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「IT×CS×感動の技術化」でさらなる価値を提供する──GMが見据える未来

バンケット営業部から異動し、ホスピタリティテック室のゼネラルマネージャーとして活躍している阿見 泰秀。ITを駆使して感動と満足度の再現性を高めるべく、日々仕事に力を注いでいます。「ホスピタリティテック構想」を最前線でリードする阿見のこれまでの歩みや、仕事を通して感じる醍醐味、展望をひもときます。

お客様と向き合い続けたバンケット営業部での9年間

2020年1月に新設されたホスピタリティテック室は、ポジティブドリームパーソンズ(以下PDP)が長年培った感動と満足の提供をさらに推進することを目的とした部門である。

阿見 「取り組みは大きく分けて3つあります。ITシステム関連、感動の技術化、そしてCS(カスタマーサクセス)です」

2010年に新卒入社した阿見は、営業部門のバンケット(宴会)事業に長年従事してきた。

阿見 「最初の赴任先は福岡です。福岡で1年半バンケットを担当したあと、長崎で約2年間勤務。その後、東京と福岡では、バンケット事業のユニットマネジャーを務めました」

入社したばかりのころ、阿見は最初の壁にぶち当たった。

阿見 「同期と一緒に福岡のバンケット事業に入りました。同期は私より営業成績がよく、どんどん売上を伸ばしていったのです。しかし、私は全く契約が取れませんでした」

阿見は長崎に異動するまで、同期を意識しながら働いた。送別会で今の役員からいわれた言葉が今でも忘れられないという。

阿見 「お前はまだまだ甘っちょろいから、長崎に行ってもっと苦しみなさい、といわれました。自分には何が足りないのだろう、と考えながら長崎に赴任したのです」

赴任先の長崎では、講演会の主催者と何度も顔を合わせるうちに親しくなり、徐々に任せてもらえるようになっていった。そんな中、ある宴会で、やりがいを感じたと阿見は語る。

阿見 「その講演会の主催者の方は、前任者から引き継いだお客様でした。前任者が優秀で絶大な信頼を得ていたため、比較されやすい状況だったんです。そんな中、自分にできることを積み重ねようと、タクシーの受け入れから、会場にご案内してお席を引くなどの一連のサービスを提供し続けました。その結果、お客様が私の名前を覚えてくれて。頑張れば頑張るほど、返ってくるものがあり、大きなやりがいを感じました」

宴会の仕事を続けるうちに、働きやすい環境を作るためには、時に「権限」が必要だと阿見は感じるようになる。それが、阿見にマネージャーになりたいという気持ちが芽生え始めた瞬間だった。

阿見 「実は最初、役職には全く興味がなかったんです。ですが仕事を進めていく中で、後輩や周りのメンバーが働きやすい環境を作り、みんなの思いを叶えるためには、私がマネージャーになるのが一番早い、と思うようになりました」

努力を重ねた結果、阿見は、2014年にユニットマネージャーに昇進。しかしそこでも試行錯誤の連続だったと振り返る。

阿見 「はじめてマネージャーになったときに、メンバーに対してどんなことをしたら良いかわからず苦しみました。それぞれのバックグランドや考え方を知った上で育てていきたい思いはあったものの、“マネージャーの教科書”があるわけではありません。模索していくうちにも時間は進むからやるしかない。ですがなかなか思う通りにならない難しさがありました」

ホスピタリティテック室GMに就任。ITの力でお客様との時間を増やす

約9年間にわたり宴会場の担当だった阿見は、2019年に本社に異動。ホスピタリティテック室のGMに就任した。

阿見 「もう一段成長するために、新しい価値感を得る必要があると感じました。10年近く同じ事業に携わることで、確かに新規業務より改善業務が多くなったりする一面もあります。しかし、上司から『この一、二年大きな成長が見られない』と言われていたのも事実でした。それまでの私もずっとGMを務めたいと言い続けていました。ITとCS、感動の技術化。この3つが同時にできる、まったく新しい環境で働くことによって、私自身の市場価値も向上させられるのではないか、と思ったんです」

ホスピタリティテックは、「ホスピタリティ」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語。商標登録したほど、PDPにとってかけがえのない言葉だ。「感動の技術化」による1万件以上の調査をビッグデータにして、ITとCSの対応をより一体化させていくホスピタリティテック構想が着々と進んでいる。

阿見 「ITの力を借りて、店舗や会場のメンバーがお客様と向き合う時間をもっと増やしつつ、お客様の満足度や感動を高めるのが私の仕事です。やるべきことはふたつ。必ず売上につなげることと、お客様の満足度に寄与することです。ですが、個人的な思いとしては、特に社内メンバーの業務の効率化をもっと実現していきたい。宴会場などで、今までかかっていた時間を半分にするなど、『社内のハッピー』にも貢献したいのです」

