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コンサルになりたいだけの人、ホワイトに働きたいだけの人はお断り。野望を実現するための踏み台としてRITを使いたい人求む

RITのメンバーを紹介するインタビューシリーズ第16弾は、コンサルタントの石坂秀成です。インターンから正社員になった会社との奇妙な縁やRITに入社するきっかけ、現在進行形の教育系新規事業などについて伺いました。


プロフィール
石坂秀成
早稲田大学商学部を卒業後、金融系教育事業を行う事業会社にて、講師・新サービス立ち上げ・マーケティング等を担当。2018年より株式会社RITに参画。コンサルタント未経験での入社ながら、黎明期のRITにおいてクライアントのオフィスにたった一人で常駐し、荒波に揉まれながら実力をつけ、現在はマネージャとして複数の案件の提案やディレクションを担う。また、コンサルタントとしての業務の傍ら、「部活動と受験勉強の両立を目指す高校生向けの個別指導塾GnoSnake」を立ち上げ、運営している。

興味本位で行ってみたセミナーがきっかけで塾講師から投資スクール講師へ

ー学生の頃からコンサルになろうという気持ちは持っていたのですか?

多少は考えていました。
・自分の周りでコンサルティングファームに就職した先輩が何人かいたこと
・飲み会は好きなものの、日系企業の文化に馴染めなさそうな性格であること
・大学生当時は世間知らずで根拠の無い自信に溢れていた自分の「営業は脳筋の仕事」「20代から大企業の経営に携わって、同世代の中で突き抜けた存在になりたい」

といった考えなどから、コンサルを目指すことを漠然と考えていました。今、振り返ってみると、いかにも意識高い系の大学生という感じで、だいぶイタイやつですね…。


ーでは、コンサルを中心に就職活動をされたのですね

いいえ。実は、一般的な就職活動はほとんどしていないんです。新卒で入社したのは投資スクールを運営している会社だったのですが、入社したきっかけは、合コンで一度顔を合わせただけの女性から「知人が投資スクールで講師をやってくれる人を探している。インターンから始めて投資の勉強をしながらで構わないのでやってみないか」という連絡が来たことでした。合コンの場で、私が塾講師のバイトをしていてそこそこ人気があるという話をしたので、投資は素人でも塾講師で売れっ子ならどうにかなるんじゃないか的なノリだったと思います。怪しいなとは思いつつ、翌日、とりあえず投資スクールの方と六本木でお会いすることになったのですが、待ち合わせの時間になっても一向に相手が来ない(笑)。普段、六本木に行くことなんてないので、すごくお金持ちっぽい人が行き交う中、素寒貧の大学生がそわそわしながら待ちぼうけしているような状態でした。

結局、1時間後ぐらいに小柄で茶髪でめちゃめちゃチャラそうな人が現れて、「これはやはり騙されたかもしれない。やばいところに連れていかれるかもしれない」と、臓器を売られる覚悟を決めたのですが、見た目のインパクトとは裏腹に、話してみると低姿勢ですごく人当たりの良い方でした。そんな人から、「まずは一度うちの会社のセミナーに来てみないか」と誘われたのです! これって完全にマルチ商法の勧誘に引っかかった人の体験談ですよね(笑)。

とはいえ、興味本位でセミナーに参加してみたら、当時は素人目線ではありましたが、教えているノウハウは理に適っているように見えました。加えて、仮に危ない会社だとしても、インターンなら最悪飛んでしまえばいいやと思って、その会社での仕事をスタートしました。実際に働きながら投資法を学び、会社のお金を運用すると、きちんと増えましたし、会社そのものも思った以上にまともな会社だったので、インターンからそのまま入社しました。そのため、就職活動はほとんどしていないのです。


ー講師以外のお仕事もありましたか?

