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すべては事業をグロースさせるために。ビジネスに貢献するデータアナリストが目指すもの

(この記事は GA.MAGからの転載です)

BtoCサービス、BtoBサービス、そして社内基幹システムを含めると、自社で開発しているプロダクトが30を超えるGAグループ。そんな数あるプロダクトの企画・マーケティングを一手に担っているのが、Product Planning Division(以下、PPD)です。

そんなPPD特集の第5弾となる今回は、社内外のあらゆるデータを事業成長につなげるData Analysisチームをお届けします。

最新情報はこちらのTwitterをチェックしてみてくださいね。

谷野 圭佑
Data Analysisチーム マネージャー
新卒で医療メーカーに入社し、デジタル広告を中心としたマーケティング業務に携わる。その後、データ分析会社でコンサルワークや分析ツールのプロダクトマネジメントに携わる。2020年にGAテクノロジーズにジョインし、現在、事業グロースのためのデータ分析部門立ち上げに奮闘中。
下角 康子
データアナリスト
新卒でSIerに入社した後、IT系事業会社とネット広告代理店を経てデータを扱う仕事に興味を持ち、キャリアチェンジのためにデータ分析の基礎を勉強。2018年にデータアナリスト職でGAテクノロジーズに入社。リアルのセールスデータの可視化からスタートし、事業グロースのための分析などを行なっている。

データを可視化し、活用できる人を増やす

― まずはお二人の仕事内容について教えてください。

谷野:私たちData Analysisチームのミッションは「社内外のデータを活用して、事業のグロースに貢献し続ける」。あくまで事業をグロースさせることが目的なので、分析手法を研ぎ澄ますことだけにこだわらず、使えるデータはすべて使い、常に事業目線でいることを大切にしています。

具体的には、まず現状を明確にするために、パフォーマンスを定点で見るダッシュボードや指標・基準を決めます。次に、KPIがどんな影響を受けて変化するかを分析。最後に、成長につながるポイントを特定し、それを伸ばすための予測を立てます。売上や成約率を上げる施策のもとになるデータを提供するまでが、私たちのチームの仕事ですね。

料理に例えると、材料(データ)を産地や栄養素を正しく把握して集めて下ごしらえをし、それを使って料理(使えるアウトプット)にしたり、誰でも再現できるようにレシピを作るイメージです。

下角:GAテクノロジーズ(以下、GA)は投資用マンションも実需不動産も扱っており、私たちはその両方のデータを見ています。実需はまだ比較的新しい事業で、データが充分に揃っていないため、今は投資のほうが関わる割合は多いですね。

― 最初からデータ活用の土台は整っていたのでしょうか?

下角:私は2018年にGAに入社したのですが、専務の清水さんなど当時のセールス長はデータの重要性を理解してくれていました。なので、セールスが使う「AGNT by RENOSY(CRM/顧客管理システム)」上に最低限の情報は揃っていたんです。

一方でチーム編成の情報がなかったり、システムの仕様があいまいでデータとして活用できないものがあったので、開発側に依頼してすべて改善してもらいました。会社としてデータの重要性は理解しつつも、その結果を見る場所がない状態だったのを、Tableauで可視化したのが最初ですね。

導入当初は、セールス現場で使っているスプレッドシートと数字がずれると信頼してもらえない時期もあったのですが、1年ほどかけて「なぜ現場とTableauの数字が違うのか」というのを説明し続けました。

谷野:何もないところから下角さんが頑張ってくれたから今があると実感しますね。必要なときにすぐにデータが出てくるという状況を作ったことで、それを頼りにしてもらえるようになりました。「労力をかけずにほしい情報が手に入る」という、一見当たり前に思えることを下角さんが作ってくれたんです。

― 現在はセールス部門以外のデータも活用されていますね。

谷野:はい、データと一口に言っても、広告のパフォーマンス、顧客との交渉、売上や契約数など種類はさまざまです。関係者には、「すべてを正しく把握して、初めてできる分析がある」ということを理解してもらっています。

下角:まず経営陣と事業部長にデータの必要性を理解をしてもらい、そこからメンバーに伝えてもらって協力を得ています。「この数字がわかるとこういう良いことがある」「施策を考えるにあたってこの数字が必要」という背景を根気よく伝え続けていますね。

― 分析したデータは各部署でも使われているのでしょうか?

