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こんにちは!SMHC株式会社の高久です。
2025年のマイキーワードは「解像度をあげる」です。ふわっとすることが多いこの世の中で、このふわっと感をどう表現したらいいか、、、それが解像度です。
解像度をあげるとは、抽象的な目標やモヤモヤした思考を、誰が・何を・いつまでに というレベル(俗に5W1H)で具体化することにあります。
このブログを通して、
- エンジニアの育成方針・企業戦略
- エンジニアを目指したい方のロードマップ・キャリア戦略
に少しでも参考になれたらと思います。
エンジニアを目指したい方は、「~を育てる」を「~になりたい」に読み替えてください。
「エンジニアを育てる」と聞くとフルスタックな人材像を真っ先に思い浮かんでしまうのが私です。同じような人も多いのではないでしょうか。ただ、フルスタックを目指すにしてもそこに至るまでの道筋を解像度をあげて説明したいことがこのブログのきっかけになります。では早速ですが、「エンジニアを育てる」の解像度をあげてみたいと思います。5W1Hでまず具体化してみます。
Who(だれを)
- 未経験者
- 中途で入ってきた経験者
- 将来スペシャリストを目指したい人
- 将来マネジメントを目指したい人
- 将来CTOを目指したい人
When(いつまでに)
- 半年で一人で開発できるように
- 1年後には設計もできるように
- 3年後にはチームをまとめられるように
- 5年後には要件定義もできるように
- 10年後にはフルスタックエンジニアに
Where(どこで)
- SES案件
- 請負案件
- 自社事業
- 個人開発
- 〇〇業界(〇〇については後述)
What(なにを)
- 生成AI
- プログラミング
- クラウド
- インフラ
- 〇〇技術(〇〇については後述)
Why(なぜ)
- 顧客に価値を提供するため
- 会社の事業拡大のため
- 会社のブランド価値を高めるため
- イノベーションを生み出すため
- マネジメント負荷を下げるため
How(どのように)
- 小さなタスクや開発を通して成功体験を積ませる
- 勉強会・技術ブログなど発信の場を提供する
- キャリアパスと評価基準を明示する
- 〇〇工程を経験してもらう(〇〇については後述)
- 〇〇役割を経験してもらう(〇〇については後述)
さらに〇〇についてを具体化します。
どんな〇〇業界を専門にしたいか・させたいか
エンジニアを必要とする業界は多々あります。関わる業界によってその業界知識や業務内容に詳しくなる必要があります。
- IT・ソフトウェア業界(SIer、ソフトウェア開発、SaaS、Webサービス)
- 通信業界(インターネットプロバイダ、携帯キャリア、5G/6G関連)
- 金融業界(銀行、証券、保険、FinTech、仮想通貨・ブロックチェーン)
- 医療・ヘルスケア業界(電子カルテ、オンライン診療、医療AI、バイオIT)
- 製造業(スマートファクトリー/IoT)(自動車、精密機器、産業ロボット)
- 流通・小売業(EC、物流システム、在庫管理、自動発注)
- 教育業界(EdTech)(オンライン学習、eラーニング、学習データ解析)
- エンタメ業界(ゲーム、映像配信、音楽配信、AR/VR/XR)
- 不動産・建設業界(PropTech)(スマートホーム、建設DX、3D設計)
- 農業・食品業界(AgriTech/FoodTech)(スマート農業、食品サプライチェーン管理)
- エネルギー業界(スマートグリッド、再エネ管理、電力取引システム)
- 物流・交通業界(自動運転、配車アプリ、ドローン物流)
- 公共・行政(GovTech)(マイナンバー、行政DX、スマートシティ)
- 観光・サービス業(旅行予約、ホテルDX、顧客管理)
どんな〇〇技術をやりたいか・やらせるか
エンジニアといってもさまざまな専門技術に強みをもつエンジニアがたくさん存在します。ChatGTPにどんな技術があるか聞いてみました。
- AI(自然言語処理・画像認識・生成AIの応用開発)
- フロントエンド(UI/UX・Web/アプリ画面側)
- バックエンド(サーバ・API設計/開発)
- ローコード・ノーコード(Powerplatform・Kintone・Salesforce)