この投資スクールには、インターン時代も含めて約2年間在籍していましたが、社員数は10名にも満たない会社でしたので、マーケ、カスタマーサポート、新商品開発、システム開発と、何でもやっていました。毎月の売上は2000万円ほどでしたが、売上の大半が新規入学されたお客様の入学金でしたので、ストック型の売上が少なく、月ごとの売上の波が大きいことが課題でした。そこで、私をインターンに勧誘した小柄で茶髪のチャラそうな先輩と一緒に、月額会員制のサービスを作ったら、安定して月数百万円の売上が立つようになりました。しかし、そこそこの実績を出したにもかかわらず、社会人2年目に差し掛かる際の給与改定で1円も給料が上がらなかったのです。そもそもその会社の給料は、額面20万、残業代なし、ボーナスなしだったので年収240万、手取りで200万円程度ですよ。東京では生きていけるかどうかギリギリの水準なので、「給料が上がらないならこれ以上はやっていけない」と思っていたところに、同業他社から引き抜きの話があり、社会人2年目の6月に転職しました。


生活に困窮。初対面の経営陣に謎の社債を売りつける

ー転職後は順調でしたか?

転職したものの、4か月程度でその会社を辞めてしまいました。これが社会人2年目の10月ぐらいですね。転職先はさまざまな投資スクールやアフィリエイトスクールなどをプロデュースしている会社でしたが、今思えば自分が納得して人に勧められる商品ばかりでは無かったことがストレスになっていたのだと思います(1社目も2社目も退職理由には複雑な事情があり、一言で表現するのは難しいですが)。


ー退職ですか!?

はい、そこから無職でした。なんだかんだでそこそこの大学を出ていましたし、次の仕事もすぐに決まるだろうと思って、複数の転職エージェントに登録してみたものの、なんと半分以上のエージェントに面談を断られました。早稲田大学卒業とはいえ社会人2年目の時点で、訳の分からない怪しい会社を2社も辞めていたので、“履歴書的にやばいやつ”と判定されたんでしょうね。なかなか次の仕事が決まらず、半年以上無職でした。貯蓄なんてもちろんゼロでしたので、転職活動の合間に日雇いのバイトで働きましたが、家賃の支払も苦しく、無職の期間に100万円以上の借金をしました。

結局、面談してくれたエージェントは2〜3社程度で、しかも紹介された求人の中で最も条件の良い求人は某コンビニエンスストアの店長でした。「俺のキャリア、マジで詰んだかもしれない……」と途方に暮れる中、そこで改めてコンサルという仕事が頭をよぎりました。コンサルなら筆記試験やケース面接で良い成績を残せれば、過去の経歴を気にせずに第二新卒枠で採用してもらえるかもしれないと考えたわけです。案の定、コンサル系のエージェントに登録すると、面談を断られることはありませんでした。


ーなるほど、それでコンサルの道に。RITにはどういう経緯で採用が決まったのですか?

ちょうどコンサル志望に切り替えようとしていた時に、中高の同級生である須原が既にRITで働いていて、須原から「RITの経営陣と会ってみないか」と声を掛けられ、経営陣と会ったその日に採用が決まりました。しかし、この時私がRITの経営陣である安武さんと長田さんに会った目的は、怪しげな社債を買ってもらうことでした。無職の間、少しでもお金を稼ぐ手段として、最初の投資スクールの仕事でお世話になった方がやっている会社の社債を売っていたことがありまして。「社債、買いませんか? 元本保証で、年利12%。こんな金融商品、なかなか無いですよ」みたいな感じで。その社債、2023年3月で満期を迎えたのですが、もちろん購入者全員に返済されて、毎年12%の利息がちゃんとつきました。だから私は一切嘘をついていません。にもかかわらず、当時は「詐欺に決まっている」と言われ、なかなか買ってもらえず、折角、須原の厚意で紹介してもらった、初めましての安武さん(CEO)、長田さん(COO)にも社債購入を勧めたわけです(笑)。

で、「社債は要らないけどRITに来ないか」と言われて、「では、そうします」とトントン拍子で採用が決まりました。他のコンサルティングファームも受けてみるという選択肢もありましたが、須原との縁で採用してもらえた会社ですし、その時点で結構な金額の借金があったので、のんびり転職活動している場合じゃない、さっさと働いて返済しようと思い、入社を決めました。


ーそれから早5年。今はどんな業務をしていますか?

現在は、マネージャとして、複数の案件の提案・デリバリーのディレクションをしつつ、社内の新規事業立ち上げや、組織づくりに携わっています。コンサル未経験で右も左も分からなかった入社当時と比べれば、色々と苦労はしましたが、さまざまな大企業の新規事業立ち上げ、業務改善、システム開発等に携わって、多少はコンサルらしくなれたかなと思います。


「口先ばかりの文武両道を駆逐する」という野望を実現したい

ーRITでは起業や新規事業の支援*をしていますが、その予定はありますか?

