こんにちは、スパイスボックス・採用広報担当の阿久津です。
今回は、スパイスボックスを2020年に卒業された菊地さんに、この会社で身についたスキルや、離れたからこそ分かる「代理店」の魅力や難しさについてお話を聞きました。
◆スピーカー紹介
菊地 美和
2017年に新卒でスパイスボックスに入社。クリエイティブ職やプロデューサー業での経験を積んだ後、現在は、主にスキンケアブランドを扱う株式会社meethに転職。
趣味は、ネイル、友人と美味しいご飯とお酒を楽しむ。(https://www.instagram.com/__kikuchimiwa/)
ーーまずはじめに、転職先となる株式会社meethでは、現在どのようなことをされているのでしょうか?
自社サイト・SNSで掲載する画像や動画の、企画・作成などをはじめ、クリエイティブ全般のディレクションを担当しています。また、広告戦略策定や、PR周りも担当しています。
ーースパイスボックスでの、クリエイティブ職としての経験は活かせていますか?
そうですね。もともとスパイスボックスにはクリエイティブとして入社して、2年間は、企画や映像のディレクションなどを担当していたので、そこで学んだことはかなり生かされているかなと思います。
ーー転職先では、またクリエイティブ職に戻られていますが、スパイスボックスで1度プロデューサーにジョブチェンジしたきっかけはなんだったんですか?
スパイスボックス自体がプロデュース領域に強みを持つ会社だったこともあるんですけど、個人のキャリアを考えたときに、クリエイティブ+αの強みを持てたら市場価値が高まりそうだなと思い、せっかくスパイスボックスにいるんだからマーケティングの知識や、広告の戦略的な知識を身に着けた上で、またクリエイティブに戻りたい、と考えていました。
ーーやはりそれぞれで違ったスキルが身につくものですか?
クリエイティブのスキルとしては、私自身が芸術系の大学ではあったんですけど、演技コースだったので、入社当初は、企画も編集も撮影も本当に何もできなかったんですよね……(笑)。ただ、案件を通して大量の動画を作っていくことで映像のディレクションだったり、編集のスキルが身についていきました。また、先輩に教えてもらいながら企画力も身につきましたし、あとはプロジェクトを進行する力なども身についたかなと思います。
ーーそこからプロデューサーに移行して、新たに身についたスキルはありますか?
プロデューサーとして、私は主に化粧品会社さんの広告運用や、予算の振り分け、最後の方は戦略設計にも携わったりしていたので、マーケティングの知識などはプロデューサーの2年間で勉強して得たスキルになります。
ということもあり、株式会社meethの募集要項には「映像ができる人」と書かれていて、クリエイティブ職として入社しているんですけど、広告の戦略設計をしたり、業務範囲を広げて携わらせてもらっています。
ーーどちらも経験したタイミングで、スパイスボックスのクリエイティブには戻らなかった理由はありますか?
転職する直前は、クリエイティブとプロデューサーどちらの職種も並行してやっていたんですけど、ある時から「外の世界」を見ていない自分に怖さを感じるようになったんです。スパイスボックス以外の世界で、等身大の自分は今、どう活躍できるのか知りたいなと思ったのが理由ですね。
ーークリエイティブを極めたいと考えたときに、映像などの制作会社ではなく事業主側を選択した理由はあるんですか?
転職活動のときには代理店や制作会社は見ていなくて、自社のプロダクトでお金を生み出すという経験をしたかったんです。
私自身、スパイスボックスに入社する前から自分でアクセサリーを作って売っていたこともあり、将来的には自分のお店やブランドを持ちたいなってずっと考えているんです。だから、ものを売る経験や流通についてより深く学びたいと思い、D2C(※1)ブランドであるmeethに入社しました。
※1・・・「Direct to Consumer」の略で、中間流通業者を通さずに製造者がダイレクトに消費者と取り引きをすること。
◆事業主側に行って見えた「代理店」
ーーやはり、内容や考え方なども代理店側と、事業主側とでは全然違うものなのでしょうか?
そうですね、全然違いましたね。事業主側にとっての「広告」は、ビジネスの一部であり、それ以外にもやることが本当に多いんだなぁと知りました。自社の商品が売れなければ、極端な話、給料をもらえなくなっちゃうので、どうしたらたくさんの人に知ってもらえるのか、どうしたら売上げを上げていけるのか、日々難しさを感じています。私自身、勉強中です。
ーーどちらも経験した上で、代理店に合う人ってどんなタイプの方だと思いますか?