阿見は、メンバーの満足度こそがお客様の満足度につながると考えている。ITを駆使した営業を行うことで、お客様に対する別の対応が可能になるからだ。

阿見 「法人に対する宴会場の営業はまさに体育会系のノリ。『今から20件回ってきます』、という感じで訪問していました。また、電話のアポイント獲得のため1日30〜40件電話する世界でしたが、ITを使えば営業を全部メールで行うこともできるのです。そうすると、今まで電話、アポイントを取っていた時間がなくなります。そしたら、その時間の分だけ、お客様を訪問して、お悩みや利用後のご感想をじかに聞くことが可能です。お客様と接する時間を増やすことこそが、感動の度合いや満足度をどんどん上げていくことにつながるのだ、と考えています」

「IT×CS×感動の技術化」でお客様の生涯パートナーに

CRM(顧客管理)を一元管理するのがホスピタリティテック室の責務。目指すのは、おもてなしの再現性を高めることだ。

阿見 「一番大切なのは、お客様がこの情報が欲しい、こんなものが欲しいと思ったタイミングで、必要な情報がタイムリーに届くようにすることです。たとえば、結婚式を挙げたお客様にお子様が産まれ、七五三で写真を撮ることになった場合、写真を手配する情報が届くようにする。また、結婚式を挙げたカップルには生涯イベントが数多くありますから、適切なデータ管理によって、記念日にPDPのレストランを案内するといったこともできます。いわば、かゆいところに手が届くおもてなしです」

ご優待情報サイト「Compass(コンパス)」は、お客様に必要な情報を提供し、結婚式を挙げたお客様の生涯にわたる羅針盤になりたい、という思いからできたサイトだ。

阿見 「ご案内するコンテンツがまだまだ少ないのが課題なので、もっと増やしていきたいと思っています。方針をもう1回ブラッシュアップして、どういうお客様に届けたいのか、といった部分も再構築していこうと考えています」

阿見は、入社時に憧れていたコンサルティング部門と、現在取り組むITの影響力が重なる、という。

阿見 「新卒のとき、私はコンサルタントを目指していました。自分が大事にしたい価値観を人に伝え、影響を与えてみたいという気持ちがあったのです。コンサルタントが入ることで業績が回復すると、社内の人も、利用する何万人ものお客様もハッピーにできると思っていました。今、ITに携わる仕事を実際にしてみて、ITの影響力と『変える力』を痛感しています。もしかすると、コンサルより影響範囲が大きいかもしれません」

ITを駆使して、お客様がよりスムーズにPDPの多くのサービスに触れることができる環境作りに、阿見はやりがいを感じている。

阿見 「ホスピタリティテック室に来て、多くの人に対する影響力を感じる毎日です。本社では、全部門との関係性も考えなければなりません。非常に学びが多く、自分も成長できているな、と感じます。この部署は、もともと持っていた自分の想いを叶えられる部署。毎日が充実しています」

「感動創出企業だからできること」をITの力で加速させる

PDPのミッションは、「常に新しい視点で考え、常に自らで道を開拓することで、多くの人たちに“夢”と“可能性”を与えていく」こと。ミッションに向けて邁進していく上での阿見の強みは、現場と本社の両方を体験していることだ。

阿見 「本社部門は、全部門との関係性も考えて仕事をしています。現場にいるときは、バックオフィスで頑張る人がいることを意識したことはありませんでしたが、異動してはじめて見えたものがたくさんあります。現場から本社に行くのは片道切符ではありません。仮に私が再び現場に戻ることになったら、本社と現場の距離をもっと縮めたい。本社とのやりとりを密にすることで、同じ方向を向いて働けると思います」

今後の展望について、阿見は感動創出企業だからこそできることがある、と力説する。

阿見 「IT化が進めば進むほど、人と人との間に介在するものやサービスに対する価値が高まってくると思うのです。また、2021年の今も、2020年から流行り始めた新型コロナウイルス感染症の流行下です。感染を避けるために対面で会うことが難しくなり、人との心の距離も離れてしまっているように感じます。だからこそ、私たちのような感動創出企業ができることは、たくさんあるのではないでしょうか」

宴会場など、現場で働くメンバーの「ハッピー」も阿見は大切にしている。

阿見 「お客様と最前線で接するメンバーが、もっと恩恵を被ることができればいいな、と思います。そのためには、やはりITが不可欠です。データをどう活用するかという点も今後考えていく必要があります。代替できる部分はITに置き換えて、お客様に向き合う時間、サービスできる時間を増やしていきたいです」

PDPは現在変革の真っ最中だ。阿見が考える現場と本社の連携とは、どのような形なのだろうか。

阿見 「ITやDXに関するリテラシーを、全社的に高めていく必要があります。視野を広くして世の中を見ることはとても大切なことです。社内メンバーにも、もっとITに対して興味を持ってほしいし、ホスピタリティテック室の取り組みにも関心を持ってもらいたいです。変わると一言で言っても実際には難しいことですし、当然抵抗もあると思います。でも、勇気を持って一歩踏み出せば、目の前には新しい世界が広がっている。柔軟な発想で、PDPの未来の姿を語り合いたいです」

PDPだからこそ実現できるホスピタリティを、社外にも社内にも。たくさんの「ハッピー」を生み出すために、阿見はしなやかに新しい景色を見ようと取り組んでいる。

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