はい、既に色々と動き出しています。昔から教育系の事業を立ち上げたいと考えており、学生時代には、塾講師のバイトをしていたのに加えて、ボランティアで出身高校の野球部の後輩に受験勉強の指導をしていました。社会人になってからしばらく指導はしていませんでしたが、2021年3月頃に、母校野球部の監督をやっている私の同期から、指導してほしい生徒がいると連絡がありました。当時、高校の卒業式を終えて浪人が決まっていた彼は、慶應に入って早慶戦でプレーすることが夢なので、どうにか慶應に入れてやってくれと言われて、「よし、わかった。他ならぬ同期の頼みなら無償でやったろう」と。で、あわよくばその生徒を慶應に合格させた実績で、次年度以降は有償化して仕事にしていこうと考えたのがスタートでした。

*補足
「新規事業調査費補助」
自分で事業を立ち上げたいが資金面やスキルに不安があるメンバーに、立ち上げに伴う費用を補助。調査費、セミナー参加費、有識者との交際費、サービス利用料などをサポートしています。


ーその慶應志望の浪人生は、最終的にどうなりましたか?

見事、慶應に合格しました。元々、彼はプロ野球のスカウトも見に来るくらい地元では有名な選手で、彼の慶應合格は地元のスポーツ紙の一面に載ったのです。目論み通り、母校の後輩たちの間で私の存在は話題になったようで、以降は毎年、私に指導してほしいという依頼を複数の生徒からいただき、一定の売上が立っています。


ー順調なスタートですね。今後はどのような事業展開を考えていますか?

最終的にやりたいことは、口先ばかりの文武両道を駆逐することです。今は浪人生への指導が中心ですが、部活動を始めとした課外活動に熱心に取り組む現役の高校生向けに、部活動単位で指導してもらえる塾みたいなことをやろうと思っています。

昨今の子供たちは、「勉強」と「部活動などの課外活動」どちらに軸足を置くかの選択に迫られています。塾の先生には「本当に合格したいなら、部活動なんて辞めなさい」と平気で言う方もいますし、部活動の顧問の先生にも「塾なんて通っている暇があったら練習しろ」という方もいるでしょう。

しかし、なぜ二兎を追ってはならないのでしょうか。
例えば、地方の公立進学校の野球部には長い歴史があり、めちゃくちゃ強いわけではないけれど熱心に練習していて、数年に一度、プロのスカウトが注目するような選手が現れるような学校が結構あります。私の母校の長野高校もそうですし、高知の土佐高校や群馬の高崎高校といったあたりもそうですね。そういった学校の生徒たちは、地頭もよく、素養のある人ばかりです。効率的な勉強方法を理解して、練習の合間に計画的に勉強すれば、練習時間を削ることなく、難関大学に合格できるはずです。分かりやすく言えば、「甲子園出場と東大現役合格を両立する」ような、超ハイレベルな真の文武両道を目指すお手伝いをしたいと思っています。


ーアツい想いを語っていただき、ありがとうございます。しかし、なぜ部活動単位で指導するのでしょうか?

もっと厳しい学校もあるとは思いますが、熱心な部活動ならば、平日は19時頃まで練習、土日も基本的に8~16時で練習や試合、オフは週1日月曜のみといったスケジュールかと思います。にもかかわらず、多くの公立進学校では、帰宅部の生徒でやっとこなせるかどうかというくらいに大量の宿題が出ます。さらに、授業は一定の予習・復習を生徒が自主的にやってくる前提で進んでいきますから、入学当初はどうにかついていこうと努力するものの、どこかで置いていかれてしまい、勉強への意欲を失ってしまう場合がほとんどです。

なぜこのような事態に陥ってしまうかというと、学校は各生徒の事情を考えずにカリキュラムを組まざるを得ないからです。学校の授業は当然、集団授業ですから、恐らく少数派であろう極端に厳しい部活動に合わせて、授業のペースや課題の量を調整することは難しいでしょうし、各学校の教務担当の皆様の苦労と悩みは察するに余りあります。

