトに表れます。
特に「ストリートスマートならでは」と感じたのは、「担当する事業の会社全体における比重の大きさ」です。前職では、自分が何か失敗したとしても、会社全体の利益にはほとんど影響しないレベルでした。しかし、ストリートスマートでは自分の担当する事業の売上規模が大きく、会社全体の利益の数割を占めている。事業の結果が良くても悪くても、会社に非常に大きな影響を与えるんです。
そんな責任ある環境において、入社してからの3年間で最も成長したと感じるのは、「事業責任者として、より高い視座を持てるようになったこと」。前職までは、トップラインや粗利を注視することが多かったのですが、ストリートスマートに入社してからは、新規採用やその他の投資によるコスト増加など、営業利益や事業採算性を常に意識するようになりました。
このように、事業運営のリアルな目線を持つことができたのは、ストリートスマートが初めて。自分の中では大きな成長ポイントだと感じています。
生成AIを軸とし、事業の高度化をめざす
最近、当社代表の松林とよく話すテーマが「生成AIを軸とした事業の高度化」です。
これまで私たちは、「教える」ことに強みを持ち、Google Workspace の導入支援やトレーニングに取り組んできました。しかしそれは、カスタマーサクセス全体の中で言えば、ほんの入口にすぎません。
今後、私たちが価値を発揮すべきなのはその先。ツールをどのように使いこなし、業務にどう定着させ、最終的には成果にどれだけインパクトを与えられるか。ここまで踏み込まなければ、私たちの存在意義は薄れていきます。
生成AIは、まさに成果に大きな変化を生み出せるソリューションです。Google社の「Gemini」などのAIツールを活用し、このような新たな事業領域に挑みたいと思っています。
このように、当社の事業は非常に高度化してきています。Google Workspace を導入したお客様からのお問い合わせも、数年前であれば「使い方を教えてください」という内容が中心でしたが、今は「どのように使いこなせば、より会社の生産性が上がるか」といった一歩先のご質問をいただきます。
しかし今は、活用方法の情報を無料でいくらでも手に入れられる時代。私たちの存在価値が薄れないようにするためには、高度な案件への対応で蓄積したノウハウを整理し、他のお客様にも伝えられるようになることが重要です。当社のミッションにある、そんなレベルに昇華しなくてはならないフェーズに突入しています。
AI活用を組織で進めるためには
会社などの組織で生成AIを活用するために重要なことは、まずは「メンバーに生成AIの活用が組織にどんな価値を生み出すのかを理解してもらうこと」です。そして、「これからの時代、生成AIを業務で活用することは必要であり、当たり前になっていく」という共通認識を組織の中に浸透させる必要があります。
特定の人だけがAIを高度に使いこなせる状態ではなく、それぞれが自分の仕事に合った形でAIを活かせる。そうなって初めて、組織全体の生産性が大きく向上します。
そして、生成AI活用の価値をメンバーに理解してもらうためには、具体的な活用事例の紹介が必要です。使い方や効果を具体的に教える。そして、自分の業務の中からAIを活用できそうな業務に取り入れてもらって、価値を理解してもらえれば、あとは各々が自分で思考して活用を進めていくでしょう。
私たちEnterprise事業部では、生成AIの活用シーンをまとめた資料をお客様に提供しています。たとえば、チャットボット形式での活用において、どんなプロンプトを投げると、どの程度の精度で返答が得られるか──具体的にご紹介しています。このような具体的な活用事例があれば、次に同様の作業を行う際に「生成AIを使ってみよう」というきっかけになりやすいでしょう。
ただし、このように活用事例を紹介するためには、私たち自身が試して結果を把握していなければ、ノウハウとしてお客様に提供できる形になりません。日々の業務の中で実践したケースを資料にまとめたり、社内チャットで社員同士良い活用事例を共有したりしながら、当社としての知見を貯めて、お客様のサービスに還元しています。
当社の求める人物像
現在、「第二の創業期」ともいえるほど変革期にある当社。そんな当社で新たに働いていただく方に持っていていただきたい、3つのマインドについてお話させていただきます。
①新しいテクノロジーにワクワクできる
新しいテクノロジーに対する好奇心や前向きさは、この仕事を楽しむために必要なマインドです。私たちが取り扱っているのは、社会を変革し、今後業界の常識になりうるサービスばかり。そのような優れたサービスを、もっと世の中に広く浸透させ、その結果、企業が変わり、社会も変わっていくことが私たちのやりがいです。
②チームへの貢献意識