- モバイル(iOS/Androidアプリ開発)
- インフラ(ネットワーク・サーバ構築/運用)
- クラウド(AWS/GCP/Azureなどクラウド基盤)
- SRE(Site Reliability Engineer:信頼性/運用自動化)
- セキュリティ(脆弱性診断・セキュリティ設計)
- データベース(RDBMS・データ基盤・ETL構築/運用)
- ML(機械学習モデルの開発・運用)
- データサイエンティスト(BI・統計・AIを活用した分析)
- 組込系(IoT機器・家電のファームウェア開発)
- 制御系(自動車・ロボットの制御ソフト)
- DevOps(開発と運用の自動化基盤)
どんな〇〇工程を経験したいか・させたいか
IT業界では工程(=業務内容)が決まっています。どんなタスクを行うにしろだいたい以下のいずれかの工程に当てはまります。
- 企画・要件定義
- 基本設計(外部設計)
- 詳細設計(内部設計)
- 実装(開発 / コーディング)
- 単体テスト
- 結合テスト
- 総合テスト
- リリース・導入
- 運用・保守
どんな〇〇な役割を経験したいか・させたいか
エンジニアにも役割があります。上記の〇〇技術と近しいものがありますが、ここでの意味は業務を遂行する上での振舞い・ポジションになります。
- プロジェクトマネージャー(PM):プロジェクトの計画・進行・リソース管理を担う
- プロダクトマネージャー(PdM):プロダクトの方向性・優先順位を決め、ビジネスと技術をつなぐ
- テックリード:技術的な意思決定をリードし、チームの技術水準を底上げする
- アーキテクト:システム全体の設計・技術選定を担い、長期的な見通しを示す
- メンター / コーチ:若手エンジニアの育成・成長支援を行う
- レビュアー:コードや設計の品質を保ち、ナレッジを共有する
- プレイヤー(実装担当):手を動かして成果物を作る中心的な存在
- ファシリテーター:会議・議論を円滑に進め、チームの合意形成を支える
- イノベーター:新しい技術や手法を試し、組織に変化をもたらす
- ブリッジ / 通訳者:オフショア開発において海外チームと日本側をつなぐ役割
ここからさらに
- 〇〇業界ってどんな知識が必要なの?
- 〇〇技術ってどんな勉強が必要なの?
- 〇〇工程ってどんな仕事なの?
- 〇〇役割ってどう振舞えばいいの?
を深堀したいですが、時間の都合上、これは読者の方に調べていただきたいと思います。
調べていただくことでさらに解像度があがります。
ここまで解像度をあげたことで、「エンジニアを育てる」ことが例えば「未経験者を10年後に、医療業界でAI技術のテックリーダとして企画・要件定義から顧客に価値提供できる人材を育てる」のようにより具体的に言い換えることができます。そうするとそこに至るまでのロードマップが自然と見えてきます。
- 医療業界の案件・事業・プロジェクトに入る
- AIエンジニア向けの案件・事業・プロジェクトに入る
- 下流工程~上流工程の経験・場数を積む
- プレーヤー~テックリードまでの役割の経験・場数を積む
- 1~4を10年かけて繰り返しながら技術研鑽を積む
技術は日進月歩なのでエンジニアである限り技術の追求が必要になります。それに耐えられる思考力・精神力を育てることがエンジニア育成の本質かもしれません。
エンジニアが育っている・成長しているというのはなかなか見えづらいものです。しかし育っているエンジニアは間違いなく評判(あの人はできる、あの人とまた一緒に仕事したい、あの人に任せたら安心だ)という形であらわれます。評判がクレームになってしまうエンジニアも当然います。そういったエンジニアをサポートできる会社は、エンジニアにとっても心強いでしょう。
エンジニアの育て方は一通りではなく、そこには会社の方針だったり、個々人の希望や適性、キャリア方針にも影響してくると思います。最近ではAIが主流になりエンジニアの存在価値も危ぶまれていますが、エンジニアだからこそAIを強みにできると考えています。
SMHCでは、社員がエンジニアとしてやりたいことが叶えられる会社を目指すと同時にAIネイティブな人材を育成する方針を掲げています。
そのための育ち方・キャリアプランを一緒に考えていきましょう。