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【取締役インタビュー】PlottのIPをより多くの人に届けたい。打席に立ち続けてきたから語れるスタートアップの魅力

2023年、Plottから初のスマートフォンゲームがリリースされました。IPを通じて新たなファンとの接点をつくり、エンタメ業界を盛り上げていく試みの一つです。

今回はそんなIPのビジネス領域管轄として取締役を務める山田に、これまでの経歴から形成された価値観や管掌領域の事業計画についてお聞きしました。

ぜひご覧ください。

取締役 山田雄介
ガラケー全盛期にオープンドア、コナミデジタルエンタテインメントでモバイルビジネスやゲーム開発に従事。その後、2012年に株式会社メタップスに入社し2015年にIPOを経験、グループ会社の代表に就任する。2016年には株式会社BUZZCASTの代表取締役としてYouTube領域の事業を展開。2022年、経営統合によりPlottに入社。

IPの成長を加速させるため、本格的にチームを組成

ーー現在の役割やミッションについて簡単に教えてください。

役割としては取締役としてビジネス領域を管轄しています。社内体制としては、代表の奥野がコンテンツ領域の管轄をしており、そのなかでSNSアニメは今井、Webtoonは奥野が担当しています。僕はそこで生まれたIPを通じてビジネスをつくっていくことをミッションにしています。

ビジネス領域のなかでは、タイアップ、ライセンスアウトなどを行うToB部門は、執行役員の岡田に見てもらい、私はIPから派生したゲームの開発、楽曲の制作、グッズの販売など、ToC部門を担当しています。

ーーなぜIPビジネス領域に本格的に注力することになったのでしょうか?

IPの二次収益を拡大するためです。エンタメビジネスの構造として、例えばアニメの場合、NetflixやAmazonプライムなどに放送権を販売し、その収益を得ることが一次収益にあたります。IP全体の収益比率を考えた時に、実は一次収益の割合は大きくなく、グッズ等の二次収益が全体の半分以上を、多いと8割以上を占めています。一方、今のPlottは、アドセンスを中心とした一次収益の比率が高く、二次収益の比率は、まだまだ低い状態です。二次収益の比率が高くなれば、IPのビジネス規模も拡大し、さらに大きなメディアミックス展開を仕掛けることができます。そうすることで、より多くの方にIPを知っていただける機会につながると考えています。

ーーIP拡大の加速装置のような役割ですね。足元ではどのようなことに着手していくのでしょうか?

ToB部門では、アライアンス経験豊富な岡田が1月から参画しましたので、ここから新規でアライアンスが生まれることを期待しています。一方、ToC部門では、直近数年でゲームや音楽の分野で種まきをしてきました。そのおかげもあり、徐々に結果が出始めている段階です。例えば、2023年にリリースした「テイコウペンギン」のゲーム「テイペンソリティア」や「テイペンウォーズ」があります。

これらを通じて、一本リリースするとどのくらいの売上規模になるのか、ビジネスとしての再現性が見えてきています。そして、「混血のカレコレ」、「全力回避フラグちゃん!」などのIPは、ユーザーの規模では「テイコウペンギン」を上回っていますので、今後その他のIPでも成り立つ可能性があると考えています。

ーー拡大の余地はまだまだ秘めているということですね。

そうですね。今後はPlott以外のIPも扱っていきたいと思っています。例えば、歌い手さんやゲーム実況者さん、TikTokやXで人気になってきているキャラクターIPなども私たちの力で広げていくことも考えています。今はまだゲームの専門チームは、私とゲーム業界出身者の2名しかいませんが、今後3名、5名、10名と拡大していく予定です。

エンタメ領域に本気で挑戦することを考えぬいた結果、Plottに合流

ーーこれまでの経歴を簡単に教えてください。

最初はガラケー時代に月額有料サイトを主軸としてコンテンツビジネスを展開するオープンドアにインターンシップで入社しました。そちらではプランナー兼ディレクターとしてゲームのサイト運営を担当していました。その後、コナミデジタルエンタテインメントに転職し、モバイルビジネスやゲーム開発に従事しました。

ーー最初にエンタメやゲーム業界を志望された理由は何ですか?

