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帽子がトレードマークの竹内竜太CEO。社員からもクライアントからも“RYUさん”と呼ばれて親しまれる、存在感抜群のモチベーターです。長年大手企業で最先端のIT技術に触れつつ、退職後はひょんなことから40代半ばにして人気YouTuberとなった異色の経歴の持ち主。「コンテンツで世界を愉快にしたい」という思いでサンキャクの舵をとるRYUさんに話を聞きました。
―会社を立ち上げた経緯を教えてください。
きっかけは、転職活動に生かしたいと思って始めた英語学習です。「半年後に英語を話せるようになってYouTubeにアップする」と決意して学習に没頭し、2017年の9月に最初の動画をあげました。当時44歳。“純日本人のおじさん向け英語YouTuber”がウケて、チャンネル登録者数は2年で2万人を超えました。視聴者から「英語を教えてほしい」という声もあり、2018年にオンライン英会話スクールを立ち上げて独立し、まもなく「サンキャク株式会社」として法人化しました。
その2年後、事業も軌道に乗って、対面型(オフライン)にしようとしたところで起きたのが新型コロナの流行です。海外にも行けず、外国人も日本に来ないので、多くの人の英語学習のモチベーションが低下したのを感じました。そこで、コロナ禍で展示会などができなくなった企業もあったことから、企業向けのYouTube制作支援に専念することにしたんです。
―思い切った方向転換ですね!その後どのようにサンキャクは成長しましたか?
新規参入ながら、僕が以前ソニーやそのグループ会社に15年間在籍していたことやYouTubeのチャンネル登録者数を2万人まで伸ばした実績が、同業他社に対するアドバンテージになりました。YouTube動画を毎月1本、スポットで会社案内や商品紹介、採用向けの動画を作っていくと動画を見た方から次第に依頼が来るようになって。
ビジネスメディア「PIVOT」の動画制作やDeNAの採用チャンネル「事業家のDNA」は当時から今も続く仕事の一つです。特に「事業家のDNA」は当社が請け負ってから再生数や登録者数が8倍に増えました。サンキャクがどんな動画を作っているかが一目で分かると思うので、ぜひ視聴してみてください。
現在の仕事もほとんどが企業向けで、採用関連の動画が多いですね。JALの機内で楽しめる番組なども手掛けています。役員の僕のほかに正社員は3人と少数ですが、編集等を依頼するパートナーは多く、会社として月20~30本の動画を制作しています。
―日々どのような働き方をしていますか?
勤務時間は9時30分から18時ですが、基本的にフルフレックス、フルリモートです。早めに仕事を始めて、16時ごろに終える子育て中の人もいます。朝はメンバーが集まってオンラインで雑談会(朝礼)をして、24時間以内にあった良かったことをシェアしています。これがクリエイティブにとって、とても大事!テレビやネットで見聞きした情報ではなくて、「友達と川沿いを散歩しました」みたいな、生の情報が新鮮なインプットになるんです。社員だけでなく、パートナーも参加して、仕事の進捗や不安なことがないかなどの確認もこの場でしています。
その後は現場に出たり、編集作業をしたり、あがってきたデザイン等をチェックしたり、必要に応じてチームで会議をしたりと、各自の仕事に専念しています。普段はリモートなので、メンバーが直接会うのは撮影現場です。主な撮影は都内ですが、地方に出張することもたびたびあって、みんな楽しんで行っていますね。
自宅以外で仕事をするほうが捗る人は、関内の拠点やみなとみらいにあるサテライトオフィスに来て仕事をすることもできます。サテライトオフィスはテクノロジー系の会社が集まっている場所なので、横のつながりもできますよ。
―サンキャクの強みや雰囲気を教えてください。
零細ながら、企画力と高い映像クオリティを武器に大手と仕事をしていることがサンキャクの強みです。相手のレベルが高いのでインプットのレベルも当然高くなり、やりがいもあります。経営理念の「世界を愉快に。」に共鳴してくれているクライアントが多いので、現場ではただの外注先ではなく、プロジェクトの一員として丁寧に接していただけて、リスペクトを感じますね。私たちもサッと場に溶け込んでいきます。
僕は現場や会議に参加すると「場が盛り上がる」と言ってもらえることが多いのですが、「サンキャクのメンバーが参加すると場がパッと明るくなる」と言われるような組織でありたいですし、それを期待されているとも思っています。インタビュー撮影などは緊張して固くなりがちですが、楽しい雰囲気を作るようなこちらの声掛け次第で良いものになります。「いかに楽しい現場にするか」を大切にしていますね。
以前、求人に応募してきた元制作会社勤務の人から「清潔感がある雰囲気に惹かれて応募した」と言われたことがありました。これ、すごく面白い視点で、確かにサンキャクのメンバーはきれい好きで、ブランディングもスキッとしているんです。出来上がった動画も「海外のクリエイターが作ったみたい」とよく言われます。気合と根性で乗り切るのではなく、ロジカルに物事を考えて仕事を進める雰囲気です。“さわやかで清潔感あるメンバーが創造する仕事の運び方”がサンキャクにはあると思いますね。
―トレンドの移り変わりが早いですが、今注目しているものはありますか?
