マーケティングとシステムの両面で企業の成長をサポートする独自のコンサルティングを提供している株式会社SORAMICHI。今回は代表の川本さんに、事業の全体像やSORAMICHIならではの強み、AI時代に対する考え方、そして今後の展望や求める人物像などをお聞きしました。
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戦略 × データ × AIで、実行まで伴走する
―まず、SORAMICHIの事業内容を教えてください。
川本 SORAMICHIをひとことで表すと、「戦略 × データ × AI」で企業変革を実行まで伴走するコンサルティング集団です。
マーケティングの支援を突き詰めていくと、必ずデータの整備とAIの活用に行き着きます。今の私たちが行っているのは、戦略を描くだけではなく、実行して成果が出るところまでの伴走です。
現在は事業を3つの領域に整理しています。1つ目が「データ&AI基盤」です。SnowflakeやDatabricksなどを使ったデータ基盤の構築から、AIを業務で使える状態にする「AI-Ready」な環境づくりまでを支援しています。
2つ目が「広告&マーケティングDX」。Yahoo!やGoogleなどの広告運用や、KARTE、BrazeといったCXツールの活用など、売上に直結する実行支援を行っています。そして3つ目が「システム開発」です。ソリューションの数でいうと、全体では40まで増えています。
お客様は金融・不動産の会社様を中心に、その他の産業領域も含めて、幅広く大企業の皆様とお仕事をさせていただいています。
マーケティングと開発を「一つの法人」で実現する強み
―SORAMICHIの強みはどのような点にあるのでしょうか?
川本 もともとMAやCRMの運用などCX領域で高い評価をいただいていましたが、実は広告代理店としても、運用力・提案力・分析力を評価いただくことが多くあります。最近では、大手代理店様から案件を引き継ぐケースも増えています。また当社は、SIerとしての側面を備えていることも特徴です。最近は数億円~10億円規模の開発プロジェクトをお任せいただくことも多くあります。PマークやISMSなどの第三者認証も取得し、Webサービスのシステム開発会社としての評価もいただけるようになってきました。
このようにマーケティングと開発、コンサルティングをワンストップで実現できる体制は業界内でもめずらしいと高く評価されているポイントです。
継続してご依頼をいただくお客様からは、必ずといっていいほど「SORAMICHIは提案して終わりではなく、実行して成果が出るまで一緒にやり切ってくれる」というお言葉をいただきます。
ソリューションカットではなく、お客様の売上・成長を起点に上流から入って支援していくのが我々の原点ですので、一気通貫の範囲は、戦略からデータ基盤、AI実装、広告運用、開発までに及びます。
また、働き方や社内の雰囲気も当社の強みです。マーケティングと開発では内容も文化も異なる部分がありますが、組織間の壁がほとんどなく、「お客様の事業成功」という一つの目標に向かい、協力してプロジェクトを推進できる体制ができています。
各プラットフォームの認定パートナー取得も進んでおり、プレイド社様が提供するKARTEの有資格者数は46名で、これは業界でもトップクラスです。さらにパートナーアワードを2年連続で受賞、Brazeのアワード受賞などの実績も重ねています。
このような評価につながったのは、ツールを導入して運用するだけではなく、コンサル会社としてお客様のCX改善全体を見て、成果まで踏み込んできたことが大きな要因だと考えています。
現在はプレイド社様と、CX領域のAI-BPOサービスを共同開発するところまで関係を深めていますが、これもこれまでの積み重ねあってのことです。
「ソリューションベンダーにはならない」というこだわり
―事業を進める上で、こだわっていることはありますか?
川本 我々があえて「やらない」と決めているのは、特定のプロダクトを販売するソリューションベンダーになることです。
当社はKARTEも、SnowflakeやDatabricksも扱っていますが、これらを販売するベンダーではありません。あくまでコンサルティング会社として、お客様の課題に即して最適なソリューションをフラットな視点で提供していくというスタンスは絶対に外しません。「自社の利益が出るのはこっちのプロダクトだな」と思う場面であっても、お客様ファーストで考え、フラットにご提案しております。
そのために重要なのが、まずはお客様の事業を徹底的に理解することです。たとえばハウスメーカー様なら、みずから住宅展示場へ足を運び、商品を覚え、現場の営業担当者様が日々どんな活動をして、どんなお悩みを持たれているかを追体験します。全く同じ立場になるのは難しいですが、「お客様に憑依していく」というレベルまで理解を深めます。ベンダーではなくコンサル会社、そのなかでも事業会社のスタンスで事業を推進できるよう、従業員には働きかけていますし、意識の高いメンバーはそういった活動をしていると思います。
今、多いのは「データ基盤」「CX」「生成AI」の相談
―最近、特に多いご相談や得意分野を教えてください。
川本 今もっとも多いのは、SnowflakeやDatabricksなどを活用したデータ基盤のご相談です。また、KARTE、BrazeなどのCX領域や、生成AI活用のご相談も、今とても需要がある領域です。
広告に関しては、「マーケティング=広告」という時代は終わり、マーケティングの定義がだいぶ広くなってきていると感じています。そこで当社では、昨年2025年11月に「マーケティング丸ごとBPO」というサービスを始めました。これは広義のマーケティング業務を包括的にお引き受けするもので、広告だけでなくCXやデータ基盤、レポートに至るまで幅広くサポートできる体制を整えています。すでに多くのお客様からご好評をいただいています。
AIの課題は「システムとの分断」と「施策の後回し」
―お客様のAIに関する課題には、どのようなものがありますか?