当社は「個人で力を発揮するスーパープレイヤーの集団」ではありません。周りのメンバーの動きを見ながら、困っていそうなメンバーがいればサポートする、自分の業務領域ではなくても協力する、というチームプレーが組織として当たり前になっています。
また、メンバー個人毎の目標は設定しますが、事業上の予算を各個人に割り振るのみとはしていません。役割に応じて期待する成果を定義しますが、その成果は他メンバーを巻き込みながら達成する必要がある内容であることも少なくありません。
チーム単位・事業部単位の目標達成を重視するので、「自分の目標を達成したらそれで良い」というマインドではなく、チームや事業部への貢献意識が重要です。
③ジェネラリストとしての動き
当社は人数が少ないので、「この仕事だけやります」という考えでは仕事が回りません。
自社で進める案件の営業活動、パートナーセールス、サービス提供のデリバリーと、多岐にわたる業務に携わる可能性があります。たとえば営業して受注したユーザーへのトレーニングを自ら行うこともあります。
また、マネージャーなど役職のあるポジションで採用されたとしても、単にマネジメントを行うだけでなく、プレイヤーとしての業務も行う場合があることを念頭に置いていただきたいです。
生成AIをはじめとする進化が早いIT領域において、マネジメントだけでなく最新テクノロジーに触れ続けて、常にアップデートしていく必要があります。最新テクノロジーに触れ続けることでお客様への貢献を実現できます。
当社のリアルな実態や得られる力![]()
次に、当社のリアルな実態や当社で働くことで得られる力を3つご紹介します。
営業活動は存在する
会社説明では「当社は営業担当はいません」と話していますが、それは「営業活動をしていない」という意味ではありません。顧客リストに対するアウトバウンドの新規開拓活動はほぼありませんが、パートナー企業様から紹介を受けた案件に対しての提案活動は行っています。そこから受注し、サービスをご提供しています。このように、マーケティングリードや既存顧客、パートナー企業様から新規に案件紹介を受けた場合に営業活動を行っています。
ソリューション提案力が求められ、養われる
当社の事業は、Google Workspace ライセンスの販売代理業がメインではありません。ライセンスを販売する複数の国内販売代理店とパートナー関係を構築し、共に Google Workspace を多くの企業に広める事業を展開しています。
企業様ごとのニーズをとらえ、適した提案内容を考える必要があります。今あるものをベースに組み合わせた提案や、そのお客様に適したコンサルテーションを考えて提案する。そんな思考が求められ、それが自身の成長につながります。
最先端技術に触れ続ける価値
当社が取り扱っている Google のサービスに組み込まれたテクノロジーは、企業が採用する業務基盤として、同業他社と比較しても最先端を走っています。生成AIなどの領域における最先端がどのようなものなのかは、常にGoogleをはじめとした様々なクラウドサービスに触れることで理解できます。
当社は技術会社ではないので、入社後に事業部内の活動を通じて、開発技術が身につくわけではありません。ただ、テクノロジーが世の中でどのように取り扱われているのか、組織の中でどう受け入れられているのか、ユーザー向けにどんなソリューションが提供されていくのかなど、最新の動向を理解し、それをサービス提案につなげることができます。これらの経験は、IT業界で働きたい人にとって、自身の大きな財産になっていくでしょう。仮に当社を卒業し、別の会社で挑戦したいと思った時、当社で身につけたクラウドサービスやAIへの感度の高さや理解の深さを大いに活かすことができると思います。
どこよりも早く最先端のテクノロジーを伝える存在へ
テクノロジーの変化は激しく、つい3年前は生成AIという単語が出てきたばかりで、「どのように使えばいいのか」というレベルの話すらされていませんでした。それがたった3年で、「企業でどのように活用していくのか」が熱心に議論される時代になっています。
いつまでもこれだけでは会社は成長できません。新しいテクノロジーやサービスが登場したら、積極的にいち早く取り入れ、お客様に向けて「常に最先端の」という姿勢を続けていかなければなりません。
Enterprise事業部は当社の中でも、特にそのマインドが強い事業部です。個々のメンバーが新しいテクノロジーやサービスに飛びついて自ら実践して理解を深め、自社のサービスへと昇華していく。その姿勢が一番重要だと思っています。
ストリートスマートのEnterprise事業部は、「テクノロジーの翻訳家」として、常に最先端の技術を理解し、それを組織に浸透させる役割を担っています。
単なる導入支援から一歩進み、お客様の経営課題に深く関わり、生成AIという新たな武器を使って、組織変革をサポートしていく。そんなチャレンジングで価値ある仕事に、ぜひ一緒に取り組んでいきませんか?