リアルミーは「人々が自分らしさを追求し、いきいきと暮らす世界を創りだす」というミッションを掲げています。自分らしさはシンプルには「やりたいことができている状態」を指していて、(1) WILLとCANが一致していること (2) MUSTが排除されていること の2つの要素に分解されていると思っています。そしてリアルミーのメンバー自身が自分らしさを1番に体現する人たちであれ、ということで、制約が少なくて自己選択できる組織を目指していろいろ仕組みづくりをしています。
仕事内容、報酬、場所、時間は自己選択
リアルミーはまだ大きな会社ではないので組織のなかでできることは限られる(たとえば事業の内容や役割)のですが、それでも可能な限りで自己選択できるような仕組みにしています。たとえば、自分の職務範囲や目標、報酬、勤務時間や勤務場所はその対象です。もちろん、100%自由というわけではなく、チームの中で価値を発揮できることが前提ではありますが。では、なぜそうしているかでいうと、人間がもっともパフォーマンスを発揮できるのは、自身が興味あることにフォーカスしているときだと思っているからです。潜在能力を発揮するためには、自分でやりたいことを決めて、リードできて、没頭できることが重要だと思っています。この逆に、やることを他人に決められてしまう、主体的になれない環境はその人の能力発揮を阻害してしまいます。
管理されること、評価されること、組織階層は無しに
上記の仕組みを実行するために、管理や評価、組織階層という旧来のルールは無くしました。管理や評価といったヒエラルキーの仕組みを導入すると、どうしても自己選択の範囲が狭まると思ったからです。また、ヒエラルキーがあるがゆえの組織の内向き活動に時間を費やすのも生産的でないと考えました。そのかわり、情報はすべてオープンにして常に共有できる状態にしつつ、トレーニングの役割を持つ人を別途設置することにしました。これによってマネジメントが果たしていた方針策定や育成の機能を保てるかなと思っています。あとは意思決定の仕組みや方法が論点になるかなと思っています。また、組織が大きくなったら新たな課題が出てくるだろうということも予想されます。このあたりは、まだまだ研究と実践が必要なのですが、ミッションの実現のためにリアルミーが1番の体現者になる、そのために自己選択できる組織というコンセプトは(困難はありつつも)一貫して推し進めるのが良いかなと思っています。
ホラクラシーなのかティールなのか
「ヒエラルキー型じゃないなら、ホラクラシー型なのでは?」とか「最近はやりのティール型ですか?」とか、社内外から聞かれることがあります。個人的には「ヒエラルキーじゃない組織がどのように発展しているか」は研究しているものの、特にホラクラシーとかティールとか型を決めているわけではありません。とにかく自己選択できる、WILLとCANを一致させてMUSTを排除するということに集中すると、結果としてヒエラルキーではなくてホラクラシーやティールに近しい形になるというだけだと思っています。むしろ、個人的にはユニークな組織形態に仕上がると面白みがあるなぁという感じです。
会社や上司に決めてもらうのではなく自分で決めようという、当たり前の話
こう書くとすごく特殊な組織形態のように思われますが、自己選択するということは言い換えれば、「会社や上司に決めてもらうのではなく、自分で決めよう」という話です。人材の流動性が高まり、副業やフリーランスが当たり前になり、企業としても終身雇用は保証できないという時代においては、ごくごく当たり前のことを言っているのかなぁと思います。
ところで、7月からリアルミーは2期目に突入です。時間があるときに、1期目の振り返り記事でも書こうと思います。