この仕事をする上で欠かせないのがトレンドをいち早くつかむことです。代理店が発信している統計情報やクライアントのニーズなどから探り、毎週トレンドの動画などを社内でシェアして「なぜこれがウケているのか」を話し合って掘り下げています。消費者のレベルも上がっているので飽きたらすぐに飛ばされてしまいます。飽きられずに見て、聴いてもらえるコンテンツを作ることは常に課題ですね。
そんな中で今注目しているのは音声メディアの「ポッドキャスト」です。YouTubeの長尺はテレビ番組並みのクオリティになり、短時間で消費できるショート動画が流行り出しましたが、そろそろ動画コンテンツに疲れがみえはじめ、若い人たちの間でもTikTokに追いつくほどの勢いでポッドキャストがきています。視界を奪われる動画と違い、別のことをしながら聴ける気軽さがあります。
実はプロ野球・阪神タイガースの近本光司選手とご縁があり、彼のポッドキャスト番組「チカブレンド」をサンキャクが手掛けています。近本選手は文化芸術に興味があったり、読書家だったりと意外で面白い一面があるので、その魅力を発信しています。
(近本光司選手との収録の様子)
音声メディアは届けたい思いを深く届けることができるコンテンツです。例えば「どういう思いで仕事をしているか」やマニアックな業界の課題、トレンドなど、ビジネスの話題とも相性が良いので、企業にも提案を始めているところです。僕の周りの経営者でも始める人が増えてきたので、これから潮流が来ると思いますね。
―どんな人に入社してもらいたいですか?
人のことを思いやれて、誰かの役に立ちたいと思っている人に来てもらいたいです。「大きな仕事をしたい」「クリエイティブの質を上げたい」という人は多いですが、「質を上げたい」の先に、「お客さんを喜ばせたい」という思いがあったら嬉しいですね。人を喜ばせるためには、技術を磨くことが必然的についてくるはずです。人にはそれぞれ良いところがあると思うので、それを最大限に引き出すにはどうしたら良いかをいつも考えています。とても真面目な人が多いので、周囲から「ちょっと変わってるね」と言われるような雰囲気の人も歓迎しますよ(笑)
現在、業務拡大のためにどのポジションも広く募集していますが、特に欲しいのは正社員として全体を見渡し案件の進行管理をする、これからを担うプロジェクトマネージャーです。経験は問いません。僕は現在53歳ですが、クライアントの社長は10歳年下、現場の担当者は25歳なんていうことがよくあるんです。世代の違いも感じますし、自分が最先端でクリエイションするのではなくて、もっと若い人たちに活躍のチャンスを与えたいと思っています。
すでに技術を持ってフリーランスとして活動している人も、組織に属すると他の人の意見を身近に感じられて常に気付きがあり、アップデートできます。新しい経験や時代に乗った事業をぜひサンキャクで体験してほしいです。気になったらどんどん門を叩いてください!