代理店の人は、やっぱり「良い人」じゃないと厳しいと思います(笑)。人が好きで、相手の立場になって思いやれる人でなければ、クライアントともうまくいかないですし。
私も、事業主側の人間として代理店の方とやりとりをする中で、気づいたことがたくさんあります。例えば代理店のサービスがどこの会社も似ている場合、最終的には「どれだけ私たちの会社を理解して、考えてくれているか。」とか「伝えたいことをどれだけ汲み取ってくれるか」などを見て判断しています。「人間性」がものすごく大事だったんだなぁと。
あとやっていてありがたいのは、物事を俯瞰して考えられる人ですね。目先のことばかりでなく、クライアント側がどこに向かっていきたいのかを理解して、提案してくれる人と一緒に仕事したいなと感じることが多いです。
ーー「人間性」で勝っていきたい!みたいな方は代理店が向いてるんですかね。
そうですね。その点、スパイスボックスってきちんと考えている人が多いなぁって思います。クライアントに対して真摯だったなって。事業主側から見ても、私たちの会社を好きでいてくれてるのかって、日々の仕事とか納品物とか、話をしているときの態度とかでなんとなく透けて見えるので(笑)。
ーー代理店を就職先に選ぶ人の中には「飽きっぽい」から、事業社側で1つの商品をずっとやり続けるのが苦手って方も多いですよね。
たしかに、代理店であれば色々な企業とやり取りがあるので、多方面の知見が得られますよね。事業社側で働く場合は、「コスメ」や「食品」など特定のジャンルについて知見を得たい方や、特定の職種・領域のスキルを伸ばしたくて、特化していきたいっていう方は向いているんだろうなぁと思います。もし、就活のタイミングでやりたいことや、できることが確立していない場合は、代理店で幅広い業種を見てみて、判断するのも良いのかなって思います。
◆転職活動で強みにしたスキル
ーー転職活動の際には、どんなことをアピールされたんですか?
映像に関しては、スパイスボックス在職時に制作した動画を実際に見せることができましたし、制作会社とのやり取り経験や、進行管理、プロデューサーもやっていたので、広告の戦略設計や運用ができることも言いました。
ーーすごいたくさんのスキルが身についていたんですね!
スパイスボックスにいた後半は、「自分の価値を高めるためにはどうしたらいいんだろう」ってことを考えて行動していました……将来的にクリエイティブを軸にした仕事がしたいと既に決めていたので、当時の先輩にはディレクターをやらせてくださいとお願いをしましたし。挑戦したいと思うことをやらせてもらえる環境を生かしながら、今思うとある種、うまく“逆算”ができていたんだなぁと。あの時は必死でしたけど、(笑)。
ーースキル面以外で身についたものはありますか?
「やり切る力」ですかね。高校からお芝居だけは続けられたんですけど、わりと諦めがちな性格だったのでバイトとかも続いたことがなく…。でも、スパイスボックスには一緒に走っている仲間がいてくれたので、途中で投げ出さずになんとかなったんだろうなぁと。あと、「いま自分がここで頑張らないと進まない」と感じる局面を度々経験して、精神的に強くなりました。
◆どんな場所でセカンドキャリアを積んでいるのか
ーー改めて、菊地さんが現在働かれている株式会社meethについてもお伺いしたいです。
スキンケアに特化した会社です。化粧水やパックといったスキンケアのアイテムをはじめ、直近ではスキンケアを起点とした「食関連」の新事業も手掛けています。
ーーどういうきっかけで就職先に決めたんですか?
もともと私がこのスキンケア商品のファンだったので、自分が本当にいいと思っている商品を世に広めるお手伝いができる会社というところに魅力を感じて転職を決めました。また、社長の考えに共感したことが大きかったです。本当にこだわって商品を作られている姿はもちろん、肌が変わることで、人生が前向きに変わる瞬間を手助けしたい! という想いにも共感しました。
◆“外”から見たスパイスボックス
ーー外から見たときに、スパイスボックスの社内制度で良かった制度とかってありましたか?
「+メンター制度(※1)」は良かったなと思っていて、今の会社にも導入したいですね! 会社の中に相談できる上司がいるのは心強くて、違う業種の方と話せるのもすごく良かったです。私は人事部の方と定期的に雑談含め色々お話してました。
※1・・・直属の上長とは別に、いつでも相談できる助言者との面談を設けられる制度。
キャリアについてはもちろん、人間形成におけるプラスの気づきや発見を得る狙いがあります。
ーー今の会社で働いているときに、スパイスボックスに入社して良かったなって思う瞬間ってありますか?
すごくありますよ! スパイスボックスでやっていたことが活かされていますし! スパイスボックスで働いていて良かったなって思います。在籍中は、自分に自信がなかったんですけど、今の会社で褒めてもらえることも多くて(笑)、自分の価値を改めて認識することができました。
あとは社員さんが、みんな家族のようであり、友達のようでもあったので、出社最終日は本当に寂しかったです。でも、こうやってまた一緒にインタビューで会えるのは本当に嬉しいです。
◆今後のキャリア、そして展望
ーー今後、こうなっていきたい!みたいな「サードキャリア」的なものも考えているんですか?
今はクリエイティブの仕事を中心にしつつも、いつかは自分のブランドを作りたいので、色々と勉強をしています。カテゴリーは「ランジェリー」を考えていて、今は様々な方にヒヤリング中です。実は、スパイスボックスの関係者にも、相談に乗ってもらっているので本当に素敵な縁を得られたなぁって思います!