STORESでショップを開設すると、心強いSTORESのチームがサポートしてくれます。それを担っているカスタマーサクセスディビジョンのお二人に話を聞きました。オンボーディングチームとグロースチーム、サポートするオーナーさんのフェーズは違うけれど、共感できるところもあるようです。
──同じディビジョンでもグループが違うんですよね。違いを教えていただけますか?
山崎(以下、や):オンボーディンググループは、ネットショップを開設してくれた人が無事にショップを開設して、商売を始められるようにするための仕事をしています。最初に必要なセッティングをしてから初めて商品が売れるまでをスムーズに体験してもらえるように設計しています。
志村(以下、し):僕らのチームはグロースチームといって、先ほどのオンボーディングの一段階先をやっているようなイメージです。商品が売れてからがグロースチームの出番。オーナーさんの望む商売のゴールに向かって伴走しながらサポートします。オーナーさんの売り上げを最大化することが僕らのチームのミッションです。
──仕事をするにあたって気をつけていることなどはあるのでしょうか?
や:コミュニケーションコストに緩急をつけることです。例えばメールは簡単ですが、電話や会うことほどの伝達力はないのできちんと伝えるには会って話した方がいい。一方で、一万人に会いに行くことはできません。なので多くの人がつまづきやすいポイントのマニュアルを作って送るなどの工夫をしています。
し:ぴったりのサポートをするために、独自に開発したスコアでオーナーさんが今どんな状況なのかを把握できるようにしていて、これがコミュニケーションコストをかけるべきポイントの把握に役立っています。
──難しいところは?
や:たくさんありますが、例えば「最初の一個目が売れない現象」。お店に対してファンがいるのか、これから作るのかでもこの現象に対する戦略が異なるんです。いる場合はSNSのつぶやきの仕方、やプロフィールにお店のURLを載せる、などのサポートをします。でも、そうでない場合は身近な人に渡せるQRコードのほうがいい。そのために、そもそものファンがいるのかどうかを見極めるのがなかなか難しい。
し:わかります!数字で出てこないから難しいところですよね。僕が難しいと感じているのはやはりオーナーさんがやるべきことの幅広さでしょうか。STORESの機能を120%活用するだけではなく、SNSやアイテムのバリエーションを増やすなどのSTORES以外の活動をサポートしないとどこかで頭打ちになってしまう。そのモチベーションをどう維持してもらうか。
や:それに関しては、僕は「人は易きに流れる」という仮説があるんです。STORESは無料で始められることもあり、最初はやる気満々で始めても、なかなかそのモチベーションを持ち続けることは難しいという。その前提でオーナーさんのモチベーションを刺激するには、もしかしたらマニュアルを投げるよりもゲーム性をあげたほうがいいかもしれない。ショップを開いた瞬間はモチベーションが高いはずなので、公開までいかにそれを維持してもらえるかを工夫しなければいけない。
し:なるほどね。 僕が注目したいのは、モチベーションに加えて「楽にする」というアプローチ。もちろんモチベーションも大切だけど、徹底的にわかりやすくすることでショップ開設、販売、という一連の流れをわかりやすくするという方法もあるんじゃないかなって。
──heyの魅力についても聞いてみたいです。
や:人が優しすぎるところですね。入社した当時は大丈夫かなって心配になったくらい。結果的にそれってサービスのオーナーさんのためによりよいサービスを一緒に作っていこうというムードに反映されていて、強さになっているのがわかって安心しました。
し:僕がheyにきて感動したのは、いろんな制度とか組織が性善説に基づいていること。例えばslackのほとんどのチャンネルに鍵がかかっていないとか、経営陣の会議の内容が公開されているとか。経営陣が僕らのことを信用してくれているから働きやすいし、拘束されないからこそ帰属意識が高まっていくのを感じます。いろんな個性がある人がいても、それを賞賛しあう文化があって、いつのまにか自分もそうなってきて、嬉しく思ってます。
──一緒に働くとしたら、どんな人と働きたいですか?
し:泥臭くオーナーさんのために活動するのが好きな人がいいなと思います。会いにいったり、電話したり、戦略を考えて終わりではないので意外と泥臭い仕事もあるんです。
や:僕たちも会社目線になってしまうことも多いのですが、それでもオーナーさんのことを考え抜ける体力を持っている人と働きたいですね。やっぱり誰しも会社の都合に引き寄せられてしまうので。オーナーさんに必要なら、時に厳しいことを言えるのも大事。
──オーナーさんを思うエモーショナルな部分と、数字をロジカルにみることのバランスは難しそうですよね。
し:オーナーさんがやりたいように商売ができるためにも、数字をロジカルにみたり厳しくフィードバックするのも時には大切です。数字を堅く読んで、その上でエモにひたる。
や:ほんとは僕ら、エモにめっちゃひたりたい人間たちですからね。
〜取材裏話〜
「これは書けないんですけど」と前置きしてここに書ききれないほどの課題や仮説を熱量高く語ってくれたお二人。ひとつの課題に対してああしたらどうかな?こうしたらどうかな?と打ち手を楽しんで考えられる人がぴったり合いそうです。そして、何よりもショップオーナーさんの役に立ちたいというエモさと、時には数字を見ながらロジカルに提案が出来る方、お待ちしています!
執筆・撮影:出川 光