(※取締役・寳德注)現在編集主幹は、本記事インタビュアーの最上が担当しています。
ご無沙汰しております、誠勝の最上です。
暑い日が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
さて、この度、株式会社誠勝は総合ポータルサイト「デジタルアーカイブ教育」を始動いたしました。
そこで本日は誠勝が、ポータルサイトを立ち上げた目的や経緯、必要とする編集人材像などについて、当社取締役・上級デジタルアーキビストの寳德真大さんにじっくりとお話を伺いました。
▲普段は奈良での地域共創活動の傍ら、東京の広報・編集部を遠隔で指揮する寳德さん。お忙しい東京出張の合間を縫ってインタビューをいたしました。
ー情報ポータルサイトをつくった目的は?
「デジタルアーカイブ教育」は、デジタルアーキビストを目指す人や、デジタルアーキビストの育成に携わる大学の人文・社会科学系統の学部・研究科に属する教員を対象に、関連する最新ニュースや教育事例を発信し、デジタルアーカイブの普及や啓発を目的としています。
ー開設の経緯は?
サイトの開設は、2023年4月に約70年ぶりに改正された博物館法が施行され、「デジタルアーカイブの作成と公開」が博物館の事業活動として新たに求められたことに端を発します。
デジタルアーカイブの構築を生業とする立場上、これは司書・学芸員養成課程での教育も変わるのではないか?
このような問題意識を持ち、司書養成課程を含めた人文系専門資格養成教育に携わる大学教員にヒアリングを行いました。その結果、デジタルアーカイブに関する授業内容や教員不足などの課題があることが分かりました。
というのも日本では“デジタルアーカイブ”の定義が統一されていませんが、2012年に司書・学芸員養成課程の必修単位として「図書館情報技術論」「博物館情報・メディア論」が新設され、その中でデジタルアーカイブに関する内容を取り扱うことになったからです。
こうした経緯から、民間企業としてでデジタルアーカイブに携わる私たちは、大学教員の方々にお役立ていただけるようなデジタルアーカイブ教育に関する情報を集約し、発信する必要性を感じたことがキッカケです。
ー開設する上で苦労したことは?
最も苦労した点は、コンテンツの収集です。
ヒアリングの結果、情報ニーズがあることは分かっていましたし、実際に教育現場からご相談をいただくこともありましたが、「情報ポータル」として恥ずかしくないコンテンツを収集することには時間がかかりました。
ただ裏を返せば時間をかけて収集したコンテンツだからこそ、情報価値は高いと自負しています。今後も焦らず、ユーザーに価値ある情報を発信できるようにしていきたいですね。
ー「デジタルアーカイブ教育」の今後のビジョンとは?
先述の“デジタルアーカイブ”の定義が定まっていない問題に付随して、“デジタルアーキビスト”とは何なのか?も社会ではまだ確立されていません。
けれど私自身、デジタルアーキビストとは、デジタルアーカイブを単に制作・公開するノウハウをもつ人ではなく、それらを利活用して、自ら社会に価値を創れる人材だと思っています。
「デジタルアーカイブ教育」はそんな人材を生み出していけるような、その前段階の教育事例を参照できる情報サイト、未来のデジタルアーキビストを発掘する情報サイトにしていきたいと思っています。
ー 新しい社会課題解決に向けて、私たちとともに歩みませんか?
2024年8月現在、募集を停止していますが、私たちは昨年より編集人材を新たに募集してきました。その中でも最も重視しているのは、やはりデジタルアーキビスト育成の考え方に共感し、自ら社会に価値を創出できる人材です。
2024年からはデジタルアーキビスト人材の不足が課題として見えつつあり、今後デジタルアーキビストを目指す方々が増加していくことが予想されます。
こうした時代の流れを受けて、私たちの理念に共感していただける方と、是非お仕事をご一緒できれば嬉しいです!編集人材を募集する際は、ぜひご応募をお待ちしております!