暑中お見舞い申し上げます。
お盆は終わっても街や駅に残る行楽の空気。平常運転するには片足がまだ着地していないような金曜の午後、オフィスでMac画面を眺めていると「お盆休みなんてなかったよ……」なんてツイートもちらほら。
今回はそんな、お盆返上で仕事をしている努力家のあなたに伝えたいお話が一つあります。束の間のお盆休みにたまたま田舎で聞いたお話。まだ故郷に帰っていなかったら、ぜひ一読してもらえたらと思います。
忙しい日々によってバランスを崩していないか
お盆もバリバリ働いてしまうくらいだから、きっとあなたは頑張り屋で真面目な人なんでしょう。稀にそんな生活を十年以上続けられる人もいるみたいですが、やはり人はどこかで休まないとおかしくなってしまうと思っています。
ぼく自身、業務委託契約でSEKAISHA以外にもいくつか案件を抱えています。ときどきバランスを誤ってひどい生活習慣に陥ってしまうことがあり、そんなときは決まってパフォーマンスも落ちてしまいます。
バランスを崩してしまうと変な自己否定に入って、卑屈な気分に支配されてしまいます。こうなるとなかなか抜け出せません。みなさんも心当たりはないでしょうか?
お盆休みにできること
なんだかんだでお盆休みにも取材の一環で西日本を訪れていたのですが、そこであるご家族と出会い、その日のうちに意気投合して宿泊させてもらうことになりました。
他愛もない話はやがて仕事や人生のお話に発展し、気づけばビール缶を片手に日付を跨いでいました。「ときどき忙しくなると、『もうだめだ』とか思っちゃうんですよね」と打ち明けると、奥さんが一言。
「お墓参りには行った?」
故郷も離れていたので、もう何年もお墓参りには行けていませんでした。
奥さん曰く「少なくとも遺伝子レベルで考えたら、先祖代々あらゆる淘汰をくぐり抜けて、あなたはここまで生きられているじゃない。その事実を自覚できれば、もう少し自信を持てるんじゃない? 大丈夫、あなたは強い人よ」とのこと。
不思議と話が腑に落ちて、翌日には故郷行きのバスに乗っていました。
お墓参りをすることで、自分は自分だけによって成り立っているのではなく、両親、祖父母、さらにもっと大きな流れの結果として生まれてきたんだなと意識することになります。スキルや生産性も大事ですが、まずは大切な人たちのおかげでなんとか元気に生きているのだと自覚することで不思議なほど肩の荷が下ります。
門限にやたらうるさく心配性だった祖母が眠るお墓の前に立って、そんな気持ちの変化を感じていました。
夕方、墓地を出ると蒸し暑い故郷の空には花火が上がり始めました。
お墓参りに行こう
ここ数年はお盆も年末も関係なく仕事をしていました。前進したいという想いとは裏腹に、視野はどんどん狭くなり、余裕もなくなっていたように思います。
日頃忙しい人ほど、部屋と会社の往復で余裕をなくしているもの。一度落ち着いて自分を見つめ直してみる時間も必要です。
良い仕事をして充実した日々を送るためにも、次の休日にお墓参りをしてみてはいかがでしょうか?