採用活動を進める中で、ずっと気になっていたことがあった。
「実務経験1年程度」という要件を掲げていたが、本当にそれが必要なのだろうか。
応募者を見ていると、経験年数だけでは測れない人が何人もいた。一方で、経験年数はあっても、この仕事との相性がいまいちピンとこないケースも出てきた。
そこで今回、実際に楽天証券案件の現場で働く鎌田さんに話を聞いてみることにした。
「この仕事で本当に必要なのは何か」を、正直に教えてもらった。
■鎌田さんはどんなエンジニアか
鎌田さんは現在、シードテックのRS横浜チームで、楽天証券の業務DX支援を担当しています。
前職では、広告系の自社サービス開発に携わり、ユーザーのクリックやコンバージョンの計測システムを担当。技術力の高いチームの中で、エンジニアとして着実に成長してきた経歴を持っています。
そんな鎌田さんが転職を考えたきっかけは、技術的な不満ではありませんでした。
「結婚して、少し先のことを考えるようになったんです。土日もちょこちょこ稼働があって、それを続けるのは難しいなと思って」
家庭を大切にしながら、仕事でも価値を出せる環境を探した結果、シードテックに入社したといいます。
■現在の仕事内容を正直に話してもらった
楽天証券の案件では、証券業務部のチームと連携しながら、Excelで管理されてきた業務データを整理・整備し、JUST.DBというノーコードツールへ移行する構築支援を担っています。
具体的にやっていること:
・現場ユーザーへのヒアリング
・既存のExcelシートやデータ構造の読み解き
・業務フローや要件の整理
・JUST.DB(ノーコードツール)へのデータ移行・構築支援
・業務改善に向けた仕組みの設計
「仕事の中心は、どういう運用になっているのかを理解して、どう整理・移行するかを考えること。コードをゴリゴリ書くというよりは、現場ユーザーと一緒に業務の課題を解きほぐしていく感じですね」
■正直この仕事に「高度な開発力」は必要か?
結論から言うと、そこまで必要ではない、と鎌田さんは話します。
「もちろんゼロでは困りますが、特定の言語のスキルよりも、まずExcelの構造を読めること。そして、現場の人が何に困っているのかをきちんとヒアリングして、論理的に整理できること。そっちのほうが、正直ずっと重要です」
求められているのはこういう力:
・Excelや関数の構造を読み解ける
・現場ユーザーの言葉を丁寧に聞ける
・「なぜこの運用になっているのか」を理解できる
・論理的に順序立てて考えられる
・業務の課題を整理し、IT的な解を考えられる
「他社員を見ていると、実務経験が特別長いわけじゃないんですが、しっかり業務を理解して動けています。結局、経験年数より適性だなと思うようになりましたね」
■ただ、正直なことも話してもらった
良いことだけを書くのは違う、と思っている。
「前職と比べると、技術的な刺激はどうしても少ないです。新しい技術を使ったり、アーキテクチャを設計したりという機会は多くない。そこは正直に言います」
鎌田さんが前職で培ってきたようなエンジニアリング力をフルに発揮する場面は、この案件では限られています。
「技術を極めたい、最先端の開発をしたい、という人には物足りないと思います。それは否定しません」
一方でこの仕事が提供するもの:
・クライアントの業務を深く理解する経験
・ヒアリングと課題整理の実践
・業務の構造を変えるDX推進の経験
・大手証券会社の現場に入って働く機会
「技術力を磨くというより、ビジネス課題を解く経験が積めます。そのキャリアを求めている人にとっては、かなり良い環境だと思っています」
■どんな人が向いているか?
インタビューを通じて見えてきたのは、こういうタイプです。
「向いていると思うのは、1〜2社で社会人経験があって、自分で考えて動ける人。完全な新卒をいちから育てる体制はまだないですが、ある程度社会人として動けるベースがあれば、あとは適性だと思っています」
こんな人と一緒に働きたい:
・第2新卒 / 社会人経験1〜2社程度
・Excelや関数に抵抗がない
・人の話を聞くことが苦にならない
・論理的に考えるのが好き
・高度な開発より、仕組みをつくることに興味がある
・自分で考えて動ける
・働き方も大切にしながらキャリアを作りたい
「逆に、コードを書く量が少ないと不満になる人、技術的なチャレンジが最優先という人には合わないかもしれないです。それも正直に伝えたい」
■働き方とオフィスのこと
鎌田さんの現在の働き方:
・月曜日:渋谷本社
・火曜日・金曜日:横浜/みなとみらいオフィス
・水曜日・木曜日:リモートワーク
「みなとみらいのオフィスが、思った以上に快適で。横長で100メートルくらいある開放的なフリーアドレスの空間で、集中しやすいんです。渋谷とは全然違う雰囲気ですね」
通勤でも、自分なりのストレス軽減を工夫しているそうです。
「混む時間帯に乗らなくていいように、あえて各駅停車を使っています。こういう細かい調整ができるのも、ありがたいところで」
結婚を機に働き方を見直したと話してくれた鎌田さんにとって、今の環境は「仕事も生活も、どちらも諦めなくていい」場所になっているようです。
■インタビューを終えて、採用担当として思うこと
正直に言うと、今回のインタビューで、採用要件の「実務経験1年」という言葉が少し形式的だったと気づかされました。
現場が求めているのは、年数ではなく適性。
論理的に考えられるか、人の話を聞けるか、業務の構造を読み解こうとする姿勢があるか。
それがある人なら、経験年数が少なくても、この現場で十分に力を発揮できると思っています。
だからこそこの記事を通じて、「自分、もしかしたら合うかも」と思ってくれる人と出会いたい。
■最後に
もし今、
・高度な開発経験はないけど、IT / DX領域でキャリアを作っていきたい
・論理的に考えること、人の話を聞くことは得意な方だと思う
・実務経験は浅いけど、成長しながら価値を出したい
・働き方も大切にしながら、キャリアも諦めたくない
そう思っているなら、ぜひ一度フラットに話しませんか。
転職を決めていなくても大丈夫です。
「自分にこの仕事が合うのか」を確かめる時間にしてもらえれば十分です。
まずはカジュアルに、30分だけ話しましょう。