就職や転職のとき、志望している会社の中身をどうやって知ればよいのでしょう。
会社案内やホームページ、それに面接官がどういう人か、などから推測するしかないのでしょうか。
面接される側として、会社の内容についてあまり具体的に聞くことも難しいことも多いでしょうし、仮に聞いたとしても、本当のことを答えてもらえるとは限りません。
一方で、就職活動や転職活動の時、就職を希望する立場の人たちは、会社からどんどん質問されます。
そうして、どんな能力や性格や行動をとる人間なのかを徹底的にリサーチされます。
会社側の人事の立場としての面接手法については、以前こんな記事を書きました。
10分で人の本質を見抜く方法 - あしたの人事の話をしよう
じゃあ面接される側としては、会社の実情は会社に入ってみないとわからないのでしょうか。
ネットである程度判断するための方法としては、こんなものもあります。
就職・転職を考えるときにググってみたいたったひとつのキーワード - あしたの人事の話をしよう
今日紹介したいのは、実際に面接まで行けた後の話。
面接に行くと、まずどこかで待たされるでしょう。
その時、トイレを借りてみましょう。
トイレを見れば、その会社の性質がある程度わかるからです。
見るべきポイントは3つあります。
1.温水洗浄便座になっているか
トイレにいったらまず便座を見ましょう。
温水洗浄タイプの便座になっていたら、まずは合格です。
少なくとも、その会社は従業員を大事にする、とまではいかなくとも、軽んじる気は少ないでしょう。
あるいは、経営状況がまずい、という可能性も低くなります。
内閣府の調査によれば、平成25年3月時点の温水洗浄便座の世帯普及率は74%です。
世帯年収別でみると、以下のようになります。つまり個人としては温水洗浄便座を採用していることが大半なわけです。
しかし会社の中には、トイレに温水洗浄便座なんて無駄だ、というところもあります。
それはいいかえると
そんなところに = 従業員なんかに
と言う意識や
金をかけていられない = そんな余裕はない
という状態だったりするのです。
もちろん、すべての企業がそうだというわけではありませんが、騙されたと思って一度確認してみてはいかがでしょう。
2.スリッパはあるか
トイレにスリッパが置いてある会社があります。
こういう会社はアットホームであることが多いのですが、アットホームである、ということは良い点もあるが悪い点もあります。
良い点としては、人間関係を築きやすいこと。入社した後には歓迎会が催されるでしょうし、昼食にもお誘いがかかります。
でも、こういった人間関係を築くことが苦手な人にとっては苦痛です。
それにトイレにスリッパを置いている会社では、裏の人間関係が存在していることもあります。噂話が出回ることも多く、特に長年勤めている従業員の前では、言動に注意した方が良かったりします。
なによりも、
トイレにスリッパがある、ということは、会社が社長にとっての「家」になっているということです。
「私の会社」だからそこでは雇用関係以上の人間関係が求められやすくなります。
それがメリットになるかデメリットになるのかは、人によって違うでしょうけれども。
3.掲示されているものがあるか
最後のポイントは、何かが貼ってあるかどうかです。
僕は男なので女性用の方がわからないのですが、男性用にはこんなのが貼ってある場合があります。
この手の掲示がある場合、会社の従業員たちに問題があるかもしれません。
なぜなら、
ルールを掲示している、ということは、ルールが守られていない、ということだから。
トイレには一人で来ることが大半です。
そこでルールを守らない、ということは、人が見ていないところで雑な行動をする人がいる、ということでもあります。
これらを逆に言えば、
温水洗浄便座を設置していて
スリッパなどへの履き替えがなくて
掲示物がない。
そんなトイレだと合格だ、ということになります。
ちなみにトイレが汚れているようだったら、もちろんそれは論外。面接の美辞麗句は疑ってかかるべきでしょう。
※この記事は平康慶浩のブログ「あしたの人事の話をしよう」2014年4月の投稿から加筆・転載しました。