しかし、ただでさえ時間が無い部活生にとって、学校の授業は貴重な勉強時間です。ですから、学校のカリキュラムとのミスマッチが起こっている部活生にとっては、学校の授業を最大限活かせる状態を作ることが、「甲子園出場と東大現役合格を両立する」ための最良の手段だと考えています。具体的には、本人の学力と志望大学、部活動のスケジュールと学校のカリキュラムなど、さまざまな点を考慮し、授業の予習・復習や宿題といった自主学習に優先順位をつけ、その進捗を管理していくことが、主な指導内容です。計画策定と進捗管理を行うという点では、「授業をしない」で有名な某塾に近い考え方かもしれません。

また、多くの塾は週1回3時間通うだけでも、月に数万円のお金がかかります。同じ学校・同じ部活動に所属している生徒ならば、個々の生徒の現在の学力、志望大学に差はあれど、同じようなスケジュールで生活しているので、複数人をまとめて効率的に指導することが可能です。部活動単位で入塾いただき、今後、指導方法を改善していけば、1家庭当たり5000〜10000円/月の負担で良質なサービスが提供できるのではないかと考えています。

予算や時間に制約がある中で、最短距離で目標を達成するための手段を考えるという点は、コンサルの仕事と共通しています。限られた時間の中で、目標達成に向けて計画的・効率的に努力する能力というのは、どんな分野でも求められる普遍的な能力ですから、部活動の方にも好影響があるはずです。


慶応大学に合格した宮澤豪太選手(撮影:宮澤選手のご両親)

はみ出し者、野望を持つ人大歓迎

ーRITは働きやすい会社ですか?

働きやすいとは思います。sick leaveや産休・育休期間中の給与保障**などの制度も整っていますし、私自身も先ほど申し上げた教育系事業を進めていくために、2022年は会社と相談して週4日勤務で働いていました。ただし、そのような柔軟な働き方*を用意しているのは、あくまでメンバーそれぞれのチャレンジを応援するためですので、何の夢も野望も無く、ただホワイトで働きやすい環境だからということでRITに応募してほしくはないです。

同様に、ただコンサルになりたい、スキルを身に着けたいというだけの人もお断りです。

「コンサルティングファーム」と聞いて多くの人が想像するような会社では、RITの役員が新米コンサルタントだった10年前以上前と比べれば働き方改革は進んでいるようですが、それでも求められる水準は高く、今も猛烈に働いているはずです。

しかし、RITはまだまだベンチャー企業で、安定的に案件の引き合いがあるわけでも無いですから、一人ひとりが目の前の仕事に必死で、良くも悪くも放任主義です。教育・研修制度も、コンサルとしてのキャリアパスも確立されていませんし、手取り足取り丁寧に指導している余裕は無いこともあり、残業を強制されることも、上司から詰められることもありません。

また、RITには「大手ファームに10年以上在籍し、シニアマネージャーまで昇進しました」のような人はいないので、大手ファームに比べて、新入社員に対してコンサルとして質の高いフィードバックができるわけでもないと思います。

明確な意志や目的を持たずにRITに入社しても、何となく日々が過ぎていくだけになってしまうでしょうから、そういった方は強制的にゴリゴリ働かざるを得ない厳しい環境に身を置く方が良いと思います。

**補足
「産休・育休期間中の給与保障」
復職後に育児休業給付金と給与の差額(上限なし)を会社から支給する制度。
※女性は産前産後+育児休業6か月、男性は育児休業2か月

*補足
上記「新規事業調査費補助」参照


ーでは、どのような人と一緒に働きたいですか?

最近のRITは、会社が大きくなるにつれて、私のような変わり者ばかりではなく、「真面目でイイ子」みたいな社員が増えてきました。組織として成熟してきたと捉えることもできるかもしれませんが、個人的には、このままでは徐々に面白みのない普通の会社になっていってしまうのではないかと危惧しています。

大きな夢や野望と、それに対する圧倒的な覚悟と熱量と行動力を持ち、現状に甘んじることなく、RITという会社を踏み台にして道を切り拓かんとする「はみ出し者」「異端児」の皆さんのご応募をお待ちしております!


慶大・宮澤選手のお父様から頂戴したお手紙(補足:当時は無償でしたが現在は有償の指導です)
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