川本 大きく2つあると思っています。前提として、今はどの企業様もClaudeやGemini、あるいはコストを抑えた中国製のAIツールなど、複数の生成AIを使い分けて活用するのが一般的になっており、これらのツールを導入したいというご相談が多いです。
その上で直面する1つめの課題が、「AIと社内・基幹システムとの分断」です。AIに活用させる前段階のデータ基盤が整っていないため、Claudeなどを使ったPoCで施策イメージはできあがっているものの、実際のシステム実装まで進められていないんですね。当社ではこれを解決すべく「AI-Ready」なデータ基盤の構築というサービスとして提供しており、非常に高い需要をいただいています。
2つ目はその逆で、情報システム部門を中心にシステムの整備が先行して、肝心の施策が後回しになっているケースです。当社はシステム構築と施策、どちらにも精通しているため、構築したシステムと事業部の施策をいかに連携させるかをコンサルティングして実現まで伴走するケースが増えています。
ただ本音を言えば、施策とシステムは車両の両輪となるため、もっと初期の段階からご相談いただけるとベストです。実際にお客様から評価いただいているポイントも、初期段階から一気通貫でご支援できる体制です。
100名超の組織を支える、5つの行動指針
―組織体制について教えてください。
川本 管理本部を除くと、お客様に向き合う「事業本部」と、実務を担う「機能組織」(広告運用や開発など)という大きく2つの体制で運営しています。
最近はおかげさまで需要が非常に旺盛で、営業組織を廃止してセールスはしていません。ありがたいことに大企業を中心に多数のご相談をいただいていて、現場のコンサルタントは営業ではなくお客様への価値提供に集中できています。
従業員は100名を超えてきましたが、この規模になると阿吽の呼吸だけでは回らない場面も出てきます。そこで会社として行動指針を定めていて、自分たちらしさを言葉にして残すことがとても大事だと思っています。
指針は5つあります。「Think」相手のことを考える。「Learn」しっかり学ぶ姿勢。「Output」学んだものをアウトプットし、お客様に価値を提供していく。「Beyond」お客様の期待を超えていく。そして「Share」自分で出した成果を自分だけのものにせず、社会や組織へ還元していく。この5つのカルチャーを明文化し、従業員に守ってもらっています。
急速に規模が拡大していますが、思ったより混乱は少ないと感じています。もともと私が大企業出身だったこともあり、1000人、2000人と増えても回っていけるオペレーションを、かなり初期段階から想定して作り込んでいました。人事の評価システムやワークフロー、申請フロー、組織のルールといったものも、初期から整備してきています。
全社員がAIを活用する。経理も法務も「内製」へ
―人材育成とAI活用について教えてください。
川本 人材育成方針においては、マルチなキャリアを期待しています。今後より大きな価値を発揮するのは、開発だけでなく広告の知見もあわせ持つような複合的なスキルセットを持つ人材だと考えているためです。
また、AIを使いこなすことを重視しているため、組織全体としてのAI活用はかなり進んでいる方だと思います。具体的にはClaudeやGemini、ChatGPTといったツールを全員に付与し、組織全体でのスキル底上げに取り組んでいます。
この取り組みは、開発・広告・コンサルなどの部門にとどまらず、経理や人事などの管理部門にも広げており、AIを使うことを前提に業務プロセスの再構築を促しながら、グループや全社での研修を行っています。
実際に、たとえば経理のメンバーも日常的にAIツールを活用し、Claude Tagなどでアプリケーションの開発まで実行しています。このように日常業務と並行しながら仕訳の自動化や関連業務の効率化を推進しています。
AIを推進している会社として、社内システムもかなりAIで置き換えています。これまで利用していた外部のSaaSのサービスは順次自社開発システムへとリプレイスしていて、すでに営業のCRM(商談管理や業績管理)、経営ダッシュボード(日々の売上進捗、契約状況、お客様ごとの収支状況の可視化)、タレントマネジメントツール(従業員リストや評価、ワークフロー)は内製化を完了させました。今後は会計のERPも内製化に向けて進めており、法務のシステムも今は内製化しています。
一方で、最優先で解決すべき課題がセキュリティ対策です。まずベーシックなアカウント管理では、従業員にもパートナーさんにもAIのテストを実施し、合格者にのみ使用権原を付与する仕組みにしました。今後の懸念としてはノウハウの流出があり、たとえば開発のレビュースキルや製造系の方のスキルなど、秘伝のタレのように積み上がったスキルは社内でMCP化して、アクセスできる人間を従業員に限定していく方針です。
AI時代をどう捉えるか——「仕事はなくならず、変質する」
―AIと人間の仕事について、どう考えていますか?