当時はそこまで深い理由はなく、就職を考える際に昔からゲームが大好きだったので、好きなことを仕事にしようと考えました。学生の頃も週に3回は近所のゲーム屋さんに行き、ゲームのパッケージをひたすら眺めて、どのゲームを買おうか悩むくらいのゲーム好きでした。

ーー実際に好きを仕事にして、ギャップは感じなかったですか?

ゲームに携われることは凄く楽しく、それ以上にデジタルの魅力を感じました。私は数字を扱うことが好きで、施策がすぐに結果に表れ、その改善を重ねていくことに引き込まれていったんです。ゲームをリリースすることで、何人の方が興味を持ち、そのうち何人の方が継続して遊んでいただけるか、といったことを常に考えていました。定性的にもレビューシステムを通じて、自身がつくったゲームで楽しんでいることがわかるのもやりがいでした。

ーーその後はどのようなキャリアですか?

ゲームをつくるだけではなく、ゲームを広げる側に回りたいと思い、1社目の上司が独立した会社に転職しました。そこで4年ほどガラケーのビジネスを展開する会社のコンサルティングに携わり、iモードの公式サイトにおけるコンテンツ開発や改善、広告やプロモーションの支援などをしていました。そこからご縁もあって2012年に当時スタートアップだったメタップスに転職しました。

ーーメタップスではどのようなことをされていたんですか?

メタップスがスマートフォンのアプリのマーケティングとマネタイズを支援するプラットフォームを運営していましたので、そのなかでゲーム会社を中心にマネタイズとプロモーションの支援をしていました。自社のゲームだけを担当していると、限られた数の事例しか経験できませんが、ToB向けの支援においては、例えば100社とやり取りすると100個の事例を経験できることになります。これが仕事として非常に楽しく、のめり込んでいきました。そうした経験とともに事業も拡大し、自分も事業責任者となり、上場を経て子会社の代表も務めることになりました。そこでは動画を主軸とした事業を運営していました。

ーー山田さんご自身も事業も急成長、急拡大ですね。

そうですね。ただ、上場した直後、グループ全体がフィンテック領域に注力する方針に切り替わりました。そのため、自分が担当する動画の領域は、投資の優先度としては上がりきらない状況でした。そうしたなかでMBOを行うご縁があり、株式会社BUZZCASTとして独立しました。BUZZCASTでは、インフルエンサーマーケティングを中心として、その後は動画コンテンツの制作にも着手していました。

ーーその後、Plottにはどのように出会ったのでしょうか?

BUZZCAST時代にご出資いただいた会社さまのつながりで、当時はまだ学生起業家だった奥野に出会いました。起業家同士ということで交流の機会も多く、PlottのコンテンツをBUZZCASTがクライアントに提案することもあれば、PlottのマーケティングをBUZZCASTでお手伝いすることもありました。そんなある日、奥野から「サシでサウナに行きませんか?」と連絡が来ました。そして、その場で「お互い別々のことをやるよりは、一緒になった方がもっと大きいことができると思うんです」と、経営統合の提案をもらったんです。

ーー驚きの提案ですね。どのようにその提案を受け取られたんですか?

提案をもらった当初は、奥野の方が若く、BUZZCASTよりも成功していることに悔しい感情もありました。ただ、奥野や他の社員の人の良さを十分理解していましたし、そこから20回ほど話を重ねるなかで、一緒になればPlottをもっと大きくできるんじゃないかという感覚も得られてきました。そうしてようやく経営統合を決意しました。

ーー正直なところ、ご自身の会社がなくなってしまうことに葛藤はありましたか?