谷野:データ活用できる人を増やすことを「データの民主化」と呼んでいます。アポ数が2倍になるなどインパクトのある施策ももちろん大切ですが、データが見える場を提供し、各担当がコツコツ改善できる機会を提供するのも同じくらい重要だと考えています。

インパクトのある施策はある程度功を奏しているので、今後は「いかに多くの人がデータを見えるようにするか」にさらに力を入れたいですね。精緻な分析結果でなくても、見て判断できるレベルのものを届けたい。どこまで広げるのが費用対効果としてベストかを考えながら、データの透明性を担保したいと考えています。

下角:直近でデータをうまく活用してくれているのが、投資セールスの育成を担っている農里さんです。投資セールスの中途入社研修の成果を見るために、自身でKPIを設定し、ダッシュボードを作り数字を見てくれています。「セールスの入社時トレーニングの影響が出る部分としてはこの数字を見るべき」という視点も提供してくれました。ここに至るまでは本当に長い道のりがあったので、ひとつの成果として感慨深いですね。

データの収集も分析も、あくまで「ビジネスのため」

― この仕事のやりがいや、今後やりたいことを教えてください。

谷野:まず「ビジネスにフォーカスできる」というのは大きなやりがいですね。目的は精緻な分析をすることではなく、あくまでビジネスを成長させるため。ここが明確なのは個人的には非常に魅力です。

あとは、やはり環境に恵まれていると思っています。経営陣に「データを見てビジネスを伸ばす」という理解がありますし、分析の精度を高めるという点では、社内にAIに特化したチームがある。

さらに、分析結果から方向性を導いた先にはそれぞれの専門家がいて、すべての施策を社内で完結できる。これだけの環境を与えてもらっているので、チームとして成果を出したいと心から思えます。

マーケターが片手間でデータ分析をせざるを得ない会社も多いですが、データ分析専門チームだからこそのバリューを出したいと思っています。

下角:私にとってのやりがいは、「まだ誰も触ったことがないデータがたくさんあり、それをどうにでもできること」ですね。すでに成熟したフェーズの会社でアナリストもたくさんいる、という環境では、新しい発見はなかなか難しいと思います。

一方、GAでは「そのデータを触るのも、どう使うかを考えるのも、自分が初めて」という経験ができる。みんなが気づかなかったことを発見できる面白さもある。事業もどんどん増えるので、そのぶんデータも増える。やれることが本当にたくさんあるんです。

「ビジネスをグロースさせる、売上につながる分析をする」という風土も好きですね。データアナリストは、油断すると可視化だけに終始しがちですが、GAではあくまでビジネスをグロースさせるという大きな目的を忘れずにいられます。それは結局は自分の成長につながっていると実感しますね。

谷野:今はとにかく事業の伸びが速く、チームの成長が追い付かないことが課題ですね。人手が全然足りません(笑)。また、社内でのプレゼンスは下角さんのおかげで確立できつつあるので、今後は社外でのプレゼンスを上げていきたいです。AIチームもすごいことをしていると思っているので、一緒にPRしていきたいと思っています。

また、私はマネージャーを「メンバーがなりたい姿になるためのプロデューサー」だと思っています。「下角さんの分析、いいね!」と言われると嬉しいですし、今後はより一緒に働くメンバーが成長を実感できる環境をつくりたいですね。

下角:あとはチーム内のデータ運用ルールも本格的に作りたいですね。これまでは担当者が理解していればよかったのですが、人数が増えたらさらに大きなことができる体制を整えたいです。

また、社内で農里さんのようにデータを活用してくれる人も増やしたいですし、外部調査の結果を始めとした多様なデータも活用したいし、物件軸・エリア軸の分析もしたい(笑)。やりたいことは無限にありますね。

― 最後に、どういう人と働きたいですか?

谷野:「データ分析=ビジネスを見ること」という思考ができる方ですね。また、セールスなど他部署のメンバーに動いてもらうためには説明能力が欠かせません。

自分の考えていることを理解し、共感してもらうことが必要なので、相手を思いやるという「HEART」(※1)に共感いただける方とぜひお会いしたいなと思います。

※1:GAグループが大切にしている価値基準、GA GROUP SPIRITS(GAGS)のひとつ。

撮影:今井淳史
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
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