川本 「生成AIが進んでも、AIはここまでしかできないから、ここは人間ができる」「人間の価値を再認識しよう」という意見もありますが、私はそれも時間の問題だと思っていて、仕事においてAIができる領域はどんどん広がっていくと考えています。
実際、私は現場で口癖のように「それって人がやる仕事なの?」と問いかけることが多く、大事にしているオペレーションであってもどんどんAIに置き換え、人間の作業量を減らすように指示しています。 まるで人よりAIを大事にしているような指示の仕方ですが(笑)。根底で大事にしているのはやはり「人」です。人がいなければ事業の拡大もありません。しかしここを伝えるのがなかなか難しいですね。
業務において、人間の価値を信用しすぎるのは良くないと考えています。たとえばポテトチップス工場の動画を5分くらいじっくり眺めると、ポテトが切られ、塩が振られ、揚げられ、袋に詰められて生産されていきますよね。それを見ながら「私、ポテトを切るのが上手なんで」「塩の振り加減は神業なんで」と主張しても意味がなく、今さら手作業の時代には戻れないんです。
一方で機械化が進んだ後に起きたのは、大量生産です。我々のビジネスも同様で、ある程度AIがやってくれるようになると、顧客視点でこれまで人やシステムの制約でできなかったことが、幅広くできるようになります。つまり「やりたいこと」「夢」が広がるわけです。今後はそうした夢を大量に実現していく時代へとシフトしていくので、仕事がなくなるわけではありません。仕事の質や量が変質していくと考えています。
たとえば鎌倉時代、人は毎日カロリーを得るために朝から晩まで働いていました。でも現代はカロリーが足りている。だからわざわざジムにお金を払ってカロリーを消費したり、スポーツをしたり、人のスポーツを観戦したり——生きるために必要な労働ではないところがビジネスになっている。人間は、いろんなものが置き換えられても何かしら生きて生活していくので、そこに寄り添って新しいビジネスやエンターテインメントが生まれる。エンタメ産業が自動車産業を超えたのも、まさにそうだと思います。だんだん人間はやることがなくなってくるので、それに合わせたビジネスが勝手に生まれてくる。だから私は、AIでいろんなものが置き換わることに関して、非常に楽観的です。
目指すのは「CX領域でナンバーワン」
―今後の展望を教えてください。
川本 当社が目指すのは、CX(顧客体験)領域でナンバーワンの会社になることです。これからのマーケティングは、広い意味でCXに包含されていくと考えています。そのCX自体も、データ・システム・AIと切っても切り離せないものになると確信しています。
当社はAI・データ・システムにおいて高いリテラシーを持つ専門集団ですので、広告運用も価値提供の一部分として、CXの中に組み込んでいきます。プレイド社様とCX領域のAI-BPOサービスを共同開発しているのも、その布石の一つです。
そしてもう一つの成長の柱となるのが、人材です。現在当社は採用を強化しており、優秀でポテンシャルのある人材を、CXコンサルのエリートに育成したいと考えています。
仕事がどんどんAIに置き換わるこの時代に現場の従業員たちは、自分たちの仕事をゼロにするつもりで従業員はAIに向き合っています。だからこそ、AIを使いこなせるエリートコンサルの育成に惜しみなく投資を行います。仕事をAIに置き換えつつも従業員の規模は増やしている、という状況です。
最後に:スキルよりスタンス。変化を楽しめる人へ
―求める人物像を教えてください。
川本 当社の行動指針にもあるように、まずは「相手ファースト」で考えられる人を求めています。お客様であったり、一緒に働く仲間であったり、その相手を第一に考える。これが当社の働き方の根底にあります。
同じく行動指針にある「当事者意識」は、言い換えると責任感の強さ、そして学ぶ力や向上心の高さであり、これも大事な資質です。特に中途採用の選考時にはスキルも確認しますが、それ以上に地頭の良さやスタンスを重視しています。スキルは後から身につきますが、スタンスは簡単には変わりません。だからこそ当社では、「スキルよりスタンス」という基準を持ち、採用を行っています。
さらに言えば、生成AIの時代になり仕事が目まぐるしく変化していく今、その変化を楽しんでいける人であることも重要です。自分たちの業務や生活が変化することを楽しめる前向きな方が当社では伸びていきますし、求められていくと考えています。
当社はさまざまな事業を行っていますが、一番大事なのは、そこで働く人と、人の育成だと思っています。「会社でしっかり成長したい」「仕事もしたいけれど、自分の成長を実現したい」という方には、当社は非常に向いていると思います。また今、全社でAI駆動に振り切っているので、AIのスキルを高めたい、AIを使えるビジネスマンになりたいという方には最適な環境だと自負しています。
ぜひ一緒に、お客様の変革を実現していきましょう。
現在SORAMICHIでは、共に事業を成長させる仲間を募集しています!CXコンサルティングやデータ&AI基盤構築、広告&マーケティングDX、システム開発など、幅広い領域で挑戦できる環境です。「スキルよりスタンス」「変化を楽しめる」そんな方からのご応募をお待ちしています。軽い内容からのご相談でも大丈夫ですので、ぜひ下記リンクより詳細をご確認ください。