代表取締役だからこそできる大胆な意思決定が出来なくなる不安はありました。しかし、それらを優先して小さい事業のままで終わるよりは、大きな経験ができた方が楽しいという結論に落ち着きました。そこに至るまで、本当にさまざまな起業家や事業家の方に3ヶ月ほど相談や壁打ちもし、繰り返すことで自分の中で腹落ちできた感覚があります。

Plottは何者でもない人が経験を積んで何者かになれる場所

ーーお話いただいた経歴のなかでご自身を形作っている価値観は何かありますか?

個人的に大事にしてるのは、当事者意識やオーナーシップ、成功するまでやりきるマインドです。これらはメンバーにも同じく持ってほしい考えでもあります。そして、なぜこれらを大事にしているのかを考えてみたところ、これまで各所でフィードバックいただいた方々の考えや思想をインストールしていることに気づきました。厳しい局面に立った際に、あの方であればどのような思考で何をするんだろうかと、ふと考えるんです。同時に、自分は自分で火を灯すことができるタイプだと思っていましたが、意外と周りから火をもらって、その火を強くしていくタイプであることにも気づきました。

ーーさまざまな方の考えを集約して今の山田さんができているということですね。

そうですね。何者でもなかった私を、今に至るまでの経験をさせていただけたのは、スタートアップ時代のメタップスが一番大きかったと思っています。そして、私は何者でもない人が経験を積んで何者かになれる場所がスタートアップだと思っていまして、今のPlottがまさにそんな場所だと考えています。

ーーPlottにジョインして気づいたカルチャー面での魅力はどのような点ですか?

まず、みんなが本当に仲が良いのが魅力的ですね。プライベートでも遊びに行ったり、ボードゲーム大会が開かれていたり、和気あいあいとしています。あとは、自己開示できる人が多い印象です。自分の趣味嗜好もそうですし、仕事上でも自己開示できていると思います。単なる報連相のレベルに留まらず、なぜ自分がこれをやりたいのか、自分はどうしたいのかをしっかりと相手に開示していると思います。

ーー事業としての強みはどのようなところでしょうか?

競合が少なく、ユニークな事業内容です。世の中を見渡してもSNSからIPをつくり、複数のプラットフォームにて展開しているようなスタートアップはほとんどいません。かつ、それが広く浅く分散しているのではなく、それぞれの領域でしっかり結果を出しています。現在準備中のWebtoonであれば、制作チームが誰よりも市場の作品に触れているからこそ、これまでの作品を踏襲しながら新しい作品をつくることができます。すぐにヒット作品を生み出せるかはわかりませんが、PDCAを回してつくり続けることでヒット作品を生み出せる確信はあります。

ーーPlottとして長期的にはどのような展望を描いていますか?

PlottのIPをファンだけが触れるものではなく、ファン以外にも届くようなものにしていきたいと考えています。そして、これは数年ではなく、5〜10年後になるかもしれませんが、会社としてもそれを単一の会社ではなく、ホールディングス構想を描いています。それぞれの領域で会社が成り立つ状態になり、Plott全体でそれらを掛け合わせてシナジーを生めると嬉しいですね。

ーー夢のある構想ですね。今後、どのような方に仲間になっていただきたいですか?

エンタメが好きな人、エンタメにワクワクできる人と一緒に働きたいです。そして、未経験でも構いませんが、経験がない分、人よりも結果を出すことにコミットできないと難しい環境だとも思っています。それゆえに、諦めずに何度もチャレンジして結果が出るまで挑戦できる人を待っています。

ーーありがとうございます。それでは、最後に記事をお読みの方に向けてメッセージをお願いします。

Plottはまだまだ完成していない、未成熟な会社だと思っています。結果が出るまで打席に立ち続け、打ち続けられる、そんな環境が揃っています。だからこそ、大きくしていく経験を積めるのが今のフェーズであり、一番楽しいところです。そういった経験に興味がある方はぜひ気軽に応募いただけると嬉しいです。


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